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森寺 邦晃 院長の独自取材記事

森寺整形外科

(北九州市八幡東区/黒崎駅)

最終更新日:2021/10/20

森寺邦晃院長 森寺整形外科 main

西鉄バス・桃園球場前バス停留所下車すぐの場所に「森寺整形外科」はある。2016年の開業以来、患者一人ひとりに合わせたオーダーメイドの医療を提供し、地域住民の健康増進に寄与してきた。ヨーロッパのサロンを思わせるアンティーク調の院内は、落ち着いた雰囲気が漂う。同院を率いるのは、院長の森寺邦晃先生。打撲、骨折といったケガなど一般的な整形外科疾患から、骨粗しょう症、スポーツによる外傷の予防・治療まで、幅広く対応している。リハビリテーションにも力を入れ、理学療法士と連携しながら運動機能の回復と維持・向上をめざす。「プロフェッショナル集団として、より良い医療の提供を突き詰めていきたい」と語る森寺院長に、同院の特徴や診療にかける思いなどについて話を聞いた。

(取材日2021年10月5日)

一人ひとりの悩みに応じた、オーダーメイド医療を提供

これまでのキャリアと開業に至った経緯について教えてください。

森寺邦晃院長 森寺整形外科1

産業医科大学を卒業後、同大学の整形外科学教室に入局し、大学病院や関連病院で研鑽を積む傍ら、大学院では骨代謝の研究に勤しんできました。それに加えて、働く人のメンタルヘルスの診療に携わった経験もあります。勤務医時代は、主に脊椎疾患の手術を多く手がけてきましたが、手術治療に頼るだけでは限界があることを実感。メスを使わない方法で患者さんにアプローチしたいと思ったのが開業のきっかけです。運動器の診療を通して、地域の皆さんの健康を支えていきたいですね。健康維持と疾病予防のためには、お薬や注射による治療だけではなく、運動を継続的に行うことや、良い姿勢を保つことが大切です。そういった情報も含めて、皆さんに正しくお伝えすることがクリニックの使命だと考えています。

この場所で開業したのはなぜですか?

ここ桃園地域は、野球場や陸上競技場などのスポーツ施設や、子どもたちが楽しめるわんぱく広場や児童文化科学館があり、地域の皆さんに親しまれています。その一角で地域医療に携われたらと考え、この場所に開業することを決めました。そういった土地柄からか、小さなお子さんから学生さん、働き盛り世代の方、ご年配の方まで、幅広い世代の方が来院されています。皆さん、散歩を心がけていたり、スポーツジムに通っていたりと健康意識が高く、年齢を重ねても元気なアクティブシニアの方が多い印象です。その一方で、前かがみの姿勢でスマホやパソコンを使用しているせいか、若い人でも背中が丸まっている方が多いのが気になります。先ほども申し上げましたが、正しい姿勢は健康の基本。当院ではまず姿勢をチェックして、改善の指導をさせていただいています。

診療方針についてお聞かせください。

森寺邦晃院長 森寺整形外科2

当院では、お一人お一人に応じたオーダーメイド診療を心がけています。こちらに来院される方は、痛みやしびれといった直接的な訴えとは別に、このまま良くならないのではないかという不安な気持ち、不快さ、日常生活の不自由さを抱えていらっしゃいます。そういったお悩みの根底にあるものをくみ取り、解消していくことが、クリニックの本来あるべき姿ではないでしょうか。検査しても異常が見つからず「年のせい」で済まされる方も少なくありませんが、それでは問題は解決しないですよね。私たちは、お薬や注射、理学療法士によるリハビリテーション、物理療法、心理的なアプローチなど、あらゆる方法を駆使して患者さんの不安やお悩みを解消し、元気に過ごせるお手伝いをしたいと考えています。

治療の結果をデータとして分析し、患者へ還元

内装や設備のこだわりについて教えてください。

森寺邦晃院長 森寺整形外科3

私は学生時代に短期間ではありますが、オーストリアのウィーン大学へ留学しました。ウィーンはご存じのように音楽の街。日常に音楽が溶け込んでおり、電車の中でいきなり演奏が始まるということも珍しくありません。こういう大らかさのある文化はいいなあと思い、開業にあたっては、ヨーロッパ的な雰囲気の居心地の良い空間をめざしました。診察をお待ちいただいている間も、できるだけくつろいでいただきたいですね。それ以外では、リハビリテーションに力を入れたかったので、リハビリ室を広く取り、先進の機器を導入しました。珍しいところでいうと、拡散型の体外衝撃波治療器でしょうか。これは、患部に衝撃波を照射する新しい治療器で、足底腱膜炎やテニス肘などの痛みの緩和に役立ちます。

どのようなリハビリを行っているのですか?

