平川剛院長の独自取材記事

南町田歯科クリニック

(町田市／南町田グランベリーパーク駅)

最終更新日：2024/03/28

「南町田歯科クリニック」は、院長である平川剛先生が患者主体の治療を行い、画像を使って丁寧に病状を説明することに努めている。その診療姿勢が患者の心を捉え、クチコミで訪れる患者も多くいるという。院内も、音を立てずにゆっくり閉まる扉、歯科医院独特のにおいがしない院内、欧州標準のレベルで滅菌を行う衛生管理など、患者の目に見えない部分まで徹底した「患者のための歯科医院」づくりがなされている。その一方、バリアフリーの広いトイレには人気キャラクターのモチーフが隠れているなど、さりげない遊び心も。以前は建築業界で働いていたが、医療への強い思いから、歯学部を受験し歯科医師に転身したという、優しい笑顔の下に情熱を秘める平川院長に話を聞いた。

（取材日2018年6月14日／情報更新日2024年3月14日）

地域の人々と長く付き合っていきたい
患者の希望、価値観を最優先して治療する
建築業界から医療の世界へ

地域の人々と長く付き合っていきたい

明るくて居心地の良い歯科医院ですね。

内装にはいろいろこだわりがあるんですよ。例えば、患者さんが大きな音にびっくりしてしまわないように、ドアは音を立てず静かに閉まる仕様になっています。音やにおいで恐怖を感じる方が多いので、薬品も完全に密封してにおいが広がらないようにしています。壁も床も白にしているのは、汚れにすぐに気づき、即座に清掃できるように。また、この建物は木造なんですが、気密性が高く、音も漏れにくい造りになっています。これは院内をより衛生的に保つために、外から来るものはシャットアウトし、診察室自体が手術室になるくらいの精度で施工しているためです。ユニットの椅子もやわらかく座り心地が良いものを選んでいるんですよ。

随所にこだわりがありますね。この場所で開業されたのも、なにかこだわりがあるのですか？

この辺りはスーパーや幼稚園などが多いのですが、歯科医院が少ないんです。近隣の方に聞いても「この地域に歯医者さんが欲しい」という声があり、皆さんに必要とされているなら、と開院を決意しました。開院するならば駅前ではなく住宅地の中で、地域に根づき同じ患者さんを長く診ていきたいと考えていたので、そういう意味でもこの地域は希望に合っていたんです。開業に合わせてこちらに家族で越してきましたが、皆さんとても良くしていただいて。少し離れた場所に何軒が歯科医院があるのですが、ごあいさつに伺った際にもいろいろとアドバイスをしていただいたりしました。土地柄なんでしょうけれど、優しい人が多いですね。住むにしても仕事をするにしても、良い場所だと感じています。

患者さんはどのような方が多いですか？

お子さんからご高齢の方まで幅広くいらっしゃいます。お子さん、お母さん、お父さんと家族で来られる方が多いですね。症状でいうと、重症の方よりも、検診を希望して来られる方が多い印象です。ご紹介やクチコミで来られる方もいらっしゃって、うれしく思っています。当院は土曜も夜19時まで診療しているのですが、ありがたいことにご予約もかなり埋まっている状況です。この辺りの方は本当に歯科医院を必要としていたのだと感じました。当院では患者さん一人ひとりにしっかり時間をお取りするため、予約システムを導入しています。急患も随時受け入れていますが、予約枠が埋まっているとやむなく即日でご対応できないこともあります。しかし当院を選んでいただいた患者さんは、別日を提案するなどして必ず対応させていただきますので、来院前に一度お電話でご相談ください。

地域の幅広い年代の方から親しまれている歯科医院なのですね。

ありがたいことですね。あとは、僕の専門は口腔外科なので、口腔外科を探していたという方は遠くからも来院されています。親知らずや舌の痛み、他の歯科医院から口腔外科での受診を勧められたという方が、ここを探して来られています。あとはインプラントを希望する方や、入れ歯を入れるにしても骨について理解している歯科医師がいい、という方がいらっしゃってくださっていますね。

