写真や動画を治療説明に活用
理解・納得・安心をめざす歯周病治療
御所南しげおかデンタルオフィス
(京都市中京区/丸太町駅)
最終更新日:2022/11/14


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成人の半分以上が罹患するともいわれる歯周病。初期には自覚症状がほぼないため「Silent Disease(沈黙の病気)」とも呼ばれ、放置すると歯を失いかねない怖い病気だ。そんな歯周病の専門治療に取り組む「医療法人修明会 御所南しげおかデンタルオフィス」の重岡修司院長は、患者の症状に合った質の高い治療を提供すべく、研鑽に励んでいる。「口全体の問題は一人ひとり異なります。そこで初診時に検査を徹底し、問題一つ一つを解決に導くにはどんな選択肢があるか詳細な治療計画を提案。歯科治療は複雑で、一般の方が言葉だけで理解するのは難しい点も多々あるでしょう。治療経過は写真や動画で記録し、皆さんが理解し、納得・安心できるよう実例に基づく治療説明に努めています」と語る院長に、同院の歯周病治療について詳しく聞いた。
(取材日2022年9月29日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q歯周病とはどのような病気ですか?
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A
歯周病は歯周病原菌の感染症です。もともと、人の口の中には、常在菌と歯周病菌が存在しており一定のバランスを保っていますが、歯と歯茎の間の清掃状況が不十分、ストレスや病気による免疫力の低下といったさまざまな理由から細菌のバランスが崩れると、歯周病菌の数や種類が増加。歯周病を発症するリスクが高まってしまいます。歯は歯茎と、歯槽骨と呼ばれる骨に支えられています。歯と歯茎の境目に、歯周病菌の塊である歯垢や歯石が堆積すると、歯茎の炎症や骨の吸収が起こって歯と歯茎の間の健康な付着が剥がれ、歯周ポケットが形成されます。さらに炎症が進むと、歯槽骨の破壊も始まり、最終的には歯は支えを失って抜けてしまいます。
- Qどのタイミングで治療を行うべきなのでしょうか?
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A
歯周病は自覚しやすい症状がほとんどないため、歯茎の痛みや揺れが気になって受診される頃には、すでに抜歯しかない重症になっているケースも珍しくありません。歯と歯の間に物が挟まるようになった、歯が長くなってきたように見える、歯茎が痩せてきた、ブラッシング時に出血しやすい、硬いものを噛んだ時に違和感がある……等、何かしら異変を感じるようであれば、歯周病を発症している可能性があると考えられます。軽度の歯周病であれば、一度歯科医院で診察・治療してもらうことで、重症化する前にケアしていくことができます。また定期的に検診やクリーニングを受けることで、病気を未然に防いだり、進行を遅らせたりすることもできます。
- Q治療の流れと、このクリニックならではの治療を教えてください。
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A
当院では、問診・検査・診断、治療計画書の説明を経て、重症度に関わらずまずは歯周基本治療を開始します。基本治療で改善が期待できない場合は歯周外科治療を実施する場合もあります。また、治療後は定期メインテナンスが必要になります。当院は患者さんが「目で見て理解・納得できる治療」にこだわっており、大型のモニターや先進のデジタル機器を効果的に活用。初診時に口全体をくまなく精査するほか、治療中・後もすべて記録を残します。どんな問題があり、どのように治療するのか、そして治療によりどう変化していくのかを視覚的に見ることが患者さんの理解・納得につながり、安心して治療に臨んでいただけるのではないかと感じています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診・検査・診断
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初回問診では主訴の状況確認はもちろん、なぜ同院を受診したのか、要望も含めしっかり聞き取ることを大切にしている。また主訴部位だけでなく、口全体の問題点を見落とさないようスクリーニング検査も重視する。検査では基本項目に加え、必要に応じて精密検査も実施。例えばパノラマやデンタルのエックス線画像のみで判断が難しい場合は、CT撮影でより精細な情報を把握し、歯や骨の内部にある細かな問題の発見に努めている。
- 2治療計画書の説明
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「理解・納得した上で治療に臨んでいただきたい」と、同院は治療着手前に患者と治療方針を相談する時間を重視。検査結果を分析した治療計画の提案書を作成し、主訴以外の、本人が気づいていなかった問題点も抽出して解決法を提示する。一人ひとりの口の問題はさまざまで、治療方針の選択肢も複数あることが多いという。各選択肢のメリット・デメリットも伝えられ、患者は書面を持ち帰って検討。同意後に本格的な治療開始となる。
- 3歯周基本治療
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歯石・歯垢の徹底除去に努め、歯周病の主因である細菌の数を減らしていく。歯科衛生士が歯周病予防や治療の専門的知識・技術を有するのも同院の特徴だ。また患者担当制を導入して患者とのコミュニケーションを密にし、長期にわたる歯周病治療に臨む患者のモチベーション維持に努めている。歯科医師と歯科衛生士がチームアプローチで口腔ケアや喫煙、食事・運動等に関する指導も実践。日常の「健口」から全身の健康へとつなげる。
- 4歯周外科治療
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歯周ポケットが6mm以上なら外科治療が必要なことが多い。深いポケット内の歯石は手探りでは除去しきれないからだ。また歯周病菌は酸素の少ない場所を好むため、歯周基本治療後に深いポケットが残る場合は、経過観察で歯周病の進行を止められない。外科治療には、細菌が繁殖しにくい環境をめざす「歯周ポケット除去手術」や細菌で溶けた骨の再生を図る「歯周組織再生療法」、痩せにくいよう歯茎を移植する「歯肉移植手術」等も。
- 5メインテナンス
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定期メインテナンスは治療後の安定した状態の維持に不可欠だ。口腔清掃状況の再確認、歯周ポケットや噛み合わせの検査等を経て、口腔内を隅々まで清掃。同時に小さな異変も見逃さないようチェックする。また同院は、歯周病再発リスクの判定指標の一つとなる「歯周病菌検査」にも対応。歯周ポケット内の悪玉菌の種類や数を調べて菌バランスを確認し、高リスクなら、メインテナンス間隔を短くする等して健康維持をサポートする。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯周病菌検査/1万1000円