当院では、運動器リハビリテーションをメインに行っています。理学療法士が患者さんのお体に直接触れて、それぞれの状態に応じてさまざまな手技を駆使し、痛みの軽減、運動機能の改善を図ります。ただ、深部まで熱や電気を加えて組織をやわらかくしたり、組織の修復を促したりといったことは、人の手ではできません。そこで、理学療法士により運動指導と、物療機器を使った物理療法をうまく組み合わせています。リハビリで大切にしているのは、マニュアルにとらわれないことです。成果を最大限に引き出せるように試行錯誤しながら、日々研鑽し施術にあたっています。また、その結果はデータ化し、分析・研究して、患者さんへ還元できるよう取り組んでいます。

骨粗しょう症の診断と治療にも注力されていると伺いました。

森寺邦晃院長 森寺整形外科4

頑張ってリハビリを行っていただいても、体の土台となる骨がしっかりしていなければ、なかなか症状の改善には至りません。特に女性の場合、女性ホルモンが減少する閉経前後に骨粗しょう症の発生が急増するため注意が必要です。骨粗しょう症の治療は、いつまでも元気で歩ける体を保つためのエイジングケア。寝たきりなどのリスクを避けるためにも、50代を過ぎたら1度は骨密度検査を受けることをお勧めします。当院では、腰椎と大腿骨の骨密度を測定できる全身用骨密度測定器を導入しているので、気になる方はお早めにお越しいただきたいですね。骨粗しょう症は、お薬による治療に加えて運動、食事も重要です。これらを組み合わせて、お一人お一人に適したアプローチを提案しています。

情熱を持って、進化をめざし続ける

診療時にはどんなことを心がけていますか?

森寺邦晃院長 森寺整形外科5

患者さんに対して心がけているのが、わかりやすく説明することです。難しい内容や用語も、例え話を用いながら丁寧にお伝えするようにしています。よく、人の体を車に例えて「中古車を新車にすることはできませんが、きちんとメンテナンスを行えば長く乗り続けることができますよ」というふうにお話ししています。あと、患者さんに必ずお伺いするのが「その痛みは10段階でいうとどれくらいですか?」ということです。単に、痛みが取れたか? 良くなったか? とだけ聞いても、あまりにも漠然としていて患者さんの状態を把握することができません。ご本人に痛みの程度を数値で示していただき、客観的に評価することで、より良い治療につなげていくようにしています。

スタッフの方についても教えてください。

現在は、理学療法士が専属で2人、物理療法担当のスタッフ2人、看護師3人、受付スタッフ2人という体制です。みんな患者さんの話をよく聞き、私の言葉足らずの部分もさりげなくサポートしてくれます。患者さんは医師に対しては言いづらいこともあると思いますが、そういったこともスタッフが積極的に拾い上げてくれるので助かっています。院長としてスタッフに伝えているのは、患者さんの思いに共感する力をつけること。どのポジションにおいても、患者さんのつらい気持ちを思いやり、共感して、受容することが大切です。それから、科学者的な目線を持つようにお願いしています。われわれのやっている医療は科学をもとにしているため、科学的に裏づけされた治療を行い、進歩していかなくてはなりません。そのためにも、どの治療がどの程度の成果を示したのかをデータにして客観的・科学的に評価するようにしています。

今後の目標と読者へのメッセージをお願いします。

森寺邦晃院長 森寺整形外科6

治療を極めていきたいという思いが強いですね。新しい治療も積極的に取り入れながら、地域の方々により高いレベルの医療を提供することをめざしています。われわれが情熱を持って精進しないと医療は発展しません。当院は、スタッフ全員が意識を高く持ち、情熱を持って進化をめざし続けるプロフェッショナル集団です。40代、50代と年齢を重ねるにつれてさまざまな体の変化や不調が現れますが、未病の段階で対策を講じれば大病を防ぐことが期待できます。何かあればお気軽にご相談ください。ご自身の今の状態を把握するのにご利用いただければと思います。

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