全国のドクター9,103人の想いを取材
クリニック・病院 158,819件の情報を掲載(2024年3月29日現在)

  1. TOP
  2. 埼玉県
  3. さいたま市北区
  4. 宮原駅
  5. みやはら耳鼻咽喉科
  6. 高橋 直人 院長

高橋 直人 院長の独自取材記事

みやはら耳鼻咽喉科

(さいたま市北区/宮原駅)

最終更新日:2023/09/12

高橋直人院長 みやはら耳鼻咽喉科 main

JR高崎線の宮原駅から歩いて5分という便利な場所にある「みやはら耳鼻咽喉科」。埼玉が地元の高橋直人院長が、地域に根差したクリニックをめざして開院し、その願いどおり多くの地域住民が、自分のかかりつけ医として通ってきているという。診療時には患者にどういった状態が起こっているのかを理解してもらい治療を進める方針を大切にしている高橋院長。院内は開業当初から感染症対策も意識し、待合は窓際に横一列で待つスタイルになっているほか、院内では患者同士が行き会わないよう造りにも配慮している。患者の今だけではなくこれまでの通院歴なども含めて継続的かつ総合的に診療している高橋院長に話を聞いた。

(取材日2022年10月12日/情報更新日2023年9月4日)

首から上は何でも相談に応じる

開業から約5年たちましたがいかがですか?

高橋直人院長 みやはら耳鼻咽喉科1

開業当初はインターネットを見て遠方から訪れる患者さんが多かったのですが、徐々に近隣住民の方がご家族で来院されたり、友人や知人のクチコミで訪れる患者さんが増えました。地域に根差した診療がしたいという思いで開業したので、地域の患者さんのニーズに応えるかたちになれているのかな、と思っています。その一方で、これまでの異動の多い勤務医と異なり、長い年月を腰を据えて診療し続ける意義も感じています。患者さんを継続して診療していくと、ご家族ごとの環境・生活習慣に応じた傾向やご本人の体質による疾患の特徴などさまざまなものが見えてきます。そういったかかりつけならではの良い面を大切にしながら、時代に合わせつつ、より一層お役に立てる存在になりたいと思っています。

「首から上はすべて診る」ということですが?

多くの方は耳鼻咽喉科というと鼻や喉、耳に関係することを診てもらうところ、と思っておられると思いますが、当クリニックは、例えば皮膚症状や痛み、飲み込み(嚥下)、味覚、しこり、めまいなど首から上に関することは何でも相談していただけます。これは私が何でも治療しますということではなく、お話を聞いて、必要な検査をした上で診断し、治療の方向性を相談させていただくということです。同じような症状でも、原因としてさまざまな疾患が考えられます。必要に応じて他の診療科の受診をお勧めしたり、高次医療を受けられる医療機関をご紹介させていただきます。お悩みがあっても、どの診療科に行けばよいかわからないというときなど、ぜひご相談ください。放置することで悪化してしまう疾患もありますので、早めにご相談いただければと思います。

診察の際に心がけていることはありますか?

高橋直人院長 みやはら耳鼻咽喉科2

現状に対して、検査の理由や結果などを丁寧にご説明し、患者さんに一つ一つ理解、納得いただきたいと考えています。私が患者の立場であれば自分の状態や治療の見通しを知りたいですし、時間の許す限り少しでも患者さんに伝わればと思い、診療しています。勤務医時代に非常に患者さんが多いクリニックで診療していたことがあり、その時は十分にお話をする時間を確保できず歯がゆい思いでした。なので、自分が開業した際にはお話だけでは時間に限りがあるので、説明資材を活用するなど、患者さんにしっかりと伝えられる体制を取りたいと思っていました。中には対医師だと話しづらいこともあるかと思うので、診察後にスタッフが患者さんのところに行き、フォローしてもらうこともあります。そのために、日頃からスタッフ間のコミュニケーションや医療知識の向上を意識しています。

細部へのこだわりは、適切な医療提供のために

他に診察の際に意識されていることは?

