全国のドクター9,201人の想いを取材
クリニック・病院 158,634件の情報を掲載(2024年4月24日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 板橋区
  4. 十条駅
  5. 帝京大学前歯科クリニック
  6. 高橋 敬 院長

高橋 敬 院長の独自取材記事

帝京大学前歯科クリニック

(板橋区/十条駅)

最終更新日:2023/05/02

高橋敬院長 帝京大学前歯科クリニック main

十条駅から徒歩12分ほどにある、帝京大学前の一角にある「帝京大学前歯科クリニック」は、2018年5月に開院したばかりのクリニック。物腰がやわらかく優しい笑顔が印象的な高橋敬院長は、徹底して患者の意思を尊重する治療を心がけている。一般歯科から小児歯科、入れ歯治療まで幅広く取り組むクリニックだが、どのような治療でも患者が納得いくまで説明する努力を惜しまない。「歯科医師が100%やりたい治療は、患者が100%望むものではないんです」と語る高橋院長に、診療への思いや心がけている治療について聞いた。

(取材日2018年5月28日)

困ったことがあればすぐに相談できる身近な歯科医院へ

今年5月に開院されたばかりなのですね。なぜこの土地で開院されたのですか?

高橋敬院長 帝京大学前歯科クリニック1

もともとは埼玉県で分院長をやっており、開業したいと考えてからは、いろいろなエリアの居ぬき物件を探していました。最終的に十条のこの場所を選んだ理由は、帝京大学が近くにあって周囲に歯科医院が少ないという立地に魅力を感じ、医療に貢献したいと考えたからです。また、前オーナーの先生が私の大学のOBだったという縁もありました。正直今まであまりなじみのない場所ではあったのですが、帝京大学には知り合いが多かったので、地域の雰囲気について事前に情報を聞くようにしていました。家族連れの方が多く人口が増えており、大学病院から近いためご高齢の方も多いということで、開業するには最適な場所だと感じました。子どもや大学生、ご家族、ご高齢の方まで人が多く、にぎやかでいい土地です。

内装のコンセプトを教えてください。

明るく清潔感のある内装をコンセプトにしています。前までは壁紙が花柄だったのですが、新しい真っ白な壁紙に張り替えました。あとは、外から院内が丸見えにならないように、外観を曇りガラスに変更しています。外の人と目が合ったり、知り合いに見られたりするのは嫌だと思うので、できるだけプライバシーに配慮するようにしています。受付回りはシンプルにしたのですが、子どもたちが歯科医院を怖がらないようぬいぐるみも置きました。外には立て看板を設置しています。歯科医院にかかりやすいご高齢の方や、お子さんにメッセージを書いて、少しでも興味を持っていただけるようにしています。患者さまには、困ったことがあれば気軽に来ていただきたいです。予約優先ではありますが、時間が空いたらすぐ診療するようにしています。その日の内に不安を解消してあげることを重点的に考えています。

歯科医師をめざしたきっかけは何ですか?

高橋敬院長 帝京大学前歯科クリニック2

埼玉県の全寮制の中高一貫校で6年間を過ごしたのですが、そこは半数以上が医者、歯科医師、薬剤師といった医療関係者の子どもが通っていました。北海道から沖縄まで全国から学生が集まっていたので、刺激的な環境でした。私の親は新潟の造り酒屋で、親族に医療関係者はいなかったのですが、そういった特殊な環境で育つうちに医療関係をめざしたいと思うようになったのです。もともと人の助けになる仕事に就きたいと考えていたこともあり、医療は人との関わりが深い仕事なので自分に向いていると考え、高校生の時に医師の道へ進むことを決意しました。

説明は丁寧に、患者の意思を尊重する治療を

クリニックの治療の特徴を教えてください。

高橋敬院長 帝京大学前歯科クリニック3

歯科治療はオールマイティーに対応しているのですが、中でも小児歯科に力を入れています。子どもは歯科医院で怒られたり痛い思いをしたりすると、トラウマになって来院を嫌がるようになってしまいますよね。そうならないよう、細心の注意を払って治療しています。子どもの口の中は親でもよくわからないものです。そこで、どこが虫歯になっていて、今どういう状況なのかをわかりやすく説明するために、「デンタルノート」を渡すようにしています。ケアの仕方や次回の治療内容を記入することで、親子ともに心の準備をして安心して来院いただきたいと考えています。あとは、できるだけ口を開けさせない治療に取り組んでいます。人間は30分以上口を開けていると疲れてしまうんです。患者さまの体力や症状を考えて、自分の中で治療のゴールを決めることで、素早く負担にならない治療を心がけています。

