歯周病の初期症状は見た目でわかりづらい
手遅れになる前に受診を
御所南しげおかデンタルオフィス
(京都市中京区/丸太町駅)
最終更新日:2023/05/01
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歯周病は、成人の半数以上が感染しているともいわれている。初期症状は見た目でわかりづらいが、放置すると歯の欠損につながってしまう恐ろしい病気だ。京都市中京区にある「御所南しげおかデンタルオフィス」は、歯周病治療に真剣に取り組んでいる歯科医院。院長を務める重岡修司先生は、歯周基本治療から歯周外科治療まで質の高い歯周病治療を提供している。「歯周病は早期に発見・治療することで大事にならずに、進行のコントロールを図れます」と語る重岡先生に、同院の歯周病治療の内容や、予防する上での重要なポイントについて詳しく聞いた。
(取材日2022年9月15日)
目次
初期症状はほとんどないが、悪化すると歯が抜ける可能性のある歯周病。早め、そして定期的な受診が重要
- Q歯周病とはどのような病気なのでしょうか。
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A
歯の寿命に関わる病気として、歯周病、虫歯、歯折、根っこが膿む根尖性歯周炎が挙げられます。その中でも歯周病は世界的に見て罹患率が1位ともいわれている感染症です。歯と歯茎の境目に、歯周病細菌の塊ともいえる歯垢や歯石が堆積。それが原因となり歯を支える周りの歯肉が炎症したり、骨の吸収が起こったりして歯周ポケットが形成され、最終的には歯の喪失につながります。歯周病細菌はほとんどの人の口の中にもともと存在する菌ですが、免疫力が低下すると増加し、歯周病の発症率が高まるのです。また、歯周病を進行させやすい遺伝子を持っている方もいます。
- Q歯周病が進行するとどのような症状が起こるのでしょうか。
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A
歯周病は初期に自覚しやすい症状がほとんどありません。歯茎の痛みや歯の揺れが気になって受診される頃には、すでに抜歯しか選択肢がないほど重症になっているケースも珍しくないのです。特に日本人は、歯ブラシは毎日きちんとやっているという方でも、デンタルフロスや歯間ブラシといった補助器具は使わない傾向にあります。そのため、歯ブラシが届きにくい奥歯から歯周病が始まり、徐々に口の中全体に広がっていくという方が多いです。近年高齢化が進む中、昔に比べると高齢者の残存歯数は増加傾向にあります。しかし、ただ残すのではなく可能な限り良い状態で保つことを意識していただけたらうれしいです。
- Q歯周病治療の流れについて教えてください。
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A
歯周病の進行度にかかわらず、まずは歯周基本治療で歯石・歯垢の除去を行い、主原因である細菌を取り除いていきます。基本治療でどの程度改善につなげられているか、一定期間待った後に細菌バランスや歯周ポケットの深さ、出血のしやすさなどを再評価。結果が中等度や重度である場合は、歯周外科治療で改善を図る方法をご提案します。歯周外科治療は2つの方法があり、まず1つは細菌により溶けてしまった骨の再生をめざす「歯周組織再生療法」。タンパク質を主成分とする薬剤で歯周組織の再生を促します。2つ目は歯茎が痩せて歯根が露出している場合に提案している、上顎から歯肉を移植して痩せにくい歯茎の形成を図る「歯肉移植手術」です。
- Qこちらの歯科医院での歯周病治療の特徴を教えてください。
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A
これまで専門知識と技術を生かした、さまざまな歯周病治療に取り組んできました。現在も歯周病に特化したスタディグループに所属し、定期的に研究会や症例検討会を行うなどして、先進の医療を適切に実施できるように励んでいます。また、当院の歯科衛生士たちも歯科医師と同じように専門知識の勉強に注力。歯周病の勉強会やセミナー活動へ積極的に参加し、知識をアップグレードしています。また、当院では歯科衛生士にも患者担当制を取り入れているのが特徴です。同じ患者さんを担当し続けることで微細な変化を見逃しにくくなるのに加えて、密な人間関係を築いていくことができるメリットがあります。
- Q歯周病を予防するために気をつけるべきことを教えてください。
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A
歯周病予防には定期的なメンテナンスが不可欠です。期間に関して一定の指標となるのが、歯周菌の種類を特定する細菌検査。口の中の細菌の種類や数を調べることで、歯周病になりやすい状態かどうかがわかります。その結果、体の免疫と細菌のバランスが崩れているようであれば、間隔を空けず次回のメンテナンスを検討するのがお勧めです。また、普段の生活での歯磨きやフロス、洗口液を使ったセルフケアは細菌のコントロールに非常に重要。加えて、タバコは歯周病の発症リスクを高めるので、喫煙者は1日の本数を10本以下に減らすなどの見直しを行うことも大切です。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯周組織再生療法/12万円~、歯肉移植手術/8万円~