高橋直人院長 みやはら耳鼻咽喉科3

患者さん目線で診療を行うことはもちろん大切ですが、相性というのもおそらくあると思います。ただ、他の医師に認められる医療水準を維持し、日本で医療を受けるならこれがスタンダードといわれる治療を幅広く、なるべく高いレベルで提供していきたいですね。同業者だと、相手のカバーできている領域や得意分野がだいたいわかります。周りの先生に「あそこでこの治療をしているなら、それが妥当なんだろう」と思われるような地域のクリニックでありたいです。宮大工さんも、何百年後の職人に軽んじられないように、参拝者からは見えない床下の細工にも手を抜かないという話を聞いたことがあります。その気持ちは私にもよくわかりますし、細部へのこだわりは最終的に手術や診療のクオリティーにもつながりますので、一歩一歩プロセスを確実に積み上げていきたいですね。

医師を志したきっかけや、これまでの経歴について教えてください。

小学5年生の頃に人体の仕組みを扱うテレビ番組を見て、人体という分野に興味を持ちました。加えて、ボーイスカウトの活動を通して地域のため、人のためになる仕事をしたいと考えていて、人と話すのも好きでしたから、医師の仕事が自然と選択肢に挙がりました。私は福島県立医科大学を卒業し、東京医科歯科大学の耳鼻咽喉科・頭頚部外科に在籍し、東京医科歯科大学の大学院を修了しました。開業するまで主に頭頸部の手術や副鼻腔の内視鏡手術、音声改善手術などを行ってきました。がんなどの重い病気の手術経験を生かし、開業医としてはそれらの早期発見と方針の立案を得意としています。喉や飲み込みの違和感、声のかすれ、首のしこりや痛みがあればご相談いただきたいですね。当院は首の状態を詳しく調べるための頸部エコー、3次元的に耳や副鼻腔などを調べるためのCTを備えており、それらを活用しながら病気の原因を調べます。

現在も臨床教授として東京医科歯科大学病院での勤務を続けておられますね。

高橋直人院長 みやはら耳鼻咽喉科4

主に声に関わるご相談を受けつける外来を担当し、2023年4月からは自治医科大学附属さいたま医療センターでも外来に携わっております。さまざまな方が訪れますが、声を使うお仕事の方もおられお悩みが深い分野です。飲み込みの違和感や声のかすれなどの症状を感じる際はご相談ください。耳鼻咽喉科領域の疾患は、QOLに直結することが多いのが特徴です。例えば風邪で鼻詰まりがひどいとお食事がおいしくない、といった経験をされた方は多いと思います。ガス関連のお仕事をされている方が臭いを感じられなくなると、命にも関わるでしょう。ご高齢の方は味覚が鈍ると食事がおいしくなくなり、毎日の楽しみを失ってしまいます。難聴の方などは周囲からはわかりづらく、認知機能が衰えたと誤解されたり、屋外では周囲の危険に気づきづらくなることも。耳鼻咽喉科の医師として経験を積み重ねるごとに、この仕事の難しさ、意義深さを身にしみて感じています。

地域に信頼されるクリニックをめざして

予約システムもフル活用されているそうですね。

高橋直人院長 みやはら耳鼻咽喉科5

開業時から導入している、インターネットの予約システムの出番が増えてきました。地域の患者さんが中心のクリニックになると思っていたので、利便性を考えて待ち時間のストレス軽減のために取り入れたものです。インターネット上から待ち状況も確認できますが、初診の患者さんなどが入って待合が込み合う場合は、お車や院外などでお待ちいただくことも可能です。待ち時間の活用や、待合の混雑を避けることで感染の心配も減ると思いますので、再診の患者さんにはご予約をお勧めしています。

睡眠時無呼吸症候群の相談もできるとか。

睡眠時無呼吸症候群の診断のための機器も導入しています。歯科や内科でご相談される患者さんも多いですが、耳鼻科的見地から顎の形、鼻の通り道、喉の広さのなどの形態的な問題を確認し、空気の通り道がしっかりと確保されているか診ることがとても重要です。疑わしい症状がある場合は精密検査を行った上で診断し、治療が必要だと判断される際は気道狭窄部への対応やCPAPなどの治療を行います。また、睡眠時無呼吸症候群以外に、めまいで悩む患者さんもいらっしゃいます。めまいは脳の症状と思われがちですが、実は耳が原因の場合が多いのです。めまいで悩む場合、まず耳鼻科へ行ってみようかという考えを持っていただくのも良いと思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

高橋直人院長 みやはら耳鼻咽喉科6

これからも地元の方に信頼されるクリニックでありたいですね。院名を地域の名前にしたのもランドマーク的な存在として、患者さんを適切な医療につなげる地域のかかりつけ医の役割を果たしたいという思いが根底にあります。頭頸部の診断と治療という専門性を生かしつつ「首から上の症状であれば、まずはここで相談」と思われるようなクリニックを今後もめざしていきます。特に首の症状に精通する医師は比較的少ないと思いますので、頼りにしていただけるとうれしいです。首から上で不安なこと、お悩みがあればいつでもお越しください。

Access