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政田 俊明 理事長の独自取材記事

まさだ整形外科

(西宮市/西宮駅)

最終更新日:2023/02/17

政田俊明理事長 まさだ整形外科 main

「より患者に近い場所で、予防医学や早期発見に関わりたい」との思いで政田俊明理事長が2017年に開業した「まさだ整形外科」。モットーである「骨のかかりつけ医」として、患者が効果を実感できる治療やリハビリテーションに努め、気軽に通えて快適に診療が受けられる環境づくりを大事にしながら、患者との信頼関係を築いてきた。2019年には法人化を果たし、新型コロナウイルス感染症流行下でも休診することなく診療を継続。2022年春には5周年を迎え、医療の質やホスピタリティーのさらなる向上をめざしている。インタビューでは、各職種のスタッフがチームワークを発揮して一人ひとりの患者と丁寧に向き合う診療の現状や、地域医療における同院の役割について、政田理事長にたっぷりと話を聞いた。

(取材日2022年11月30日)

患者が笑顔になれる治療をめざして5年

開業から今日までを振り返って、いかがでしょうか?

政田俊明理事長 まさだ整形外科1

開業時も今も、「気がかりなことがあれば、気軽に受診できる整形外科」でありたいという思いは変わりません。その上で、笑顔で帰ってもらえる医院をめざしています。患者さんから笑顔が生まれるのは、症状の改善はもちろんですが、スタッフの応対、院内の環境、通いやすい立地などあらゆるところにきっかけがあるはず。例えば現在スタッフは20人を超えており交代で勤務していますので、月に1回は全体ミーティングを開き、課題の共有や改善点の提案をしています。職種や経験にこだわらずに意見が出し合える風通しの良い関係があり、人柄の素晴らしいスタッフが集まっていることは心強いですね。また2019年には医院を法人化しました。地域で診療を続けるためには、信頼される医院であることが大事です。法人化は社会的な信用度を高め、地域の皆さんに認めていただく一つのステップだと思っていたので、感慨深いものがありました。

ホスピタリティーを大切にされているのですね。

多くの患者さんは痛みや不快な症状、不便さを抱えて受診されているのですから、院内では少しでも快適に過ごせるように心がけています。診察では患者さんのお話をじっくりとお聞きしており、加えてリハビリテーションも行っていますので、予約のない方はどうしても待ち時間が生じます。ただ、待ち時間が生じる場合は最初に受付で最初にお伝えしますし、ほかのスタッフも折々に声をおかけしています。また検査や問診のタイミングを調節して、待合室で座りっぱなしにならないような工夫もしています。また、院内の雰囲気も患者さんの気分を大きく左右すると思いますので、落ち着きのある上質なデザインや色合いで統一し、待合室やリハビリテーション室のあちこちに観葉植物を配置。季節感を感じさせるシンプルな装飾も施して、穏やかな気持ちで過ごしてもらえる空間づくりに努めています。

開業して5年、あらためて診療の理念と診療内容を教えてください。

政田俊明理事長 まさだ整形外科2

勤務医時代に相当な数の人工関節置換術に携わった経験から、手術に至る前の段階で骨の健康を維持して病気やケガを予防する、「骨のかかりつけ医」でありたいと考えています。ですから痛みやしびれ、肩凝りなどの改善に加え、骨粗しょう症の早期発見や、筋力や関節の機能を高めるリハビリテーションなど、予防医学の観点を大切にした診療に力を入れています。もちろん町の整形外科として、お子さんのケガや運動をする方のスポーツ障害、関節リウマチなどの診療もしています。また比較的ご高齢の患者さんが多いので、肺炎球菌ワクチンやインフルエンザの予防接種なども取り扱っています。高齢者での整形外科疾患は寝たきりの原因になりやすく、健康寿命を脅かしますので、なるべく介護を必要とする期間が短くなるように、骨や筋肉をサポートしています。

健康寿命の延伸をめざし、予防医学でアプローチ

治療では、リハビリテーションが重要な役割を果たしていると聞きました。

政田俊明理事長 まさだ整形外科3

開業当初は筋力を振動でトレーニングするマシンやけん引装置、マイクロ波治療器など機器によるリハビリが中心でしたが、理学療法士を徐々に増やし、現在は4人で施術にあたっています。患者さんの担当は固定していますので、これまでの経過を知っている理学療法士が当日の症状をお聞きしながら、マッサージやストレッチ、運動療法などを実施します。リハビリは、治療において非常に重要なポジションを占めているため、かける力や施術の位置をきめ細かに調節し、言葉を交わしながらリハビリを進めます。患者さんに満足していただけるような施術をスタッフみんなで心がけています。

