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伊藤 源士 院長の独自取材記事

三重呼吸器アレルギー内科クリニック

(四日市市/高角駅)

最終更新日:2023/10/19

伊藤源士院長 三重呼吸器アレルギー内科クリニック main

近鉄湯の山線の高角駅から徒歩数分、新旧住宅が混在する地域にある「三重呼吸器アレルギー内科クリニック」。伊藤源士(げんし)院長の専門は、呼吸器内科だが、長引く咳やCOPDなどのほか、風邪や花粉症、生活習慣病など地域のニーズに応え幅広く対応する。患者の負担を考え、極力院内で診療を完結するため、CTや各種血液検査機器など設備の充実を図る。丁寧な説明と聞き取りを重視し、患者が納得する治療の提供を心がける。常に患者本位の姿勢を貫く伊藤院長に、同院の特徴や展望などを聞いた。

(取材日2019年5月18日)

患者の負担軽減のため、可能な限り院内で検査を完結

こちらの患者層や多い主訴を教えてください。

伊藤源士院長 三重呼吸器アレルギー内科クリニック1

多いのは、咳がなかなか止まらないといった方、健康診断で異常が見つかった方です。それから、いびきや睡眠時無呼吸症候群、息苦しいなど。呼吸器系の病気以外では、血圧が高いとか高脂血症なども多くいらっしゃいます。僕は小児科は専門ではないですが、喘息となると子どもが多いので、就学されているお子さんに関しては少し診させていただいています。喘息は今の時代は公害によるものがメインではなく、アレルギー性の喘息の方が多く、その中でも、ぜいぜいは言わない咳喘息の方が多いです。また、禁煙治療、喘息やCOPDの吸入治療、花粉症に対する舌下免疫療法などもご提供しています。患者さんの年代層は20~40歳代、ご高齢者と幅広いですね。

医師をめざされたきっかけと呼吸器内科を選ばれた理由は?

医師になった理由はいくつかあります。一つは、自分自身花粉症やアレルギー性鼻炎がひどくて、小中学生の頃、しょっちゅう近くのお医者さんにかかっていたこと。もう一つは、実はバイオリンをやっていて、そちらの道に進みたいと思っていたのですが、とても困難な道だと知り、ちょうどその頃に叔父が病気で突然倒れるということもあって、医師という仕事に興味を持ちました。まだ今ほどはCTが進んでいなかった学生の頃、臨床実習で胸部エックス線の読影について非常に深いものを感じて、呼吸器内科の実習が充実していたことがこの科を選んだ理由です。

こちらは検査機器の充実も心がけておられるそうですね。

伊藤源士院長 三重呼吸器アレルギー内科クリニック2

呼吸器内科では症状を経過観察するケースが多いのですが、総合病院で患者さんを診ていた頃、患者さんの負担を考えると、それを近くのクリニックでできるようになればいいなと思ったのが開業の理由の一つでした。ですから、病院とクリニックの中間くらいのことができればいいなと考えて、CTを導入しました。また、COPDや間質性肺炎などの診断・経過観察に欠かせない呼吸機能検査、咳喘息などを見つけるための呼気中一酸化窒素測定器、白血球など血球数を測るもの、炎症反応を診るためのCRP、生活習慣病を診るためのコレステロールやHbA1cなどをチェックできるもの、非結核性抗酸菌症などの薬剤の副作用の状態を確認するために肝機能や腎機能の検査ができるものなど、いろいろな機器をそろえています。

陰圧室や空気清浄機など院内感染予防対策の徹底を図る

さまざまな検査を院内で行っているのですね。

伊藤源士院長 三重呼吸器アレルギー内科クリニック3

そうですね。外注しなければいけないものは出しますが、頻繁にチェックをする必要がある限られた項目については、できるだけ院内で対応させていただきます。結果は早い場合は、15分や30分くらいでわかります。呼吸器内科の疾患に限らず、生活習慣病に関しても、そういった形でチェックができるようにと考えています。やはり患者さんに負担がかからないよう、検査のためにあちらこちらに移動せずに済むようにということですね。また、CTが撮れるのですが、読影に関しては自分で行うだけではなく、万全を期すために外部の放射線専門の先生に回してチェックしてもらうという対策も講じています。

感染防止にもいろいろ工夫されているとか?

