菊名やまゆりクリニック

黒崎 健司院長

186332 %e8%8f%8a%e5%90%8d%e3%82%84%e3%81%be%e3%82%86%e3%82%8a%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%8b%e3%83%83%e3%82%af

不整脈など、循環器の治療経験を生かした診療も

―先生が得意とする治療について教えてください。

僕はずっと不整脈の治療を専門に行ってきました。その経験から、不整脈で他の先生方が使いにくい薬を、適切な量を見極めて処方できるという点は強みです。不整脈の薬は副作用があり、危険な事態が起こる恐れがあります。そのため、一般的に手を出しにくい領域なのです。あまり使われない薬でも、今までの経験から、副作用が起きにくい分量での処方が可能です。ただ、薬を飲むのは大変ですよね。必要な薬は処方しますが、基本的には、薬でなんとか治療しようというのは好きではありません。そのため、薬はできるだけ減らし、どうしても必要な人にだけ、最低限の処方をするようにしています。薬でどうにもならない症状がある人に対しては、その理由を説明し、薬を出さない理由を理解していただくことが大切です。

―心房細動に対するカテーテルアブレーションについて、クリニックのウェブサイトでふれられていますね。

心房細動というのは、80歳以上の5人に1人の割合で見られるといわれている不整脈です。この治療を本格的に受ける場合、心臓の中をカテーテルという細い管で焼くという治療を行います。ただしこの治療を受け1回で済む人は一部で、2回目の治療が必要なケースもあり、説明が難しい治療です。大きな病院を受診しこの治療についての話を聞いても、患者さんが1回で理解するのは難しい内容です。そのような場合、当院へ来ていただければ、理解できるまで詳しくお話をさせていただきたいと思います。大きな病院へ行ったけれど医師の説明がわからなかったというケースは珍しくありません。私は、町のクリニックにはその部分を補うように説明するという役割も求められていると考えています。そのいったサポートも含め、地域の方々の健康を守り、不安を和らげる医師、クリニックでありたいと考えています。

―先生が不整脈を専門とされたのには、どのようなきっかけがあったのでしょうか。

大学病院に所属していた頃、狭心症や心筋梗塞のカテーテル治療を担当していました。循環器専門の医師でも、不整脈はとっつきにくく、理解するのが難しい領域です。自分もそこが苦手だったのですが、心臓を診ていく中で不整脈の知識は必要だと考え、あえて難しい世界に飛び込んでみたのがきっかけです。

―印象に残っているエピソードを教えてください。

僕をとてもかわいがってくださるおばあちゃんの患者さんがいまして、僕もその方が大好きでした。彼女は末期の心不全でとても具合が悪く、大学病院に入院していたのですが、最期は家で迎えたいと仰り、家に戻られました。ただ、どうしても心配だったので、月に数回、個人的にご自宅を訪れていました。行くととても喜んでくれて、そのうち家族の一員のように迎えてくださって。医師と患者という立場を守らなくてはいけないのか、こんなに親しくて良いのかと迷うこともあったのですが、途中で治療から手を引いてしまったこともあり、放っておけなかったのです。訪ねて行っても何かできるわけではないのですが、最終的には、こういう関係も大切なのかなと感じました。医師と患者のあり方を、教えていただいた出来事でした。



Access