エコーガイド下筋膜リリースも要望の多い治療だそうですね。

開業してから、肩凝りや首の痛み、腰の痛みを訴える患者さんの多さに驚きました。特に新型コロナウイルスの流行以降は在宅勤務が増えたせいか、ストレートネックによる肩凝りが急増しています。肩凝りの治療では姿勢や枕を見直し、リハビリで筋肉をほぐしていきますが、頑固な痛みが続く場合には、エコーガイド下での筋膜リリースも検討します。これは、エコーを見ながらピンポイントで薬液を注射し、筋肉の動きの改善や痛みの緩和を図る治療で、患者さんと一緒に超音波画像を見ながら行います。患者さんの需要も増えてきていることから、当院では力を入れて取り組んでいます。

骨粗しょう症では、骨密度の測定に注力されています。

政田俊明理事長 まさだ整形外科4

骨粗しょう症は自覚症状がないまま進行するので、検査で骨密度の低下を見つけることが早期治療に直結します。突然の骨折から寝たきりになってしまうとさまざまな損失が生じますが、骨粗しょう症では病態や生活スタイルに応じた治療薬が複数あり、それらを服用することで進行抑制を図っていく必要があります。ただ、こういった現状があまり知られていないのですね。そこで、当院では問診票に「骨粗しょう症の検査を受けますか」という項目を設け、骨密度に意識を向けてもらうきっかけにしています。「受けない」と回答された方でも検査歴や治療歴がなければ、診察を重ねて信頼関係を深めた上で「一度測ってみませんか?」とお誘いしています。当院の骨密度測定はDEXA法を用いた機器を用いて、全身の骨密度を短時間で測定します。これまでDEXA法で測定したことがなければ、ぜひ検査を受けてご自身の正確な骨密度を知ってほしいと思います。

患者の変化を肌で感じながら回復のその先まで伴走

診療に対する今の思いをお聞かせください。

政田俊明理事長 まさだ整形外科5

勤務医時代よりも開業してからのほうが明らかに仕事量は多いのですが、それが嫌だと思ったことは一度もないですね。やはり患者さんとの距離が近く、治療による変化を肌で感じられることは励みになりますし、患者さんのお役に立てたり、喜んでもらえたりするのは、本当にうれしいものです。もちろん中には治療がスムーズに進まない患者さんもいますが、そういう場合もじっくりとお話を聞いて、「では次はこうしてみましょう」と自分の引き出しから次の治療法を見出していきます。患者さんとの信頼関係を築き、回復するまでしっかりと治療し、その先にある健康寿命の延伸へとつなげていける今の立場に、やりがいを感じています。

先生ご自身の健康づくりやリフレッシュ法は?

水泳を続けています。週3回、朝1時間ほどかけてゆっくりと1キロぐらい泳いでから、クリニックに入るんですよ。また、時間があればランニングもしています。そして週末に家族と楽しく過ごすこともリフレッシュになっていますね。2人の息子がいますので、ちょっと遠くまで子どもの好きな電車やカーレースを見に連れていったり、アミューズメントパークで思いっきり遊んだり。家族の仲の良さも、私の元気の源になっているのでしょうね。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

政田俊明理事長 まさだ整形外科6

医療の質やホスピタリティーを高めていくことにゴールはなく、患者さんからの評価はこれからも日々続くものだと思っています。ただ、お困りの際にすぐに来てくださる患者さんが増えていることは、確かな手応えになっています。また、以前の勤務先である西宮渡辺病院とは良好な連携があり、MRI検査については同院内の医師と同じ段取りで予約が迅速に確保できます。人工関節置換術もそちらにお願いしていますが、私も必ず手術に立ち会って術後の経過を確認します。開業医院と中核病院の両方のメリットを患者さんの治療に反映できていると思いますね。また、いずれは当院の強みであるリハビリを介護の分野でも生かせればと考えています。これからも人や地域とのつながりを大事にしながら、患者さんの骨や筋肉の健康を支えていきたいですね。

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