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一人ひとりの患者に寄り添った
オーダーメイドの認知症の診療

おばた内科クリニック

(福岡市早良区/賀茂駅)

最終更新日:2021/03/31

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  • 保険診療

高齢になるにつれて発症率が上がる認知症。加齢による脳細胞の死滅や阻害、あるいは脳卒中の後遺症による機能低下などに起因するもので、罹患すると記憶を維持できずに日常生活に支障を来してしまうようになるものだ。脳細胞レベルでは発症のかなり前から緩やかに進行していると考えられており、早期発見によって進行のスピードを抑制し、将来の家族の介護負担の低減につなげていくことも可能だという。「おばた内科クリニック」では患者一人ひとりの症状や状態に合わせた認知症の診療に取り組んでおり、「認知症は特殊な病気ではなく、適切な対応をして最後までご自身らしい生活を維持していきましょう」と尾畑十善院長は話す。インタビューでは尾畑院長に認知症の症状や診断方法、家族の接し方など幅広く話を聞いた。(取材日2021年2月17日)

40代からの脳の健康診断で早期発見早期治療を。オーダーメイドの認知症診療で日常生活を維持していこう

Q認知症とはどのような病気なのでしょうか?
A
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▲認知症について語る尾畑十善院長

認知症とは、物忘れにより普段できていたことができなくなり、日常生活に支障を来す状態を指します。過度な飲酒や外傷など、原因を取り除いていくことで対応が可能な広義の意味での認知症、そしてアルツハイマー型やレビー小体型、脳血管性認知症といった脳細胞の死滅、阻害によって生じる病気としての認知症があります。物忘れの自覚がある加齢に伴う機能低下とは異なり、自分自身では物忘れを認知できず、進行するにつれて日常生活に支障を来すものが認知症です。若年性のケースもありますが、おおむね60代くらいから発症してくることが多い一方、脳細胞で見ると40代頃から緩やかに発症するともいわれています。

Qどのような症状が出たら受診したほうが良いのでしょうか?
A
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▲効果的に治療するためには早期発見が大切

自分自身で気づくことは難しい認知症ですが、例えばスマートフォンやパソコンなど日常で使っていたものが使いづらくなった、時間がかかるようになったというエピソードは、認知症の初期症状の可能性があります。またスポーツや読書などの趣味に興味を示さなくなったり、道に迷ってしまったり。特に場所や日付などを間違えるようになったら要注意。アルツハイマー型認知症による見当識障害の可能性もあるので、早めに受診したほうが良いでしょう。認知症を悪化させる原因として高血圧や糖尿病などの生活習慣病も挙げられますので、物忘れが不安な方に関しては健康診断の一環として認知症の検査を受けてみても良いかもしれませんね。

Q検査から治療までの流れを教えてください。
A
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▲検査から治療までクリニックで一貫して行える

まずは診察でお話を伺います。日常生活や仕事に問題がないかを聞き、長谷川式知能評価スケールやミニメンタルステート検査によって認知機能を評価。認知症の可能性があると判断された場合にはMRI検査を行い、脳の状態を調べるほか、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳血管障害をはじめ、硬膜下血腫などの血腫といった認知症の原因となり得る病気が隠れていないかチェックします。また甲状腺ホルモンが影響していることもあるので血液検査も実施。脳腫瘍が原因の場合は、専門医療機関に治療をお願いします。認知症の種類によって内容は変わりますが、基本的には内服薬や貼り薬などを処方したり、運動や食事指導を行ったりしています。

Q家族の負担も大きいですが、どのように接したら良いのでしょう?
A
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▲診察では家族の困り事や不安までしっかり聞いてくれる

認知症治療のポイントは、根本的な治療ではなく今の生活をどれだけ維持できるかだと考えています。そのため家族の協力は必要不可欠ですが、治してあげたいと張り切り過ぎると逆に疲れてしまいます。記憶障害によって間違っていることを正しいと感じてしまったり、繰り返し同じ話をしてしまったりする患者さんと正論で向き合ってばかりだとけんかにもつながります。そのためご家族には基本的に肩の力を抜いて付き合っていくように伝えています。デイサービスやデイケア、ショートステイなど、利用できる介護サービスを利用しながら、部分的にでもプロに任せて負担を軽減していくことも重要。ご家族が倒れてしまえば元も子もありませんからね。

Q認知症治療におけるこだわりを聞かせてください。
A
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▲幅広い治療経験をもとに、一人ひとりに合わせた治療法を提案

認知症の分類を行い、症状に合わせて細かく処方を調整していくアプローチ法を導入しています。患者さんの症状や状態はさまざまで、同じ薬でも反応は違います。すべてを杓子定規に考えるのではなく、時にはサプリメントの提案もしながら、一人ひとりに合った診療を提供するように心がけています。また、認知症予防のための運動も積極的に採用していますし、お酒を嗜む患者さんに対しては1日1杯の赤ワインは認知機能にも良いといわれているので内科的に問題がなければ勧めるようにしています。薬だけに頼るのではなく、食事や運動、そしてコミュニケーションを取り入れた治療に取り組んでいます。

ドクターからのメッセージ

尾畑 十善院長

認知症は特殊な病気ではなく、高齢になれば身近な病気の一つです。もちろん記憶を失っていくという症状には恐怖を感じるかもしれませんが、適切な対応をしていけば現状の生活を維持していくことも期待できるでしょう。心配な方は自覚症状がなくとも脳の健康診断のように定期的に医療機関を受診して検査を行い、早期発見、早期治療を心がけましょう。グレーゾーンともされる軽度認知機能障害は放っておくと4〜5年で認知症を発症するともいわれていますが、食事や運動などの生活習慣を改めることで改善をめざせる場合もあります。認知症は発病してしまうと回復は難しい部分もありますが、早めに対処して予防していきましょう。

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