奥に多目的室があるのですが、発熱の外来専用の部屋になっています。待合室と診察室、処置室にも空気清浄機はつけていますが、それとは別に、さらに性能にこだわったものを置いて、そこで診療を行っています。クリニックなので入院することもないですし、院内に滞在する時間はそれほど長くないのですが、少しの時間でも感染のリスクは避けたいので、そのような形をとっています。また、院内の空気の流れも考えて、空気清浄機が効果的に使える形になるように対策を立てたつもりです。建設を頼んだ会社の方々もいろいろ対策について考えてくださいました。

先生の診療方針は?

伊藤源士院長 三重呼吸器アレルギー内科クリニック4

昨今は入院ではなく外来で体調管理をする方が増えているので、がんなどの悪性疾患のように入院が必要なものについては市立病院などに紹介しますが、それ以外の、外来管理が可能な呼吸器疾患やアレルギー性疾患などに関しては、しっかり当院で診させていただくというのが僕の大筋の方針です。薬をコントロールしながら喘息とうまく付き合うなどといった指導をしていく。患者さんにあまり手間や時間を取らせたくないですからね。また、どうしても患者さんは知らない医師にかかるとなるとコミュニケーションが不安なこともあると思うので、普段からのかかりつけのクリニックとして信頼関係をしっかり築き、来院時のストレスを感じさせることなく地域の方の健康管理ができればと常日頃考えています。

常に患者目線で改善策を追究

では、具体的に診療時に心がけていることは?

伊藤源士院長 三重呼吸器アレルギー内科クリニック5

治療方法をいくつか示す際に、僕だったらどれを選択するかということも織り交ぜながら説明をしています。また、基本的に患者さんには専門用語を使わず、わかりやすく伝えるよう心がけています。ほかに、例えば喘息の患者さんにピークフロースパイロメーターや日記などをつけていただいたとして、症状が少し改善に向かうと、やめてしまうこともあります。もちろん重要性は説明しますが、必要だからと押しつけるのではなく、相談をした上で患者さんが受け入れられるものを勧めます。必要性は強調し続けますが、患者さんが納得いかないものを無理やりやらせるということはしないです。ストレスなく続けていくことのほうが大事だと考えていますし、ご本人が納得してできることをまずは応援しています。

こちらのスタッフさんについても教えてください。

看護師が6人と事務がパートの人を含めて7人、エックス線を扱う技師が常勤1人とパート1人、検査技師がパート1人、あとは妻が看護師兼事務をしていて、僕を入れて合計18人です。肺機能検査やエックス線の案内や指導など、看護師にいろいろと手伝ってもらっていますね。また、患者さんが一度にたくさん来院することもあるので、事務は多めに採用させていただいています。早帰りという制度を導入するなどして、スタッフが働きやすい体制を整えることにも重きを置いています。

最後に今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

伊藤源士院長 三重呼吸器アレルギー内科クリニック6

呼吸器内科で重要なのはリハビリテーションです。スペース的に整形外科のような院内リハビリというのは難しいですが、毎日の生活の中でのリハビリが重要になってくるので、普段の私生活にアプローチができればと考えています。あとは、よりスムーズに診療を行えるような体制にしたいと考えています。現在予約システムを導入しているのは、再診の方の待ち時間短縮のためのもので、咳や風邪など急性疾患の新患などは予約なしで診療しています。診察までにお待たせすることもあり申し訳ないのですが、一人ひとり丁寧に診させていただきますので、咳が止まらないとか健診で指摘された場合などには、お気軽にご相談にいらしてくださればと思っています。

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