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骨粗しょう症にならないために
知っておきたい予防法と心がけ

高輪台整形外科クリニック

(港区/高輪台駅)

最終更新日:2020/09/28

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  • 保険診療

日本の骨粗しょう症患者数は男性300万人に対して女性1000万人と推定されている(「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版」より)。骨粗しょう症により骨がもろくなると、つまずいて手や肘をついたり、くしゃみをしたりするだけで骨折することもあるというが、初期は自覚症状がないため、骨折してからわかるケースも少なくない。特に高齢者の場合は、骨折をきっかけに寝たきりになるリスクがあるにもかかわらず、実際に治療を受けているのは2割程度ともいわれている。「高輪台整形外科クリニック」の院長、澁木崇史先生は、長年、膝や大腿骨関節症の手術や研究に携わってきた骨のエキスパート。そんな澁木先生に、骨粗しょう症の早期発見の重要性や予防法についてじっくり聞いた。 (取材日2020年8月3日)

骨粗しょう症は誰にでも起こり得る加齢による自然現象。正しい知識と適切な予防で骨折を防ぎ、快適な毎日を

Q骨粗しょう症とはどのような病気ですか?
A
1

▲骨粗しょう症が寝たきりの原因になることも

骨粗しょう症は骨の中に含まれるカルシウム量が減少して骨の強度が低下し、わずかな衝撃で骨折しやすくなる病気です。大きく分けて女性ホルモンの低下や加齢によって引き起こされる原発性と、特定の病気や薬の影響によって二次的に起こる続発性がありますが、一番の原因は加齢による骨量の低下、つまりほとんどの骨粗しょう症が原発性です。スカスカになった背骨が自分の体重に耐えられなくなり、気づかないうちに背骨がつぶれてしまう「いつの間にか骨折」を引き起こすこともあります。転倒した際に手をついて手首を骨折したり、脊椎圧迫骨折や足の付け根を骨折したりすることも多くなり、放置すると寝たきりの原因になる可能性もあります。

Qどのような人がなりやすいのでしょうか?
A
2

▲体質の他、骨量が低下すると骨粗しょう症になりやすくなる

加齢に伴い、誰でも骨量は減少していきますが、女性はもともと最大骨量が男性より少ない上、閉経後に骨の強化を助ける女性ホルモンが減少するため、急速に骨量が低下する傾向があります。このことから閉経後の女性は特に骨粗しょう症にかかりやすいといえるでしょう。また、大腿骨骨折や頸部骨折を経験した家族がいる場合は、骨粗しょう症にかかりやすい体質の可能性が高くなります。他にも関節リウマチや糖尿病、慢性腎臓病など特定の病気にかかっている方や子宮摘出の手術を受けた方、思春期の運動不足や極端なダイエットで骨が十分な量まで増えていない可能性のある方などは、年齢が若くても注意が必要です。

Q骨粗しょう症の診断はどのように行うのですか?
A
3

▲詳しい問診を行う

まずは問診で生活の様子や本人とご家族の病歴などをできるだけ詳しく伺い、視診や触診を行います。その後、骨の量や成分、強度、骨折の有無を調べます。主な検査方法は骨密度検査、エックス線検査、身長測定、血液検査など。当院で行う骨密度検査はDEXA法というもので、高低2種類の異なるエックス線を測定部に照射して、その透過度をコンピューターで解析して骨量を調べるもので、背骨の腰に近い腰椎にあたる部分と大腿骨近位部の2ヵ所の測定が推奨されています。他にも骨折の有無を調べ、他の病気と区別するためにエックス線検査も行います。検査結果に基づく骨粗しょう症の診断は、学会の定めるガイドラインに基づいて行われます。

Qどのような治療を行うのでしょうか?
A
4

▲適度な運動も骨量を増やすために有用

骨粗しょう症は「骨の生活習慣病」ともいわれ、「薬物治療・食事・運動」が治療の3本柱となります。治療の目的は、骨密度の低下を抑え、骨折を防ぐこと。さまざまな薬が開発されているので、症状や生活習慣を考慮して、どの薬をどの順番で。どのような組み合わせで使うかを決めていきます。食事面では乳製品や小魚、海藻などカルシウムを多く含む食品や、カルシウムの吸収を助けるビタミンD・ビタミンKが豊富な魚介類や納豆なども積極的に取るよう心がけてください。また、骨には負荷をかけると強くなる仕組みがあるので、適度な運動も骨量を増やすために有用です。

Q骨粗しょう症の予防法について教えてください。
A
5

▲気になることがあれば気軽に相談してほしいと話す院長

まず知っていただきたいのは、骨粗しょう症は病気というよりは、いつかは誰にでも訪れる加齢による変化だということです。気づくのが遅ければ「治療」となるし、早いうちにその兆候やリスクに気づけば「予防」につながります。そこで、閉経を迎えた女性や先に述べた骨粗しょう症になりやすい項目に当てはまるものがある方は、まず一度骨粗しょう症の検査を受けてみることをお勧めします。また、年齢に関係なく日頃から、「運動・食事・日光浴」をポイントに、骨を強くすることを意識した生活を送ることが大切です。

ドクターからのメッセージ

澁木 崇史院長

私は長年、人工の股関節や膝関節の手術に携わってきましたが、同じ手術をするのでも、骨がスカスカになった患者さんと骨密度の高い患者さんでは、術後の評価や回復のスピードは大きく異なります。骨粗しょう症になってから治すのは大変です。骨粗しょう症を予防するためには、正しい知識と運動や食事の改善による適切な予防が大切です。当院では理学療法士によるリハビリテーションで筋肉の強化やバランス機能の向上をめざし、転倒しにくい体づくりをサポートしています。また、高齢の方にとっては通院そのものがリハビリにもなります。いつまでも元気に楽しく過ごせるよう、気になることがあればいつでも気軽にご相談ください。

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