患者の希望、価値観を最優先して治療する

先生が得意とされる治療について教えてください。

歯の形成も勉強してきましたし、かぶせ物にも力を入れてきました。皆さんが必要とする治療については、満遍なく広い範囲で対応できます。口腔外科が専門でしたので、得意分野と言われれば口腔外科疾患になりますね。親知らず、舌の痛みや他の歯科医院で原因がわからないと言われた痛みについても、ご相談ください。また、上顎、鼻の両脇辺りが痛み、歯科を受診される方もいらっしゃいますが、痛みの原因は歯になく副鼻腔炎であることも考えられます。副鼻腔炎自体の治療はここではできないのでお薬を出す程度ですが、原因が歯ではないという診断ができますので、その後医科にかかっていただくことができます。舌や口の中、口の周りなど、歯以外の痛みでもご相談いただければと思います。

治療の際、心がけているのはどんなことですか？

選択肢をいろいろ持ってもらうことです。例えば、歯を抜くか抜かないかという場面で、医学的には抜いたほうが良くても、患者さんは残したいとおっしゃるケースは多いものです。そういうとき、こちらの考えを押しつけることはせず、残せるところまでどうにか残してあげられるよう努力します。私は口腔外科で腫瘍を多く扱っていたのですが、中でもがんの場合は治療にたくさんの選択肢があります。患者さんにメリット、デメリットを説明し、どの選択肢を選ぶかを一緒に考えるというスタンスで治療していました。それを今も継続しています。患者さんの意思に沿う、ベストな方法を探りながら治療にあたっています。

お子さんの患者さんが多いと伺いました。お子さんにはどのように接していますか？

お子さん相手であっても、大人にするのと同じように接しています。余計に触れたり、子ども扱いせず、治療内容を話して納得してもらってから治療を進めるようにしています。子どもでもちゃんと説明すれば理解してくれますからね。待合室にカプセルトイがあり、治療を頑張った子などには、ご褒美としてカプセルトイを回してもらっています。何か一つでもできたら回せるようにしていて、お子さんの治療のモチベーションを上げるのが目的です。物で釣るのはどうかなとも思いますが、それで歯科医院に行くのが楽しくなって嫌がらずに来てくれれば、それは良いことですからね。

建築業界から医療の世界へ

歯科医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

親が歯科医師なのが大きいかもしれないですね。しかし高校生の時には建築にも興味があり、進路を決める際に建築関係に進むか歯科に進むか迷い、建築を選びました。それで建築の仕事に就いていたのですが、ずっと迷いがあり「やはり医療の世界に進みたい」という思いが強くなっていったんです。そこから仕事を辞めて、歯学部を受験。お口の悩みを抱えている方は多いですし、歯科医師は患者さん一人ひとりに向き合い、問題に一つずつ取り組んで、困っていることを解決していきます。そういう点が魅力でした。

先生が真摯に接していることで、いろんな患者さんに慕われているとお聞きしました。

大学時代からいくつかの歯科医院で仕事をしていたのですが、勤務先が変わっても追いかけてきてくれる患者さんが何人かいるんです。1時間以上かかる場所からわざわざ顔を出してくださる方もいて、とてもありがたいですね。患者さんの中には、他の歯科医院でインプラントじゃないと治せないと言われて、インプラント治療を求めて来院される方もいます。そういった場合でも、当院では本当にインプラント治療が必要なのかを含めて診させていただき、患者さんに適した治療法をご案内できるよう努めています。

休日はどのように過ごされていますか？

開業から5年以上たった今でも、まだまだ良くしていきたいところがたくさんあるんです。そのため、休日もここにいて、改善点を直しています。それがメインで、あとは家族と買い物をしたり出かけたりですね。もともとアウトドアが好きなので、子どもが大きくなったらキャンプに行きたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

ここは患者さんのために作った歯科医院です。何かあったら相談していただければ、何らかの回答をお出しします。歯を白くしたいとか、ちょっと違和感があるとか、状態に関わらず、お気軽にご相談ください。きれいな歯を保つためには継続的な予防やメインテナンスが必要です。その重要性を理解していただけるよう、私も日々丁寧な説明を心がけていますので、手を抜くことなく、通ってくださる患者さんを大切にしていきます。