入れ歯治療にも力を入れているのですね。

「健康は食事から」といわれるように、よく噛んで食事ができるようになると体調が変わってくることがあります。入れ歯治療をする際は、すでに使用されている入れ歯を修理して、今よりも噛める状態になるよう調整します。入れ歯が落ちてしまう場合は安定剤を、歯がすり減って噛み合わせがずれている場合はプラスチックを追加するというようにです。その上で、新しい入れ歯を作るようにしています。新しい入れ歯は人の体にとっては異物なので、慣れるまでは非常に使いにくいものです。時間をかけて慣らしていき、きちんと使っていただけるよう何度も調整します。なお、若い方は問題ないのですが、ご高齢の方にはインプラントをあまりお勧めしていません。十分なケアができなくなってしまった場合、インプラント周囲炎という炎症が起き、インプラントを続けられなくなるリスクがあるためです。健康上負担が少ないものとして、入れ歯の治療に力を入れています。

治療で心がけていることは何ですか?

高橋敬院長 帝京大学前歯科クリニック4

患者さまにしっかり情報提供する、インフォームドコンセントを心がけています。最初に検査を行い、どういう流れで治療をしていくのかを時間をかけてお話しします。また、自分の口の中のことを自分で理解していただくために、鏡やレントゲンを使って説明します。金属がずれているところや歯に穴が開いているところは、器具で触って感覚的に理解していただくようにしています。治療の考え方として、「歯科医師が100%やりたい治療は、患者が100%望むものではない」というものがあります。そのため、判断材料となる情報はすべて丁寧に説明し、最終的には患者さまご自身の意思を尊重するようにしています。また、患者さまがインターネットで調べた実施したい治療法があれば、教えてもらうようにしていて、対応できるものは全力で協力しますし、先進の治療であれば実施できる病院を紹介します。

この地域に根差した「かかりつけ医」をめざして

印象に残っているエピソードを教えてください。

高橋敬院長 帝京大学前歯科クリニック5

入れ歯を作った患者さまで、自力では歩けないほどに体が弱っている方がいらっしゃいました。すでに使用されている入れ歯では噛めない状態だったので、時間をかけて入れ歯を作り直しました。その方が最終的には杖なしでも歩けるようになり、りんごも噛めるようになったのはうれしかったです。よく噛まずに食べ物を丸飲みしてしまうと、十分に栄養を吸収しきれません。よく噛むことによって栄養を吸収しやすくします。噛めることはそれだけ重要なことです。あとは、最初は歯科医院が怖くて座ることすらできなかった子どもが、最終的には自分で積極的に来て治療してくれるようになったことですね。治療は怖くないし、痛くないということを理解してくれてうれしかったです。

休日はどのように過ごされていますか?

休日は子どもと遊びながら家族サービスしています。もうすぐ3歳になる子どもと1歳になる子どもがいるのですが、平日はなかなか一緒に遊んであげられないので、できるだけ子どもと過ごすようにしています。買い物に行ったり、テーマパークや動物園に行ったりしています。上の子どもはテーマパークのキャラクターを覚え始めたので、行くと楽しそうにしています。平日は夜20時まで診療しているので、仕事の後は家族の一日のことを聞きながらゆっくりして、寝るようにしていますね。

今後の目標を教えてください。

高橋敬院長 帝京大学前歯科クリニック6

この地域に根差したかかりつけ医をめざしています。開院して間もないので、もっと認知を広げていき、何か困った時はこのクリニックに来れば大丈夫という存在になるのが目標です。予約も受けつけていますが、予約していない方でも気軽に来てください。空いた時間に治療して、その日のうちに不安を解消できるようにします。治療中もずっと座っていると疲れてしまうので、雑誌をお渡しするなど居心地の良い場所にすることを心がけています。患者さまにはできるだけ笑顔で帰っていただくことをめざしています。地域の皆さまを助けられるよう、この場所で長くずっと行っていきたいです。

Access