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河野 淳 院長の独自取材記事

みなみなかの たけのこ耳鼻咽喉科

(さいたま市見沼区/大宮駅)

最終更新日:2023/04/19

河野淳院長 みなみなかの たけのこ耳鼻咽喉科 main

たけのこをモチーフにした愛らしいキャラクターが目印の「みなみなかのたけのこ耳鼻咽喉科」。天井の高い開放感のある待合室は、スタイリッシュで居心地の良い空間だ。2022年4月に着任した河野淳院長は東京医科大学耳鼻咽喉科の教授として、中耳手術、滲出性中耳炎、補聴器、人工内耳などの難聴者医療を専門に活躍してきたエキスパート。「聞こえ」の問題に悩む患者のほか、副鼻腔炎やアレルギーなどの一般的な疾患を中心に子どもから大人まで幅広い患者に対応している。そんな同院の一番の特徴は、入院や手術以外のほとんどの診察・検査・処置ができる体制を整えていること。コロナ禍においては、数多くのPCR検査を実施するなど、地域医療に尽力する同院について、気さくで話しやすい雰囲気の河野院長に話を聞いた。

(取材日2022年7月29日)

手術、入院以外のことに対応できる設備と体制を構築

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

河野淳院長 みなみなかの たけのこ耳鼻咽喉科1

この地域は成熟した住宅街ということもあり、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の方に来ていただいています。私自身が難聴、中耳疾患を専門にしていることから、老人性難聴補聴器などのニーズも高いですね。年齢を重ねることで誰もが自然と難聴になりますから、その分野のケアをしっかり行い、補聴器の外来では、大学病院レベルの医療を提供することが当院のめざすところです。そのため、大学病院や総合病院にもあるような設備を導入し、検査、治療、点滴など手術や入院以外はほとんど院内でできる環境を整えています。CTを用いた副鼻腔炎の治療や中耳炎の診断が可能ですし、看護師が常勤していることで点滴による感染症治療、採血が必要なアレルギー検査もできます。

アレルギー疾患にはどのような治療をされているのですか?

子どもの場合、採血せずに1滴の血でアレルギー診断ができるよう移動式免疫発光測定装置という機器を導入しています。治療の中心は服薬や点鼻薬になりますが、鼻づまりがつらい方には、レーザーでアレルギー性鼻炎の主な反応部位の焼灼を図る治療もお勧めです。ダニやスギのアレルギーには、2018年から子どもの治療が可能になった舌下免疫療法などの治療も行っています。

新型コロナ感染症のPCR検査にも注力されているそうですね。

河野淳院長 みなみなかの たけのこ耳鼻咽喉科2

当院では一度に100近い検体を検査できるPCR検査機器を導入しており、臨床検査技師さんがフル回転で頑張ってくれています。そのため、PCR検査で来院される方は多いですね。クリニック前には当院の竹村栄毅理事長が早い時期から提唱していたPCR検査キットの自動販売機を設置し、無症状の方は院外に設けた検査場を利用していただいています。基本的に症状のある方の検査は車の中で、車で来られない方は院内にある隔離室で検査を行い、明らかに陽性の方は電話診療といったシステムを約2年前の当初より構築しました。何よりも重要なのはスタッフが感染、クラスターを発生させないことですから、スタッフには感染症対策を徹底しております。医療機関が疲弊しては検査もままならなくなるので、感染しないことが患者さんのためにもなるのだと思います。PCR検査を受けて陽性となった患者さんには、どうしたらよいのか丁寧に時間をかけて説明しています。

「聞こえ」の問題で悩む患者に専門の知識と経験で対応

院長にご着任されてから体制などに変化は?

河野淳院長 みなみなかの たけのこ耳鼻咽喉科3

私が着任してから2診体制で診療を行っています。基本的には私は専門の難聴に力を入れて診ていますね。定年を見据えて今後のことを考えた時、大学病院で続けてきたことをそのまま継続するよりも、勤続10年をめざして、クリニックでより身近な医療に尽力したいと考えたことが、当院の院長に着任した決め手となりました。特に当クリニックはCT、点滴など中核病院に引けを取らない設備があることも魅力でした。地域の方々、ご年配の方の難聴のケアということで、将来的には難聴のトレーニングにも力を入れていきたいと考えています。

難聴のトレーニングとは、どのようなものなのですか?

