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大塚 征爾 院長の独自取材記事

川崎おおつか内科・消化器内科

(川崎市川崎区/川崎駅)

最終更新日:2021/10/12

大塚征爾院長 川崎おおつか内科・消化器内科 main

JR川崎駅から歩いて5分の場所にある「川崎おおつか内科・消化器内科」は川崎市の日本鋼管病院で内科医長や内視鏡室部長、消化器内科部長を歴任し、系列院のこうかんクリニックでは内科系副院長を勤め、長く診療に携わってきた大塚征爾(せいじ)院長が2018年5月に開業したクリニック。大塚院長は「些細と思うことも気軽に相談できるクリニック」をめざし、患者の話をしっかりと聞き、わかりやすい説明を心がけている。専門は胃と大腸の内視鏡検査で、ともに22年の経験を持つ。患者に負担の少ない検査を行いたいと、胃の検査では経鼻内視鏡を導入し、また患者によっては鎮静剤を活用することも。「患者さんから相談されやすい医師でありたい」と話す大塚院長に、診療への思いや取り組みについて聞いた。

(取材日2018年10月11日)

些細と思える悩みも気軽に相談できる開業医でありたい

まずはこちらに開業された理由と現在の患者層についてお聞かせいただけますでしょうか。

大塚征爾院長 川崎おおつか内科・消化器内科1

私は23年にわたって川崎市内にある日本鋼管病院とその系列のこうかんクリニックに勤務してきましたので、開業した後も勤務時代の患者さんを引き続き診療したいと思っていました。加えて、新しくクリニックに来られる患者さんにとっては駅に近い場所にあるほうが、会社に行く前や会社から帰っている最中、買い物の途中など何かと便利でしょうから、川崎駅の近くにあるこちらに開業したのです。2018年5月に開業した当初は勤務医時代からの患者さんが中心だったのですが、徐々に認知度が高まってきたのか、ここ1、2ヵ月の間に新規の若い患者さんが増えてきましたね。

患者の主訴についてはいかがでしょう。

ご高齢の方はやはり糖尿病や高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病にかかっている方が多く、また、勤務時代に胃がんなどの病気の治療をした後に経過観察として通院されている方もいらっしゃいます。若い方は腹痛や頻繁な下痢、血便が出たなど、比較的におなか周りの症状を訴えられることが多いですね。私の専門は消化器内科で、胃や大腸などの消化器の病気の診療や胃と大腸の内視鏡検査を中心に経験を重ねてきましたから、そういった私の経歴をインターネットなどで調べた上で来院されているのかもしれません。もちろん、風邪などをはじめとする一般内科的な症状や病気も診療しています。

開業してから5ヵ月がたちます。先生はどんなクリニックをめざして日々の診療に臨んでいるのでしょうか。

大塚征爾院長 川崎おおつか内科・消化器内科2

困っていること、気になっていることがあれば何でも相談できるようなクリニックでありたいと考えています。何らかの症状がないと医療機関には相談してはいけないのではないかとお考えの人もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。仮に病気ではなくても、些細だと感じてしまうことでもそれらをずっと気にし続けるのはご本人としてはつらいことでしょう。そんな時に悩みを解消してあげられたり、また私で対応するのが難しくても、ふさわしい医療機関をご紹介することで悩みを解消する道筋をつけられたりする存在であれたらうれしいなと感じています。「相談されやすい医師」が開業医としてのテーマの一つですね。

患者への負担が少ない検査でも、病変を見落とさない

では、患者にとって「相談されやすい医師」とはどんな医師だと思われますか?

大塚征爾院長 川崎おおつか内科・消化器内科3

まずは話をしっかりと聞いてくれる医師だと思います。今はクリニックにも電子カルテが普及していて、ともすれば医師はパソコンとにらめっこをする状態になるおそれがありますが、それでは患者さんも自分の話を本当に聞いてくれているか不安に覚えるでしょう。当院でも電子カルテを導入していてパソコンに情報を入力する必要はありますが、私はある程度で切り上げ、患者さんと向き合い、その方の目を見て話を聞く時間を確保するようにしています。それと、専門用語を使わずにわかりやすく説明することも大切ですね。例えば「潰瘍」は上皮が欠損した状態で、皮膚でいえば皮がべろんとめくれていることを意味します。「糜爛(びらん)」は皮膚で例えると皮がただれた状態ですね。こんなふうに患者さんがなるべくイメージしやすい表現に置き換えることを意識しています。