難聴のトレーニングは、要するに聞く練習をするということです。まだ確立されている手法ではありませんが、「聞こえ」の悪い人を大勢集めて、補聴器を使って聞く練習をします。使わなければ退化してしまい、いわゆるフレールという状態になってしまいますから、刺激を与えるということですね。以前大学病院に勤務していた頃は、難聴の子どもたちを連れて旅行へ行くこともありました。大人を交えて年に何回か実施していましたね。それは、なぜかというと患者さんたちが本来生活している様子を知ることができるからです。後ろから声をかけても聞こえないのだな、寝ている時は補聴器や人工内耳を外しているから呼び出しがあっても反応がないんだなといったことがわかります。そういうところで、いろいろな意味で誤解を受けているということがわかり、次の診療にもつなげられるわけですね。当院での実施は、新型コロナ感染症流行の様子を見ながら模索中です。

地域にとってどのようなクリニックでありたいとお考えですか??

河野淳院長 みなみなかの たけのこ耳鼻咽喉科4

私はこれまで健康診断業務も行ってきた経験から、専門の耳鼻咽喉科以外に一般的な内科、外科も診ることができます。いわゆるかかりつけ医という形ですね。患者さんは何かあればすぐに診てもらいたいと思いますから、受診するために予約をして、受診が10日後、2週間後になってしまうような病院は、どうしても敷居が高くなってしまいます。ですから、当院では一般的な診療の視点も含め、耳鼻咽喉科のかかりつけ医として実態に合った形で対応していきたいと思います。

患者とのつながりを大切に一人ひとりに合った治療を

先生は難聴のエキスパートとしてご活躍されてきたそうですね。

河野淳院長 みなみなかの たけのこ耳鼻咽喉科5

大学病院では、まったく耳の聞こえない方に対する人工内耳の手術を行っていました。人工内耳の手術に対しては、よほどのことがない限り「NO」とは言わずに執刀していましたね。大学病院でも、患者さんにちょっとした病気でも受診していただいていましたし、できる限り診ていました。医療の現場がどこであっても患者さんにとって一番近い存在になれたら、それで良いのかなと思います。クリニックではできることに限界はありますが、そういうNOと言わない姿勢、できることに誠心誠意取り組むという姿勢はこれからも継続していきたいですね。

診療で大切にしていることを教えてください。

患者さんが思っていることをできるだけ聞いてあげることですね。診察の時に覚えていなかったということもありますし、大事なことではないと思ったということもあると思うので、「何か気になることはありますか?」「心当たりがありますか?」といった聞き方をしています。病気というのは、はっきりとした原因がわかっている場合もあれば、なぜその病気になるのかわからない場合もあります。ただ、一般的にいえるのは肉体的、精神的に無理をしたことが影響するということです。今、勉強中の漢方薬には、原因と結果がはっきりして効いているというエビデンスはなく、現象的に使ってみたら作用が出たということが慣例上あるわけです。そのあたりをこちらもしっかり勉強して、患者さん一人ひとりに合った治療ができたらいいのかなと思います。

最後に今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

河野淳院長 みなみなかの たけのこ耳鼻咽喉科6

相手の気持ちを察して医療を提供することを大切にしたいですね。例えば、PCR検査で陽性になった患者さんは不安が大きいでしょうから「何かあったらいつでも電話してください」と言っています。その時の対応がきっかけとなって、回復した後、また別の病気になった時も当院を受診してくださればうれしいですよね。患者さんには、正直に何でも良いから相談していただきたいですね。たとえそれがこちらへの苦言であったとしても、それはこちらの勉強になることですから、うれしく思わなくてはいけません。医者は医療を通して患者さんを診ますが、最終的には患者さんとの良い関係を築く「お付き合い」に行きつきます。これから、ここでご縁をいただく患者さんたちと良いお付き合いをさせていただきながら、開業医としての新たな道をまい進していきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

PCR検査4800円。
※居住先や症状によって保険適用、自由診療と異なるため、詳しくはクリニックにお問い合わせください。

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