先生は胃と大腸の内視鏡検査に力を入れているそうですね。

ええ。私は医師になって2年目から22年にわたって胃と大腸の内視鏡検査を一貫して行ってきましたから、得意分野と言えるでしょう。内視鏡検査を行うにあたって心がけていることは、患者さんにとって苦痛が少なく、楽に受けられる検査にすること。例えば胃の検査を行う時に口から管を入れると患者さんによっては吐き気を催すことがありますが、当院では鼻から管を通す経鼻内視鏡も導入していますのでこの吐き気についてリスクを減らせられます。また、検査への不安感が強い方には鎮静剤を使って意識レベルを下げて検査を行うこともしています。ほとんどの場合、寝ている間に検査が終わっていますから好まれる方が多いですね。

内視鏡検査では医師の手技の高さも求められるように思います。

大塚征爾院長 川崎おおつか内科・消化器内科4

そうですね。鎮静剤を使えば確かに患者さんは楽に受けられるわけですが、医師としてはその間にいかに丁寧かつスピーディーに管を挿入していくか、そしてじっくりと臓器の内部を観察して病変を見落とさないかが重要です。例えば胃の経口内視鏡検査では管が喉を通過する瞬間が最も患者さんがつらく感じやすいんですね。ですからその部分は慎重に管を進め、通過した後は速度を高めるといったようにメリハリを利かせることが大切。このあたりは経験によって培った技術とセンスが問われます。それと、当院では器具をしっかりと洗浄していることも特徴です。洗浄力の高い洗浄液を使用して、万が一のトラブル時にも即座に対応できるよう、どのスタッフがどの患者さんに使った器具を洗ったかも記録に残しています。

相談されたらうれしいことを知ってほしい

ところで、先生はなぜ医師を志されたのでしょうか。

大塚征爾院長 川崎おおつか内科・消化器内科5

病気に苦しむ母の姿を子どもの頃から見てきたことが影響していますね。母は異型狭心症という病気で胸が苦しかったり、吐き気を催したりととてもつらい思いをしていました。一緒に病院に行くこともありました。そんな母を見るにつれて、「苦しんでいる人を助けたい」思いが、私が幼稚園生の頃には生まれていました。父方の祖父が若くしてすい臓がんで亡くなり、父が苦労をしてきたことも関係しているでしょう。医師になりたい思いはずっと変わらず、結果的に医師になれたわけですが、とても良かったと感じています。仕事がとても楽しく、率直に自分の天職だと思います。いろんな人と出会えるのが楽しいですし、病気を治す手助けをできることも大きなやりがいがあります。内視鏡検査の手技を究めていくのも大好きです。

お忙しい中、休日はどんなふうにお過ごしですか?

休診日にも前任地の日本鋼管病院で診療や検査を行ったり、他のクリニックで訪問診療を行ったりしているので完全な休日は週に1日です。休みの日は子どもと過ごしていることが多いですね。9歳の男の子と4歳の女の子がいるので、ゲームを一緒にやったりおもちゃで遊んだりしていますよ。ゲームの操作感覚など、最近は私が子どもに教わることも増えてきましたね(笑)。結婚する前はドライブが好きで、よく夜景などを眺めに車を走らせていました。横浜はテレビドラマの撮影場所になりやすいので、テレビを見ながら「この場面はここじゃないかな」と当たりをつけてその場所を探したりなんかして。今はドライブの機会が減りましたが、通勤は車なのでその30分が楽しいひとときです。

最後に、読者へのメッセージと今後の展望をお聞かせください。

大塚征爾院長 川崎おおつか内科・消化器内科6

先ほどお伝えしたように、患者さんが「ちょっとしたこと」と思っていることでも私は相談されたらうれしく思います。なかなか気軽に話せることではないかもしれませんが、医師に話すことによって気持ちが楽になったり、また医学的に問題を解決できたりすることがあると思うので、私がこんなふうに思っていることを知っていただけるとうれしいですね。まだ開業して5ヵ月ですが、新規の患者さんが増えてちょうど手応えを感じ始めているところ。落ち着いたら、他院で行っている訪問診療の経験を生かして当院でも在宅医療に挑戦していきたいと考えています。こちらでしっかりと診つつ、自力で来れなくなった患者さんに対しては引き続き訪問という形でお応えできるようになるのが理想ですね。

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