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永嶋 晴永 院長の独自取材記事

船橋静脈瘤クリニック

(船橋市/船橋駅)

最終更新日:2023/06/28

永嶋晴永院長 船橋静脈瘤クリニック main

船橋駅から徒歩約3分。大型ショッピングセンターを抜けたところのビルの2階にあるのが、「船橋静脈瘤クリニック」だ。広くて明るく、清潔感のある院内が印象的な同院は、足のむくみやだるさ、表面に血管の凸凹などが出る下肢静脈瘤に対する日帰り手術を専門的に行うことで、その不快な症状から患者を解放することをめざしている。そんな同院の院長に2023年4月就任した永嶋晴永先生は、これまで主に基幹病院の心臓血管外科で下肢静脈瘤をはじめとする血管の手術に従事。同院でも、これまでの経験を生かしながら、患者一人ひとりに合わせた治療を行うことを大切にしていると言う。「下肢静脈瘤は、もっと早く治療をしておけば良かったと言う患者さまが本当に多いんです」と明るくにこやかに話す永嶋院長に、同院のことについて詳しく話を聞いた。

(取材日2023年4月27日)

下肢静脈瘤の日帰り手術に専門的に取り組む

まずは、クリニックを紹介していただけますか?

永嶋晴永院長 船橋静脈瘤クリニック1

当院は、下肢静脈瘤を専門に診療していて、日帰り手術による治療を行っております。クリニック自体は数年前からありましたが、私自身は2023年の4月から院長を務めています。私は心臓血管外科が専門で、これまでも血管の手術に携わってきて、その中で下肢静脈瘤の治療も数多く行ってきました。私は、学生時代、隣の市川市のキャンパスに通っていましたし、アルバイトに通っていたので、船橋はなじみがあり、愛着のある土地です。今回、縁があってそんな土地で働くことができるようになり、とてもうれしく思っています。

下肢静脈瘤とは、どのような病気なのですか?

まず、血管についてですが、動脈と静脈があります。心臓から送られた血液は、動脈を通って足の先まで行きますが、その後に足先から心臓まで血液が帰ってくる際に通る血管が静脈です。足の静脈の血液は下から上に、つまり重力と反対に流れます。重力によって血液は下へ戻ろうとしますが、それを防止するために静脈の中には弁がついています。その弁が壊れてしまうと血液が逆流して、下のほうにたまってしまい、足の血管が膨らんだり、むくむなどの症状が出てきます。それが下肢静脈瘤です。

下肢静脈瘤の人は多いのですか?

永嶋晴永院長 船橋静脈瘤クリニック2

そうですね。当院に来られている患者さまは、50〜60代以降の方が多いですが、30代でも手術をする人もいますし、珍しいですが10代で発症する人もいます。女性の患者さまが多いですが、男性や学生の方も受診されます。原因は、単に加齢で起こることもあれば、長年にわたって立ち仕事をしてきたことや、女性の場合は妊娠や出産で血管に負担がかかって発症する人も多くいます。あとは、家族性のこともあり、生まれつき血管が弱いと比較的若くても発症します。

患者の負担ができるだけ少ない治療をめざす

どのように治療をするのでしょうか?

永嶋晴永院長 船橋静脈瘤クリニック3

当院では下肢静脈瘤に対して、できるだけ患者さまの負担が少ない治療を行うことをめざしています。そのため血管内カテーテル治療に力を入れています。血管内カテーテル治療は、逆流を起こしている足の静脈に針を刺し、そこから血管の中にカテーテルと呼ばれる医療用の細い管を挿入して治療を行います。痛みをほとんど感じさせないように麻酔を用いますし、治療にかかる時間は30〜60分程度と日帰りです。傷痕も小さく、治療後はすぐに歩いて帰宅ができ、日常生活の制限も当日からほとんどありません。さらに当院の場合は、初診日の次の来院日には手術を行い、その後も通院は3回ほどと、通院の負担をできるだけ少なくしております。また、下肢静脈瘤を根本的に治療するためには、手術を受ける必要がありますが、比較的軽症の場合や患者さまが手術を希望しない場合には、足を圧迫する弾性ストッキングを用いた治療法もあります。

カテーテル治療について、もう少し詳しく教えてもらえますか?

現在当院で行っているカテーテル治療には、血管内塞栓術と血管内焼灼術の2種類があります。血管内塞栓術は静脈瘤治療の中でも特に新しい方法で、逆流している血管に挿入したカテーテルから、専用の医療用接着剤を注入することで血管を塞ぐことをめざします。血管内焼灼術では、同じように静脈瘤のある血管に挿入したカテーテルから高周波を出し、それによって発生した熱で血管を焼くことで塞ぐ方法です。最近では、血管内塞栓術を行うことのほうが多いですが、接着剤にアレルギーがある方や進行して皮膚に潰瘍ができてしまっている場合などは違う方法をお勧めする場合があり、患者さま一人ひとりに適した方法で行うことを大切にしています。

ほかに、下肢静脈瘤のことで伝えたいことはありますか?

永嶋晴永院長 船橋静脈瘤クリニック4

当院は私も含めてスタッフの全員が女性です。下肢静脈瘤の診察では、検査や手術で足の付け根まで見なくてはいけないことがありますので、そういう意味では若い女性でも受診してもらいやすいと思います。下肢静脈瘤でインターネット検索をすると、クモの巣状になった血管の写真が出てきて、不安に思われる方もいらっしゃると思いますが、それ自体は下肢静脈瘤でないこともあります。また、足の血管が出ていなくてもむくみに困っている方は多いです。静脈瘤が原因でないこともありますが、下肢静脈瘤かどうかに関わらず、女性のいろいろな悩みにも、より親身に相談に乗れたらと思います。

患者の希望に沿った治療をすることを大切に

診療の際に心がけていることはありますか?

永嶋晴永院長 船橋静脈瘤クリニック5

患者さまの話をよく聞いて、どういったことを望んでいるかを理解した上で、できるだけ、その患者さまに合った治療ができるようにすることを心がけています。そのため、なんでそうなったのかといった原因から、なぜ血管を塞ぐ必要があるのか、塞いでしまって大丈夫なのか、それぞれの治療の方法やそのメリットやデメリットなどをわかりやすく説明した上で治療を進めることを心がけています。下肢静脈瘤は治療をしなくても、命に関わることはほとんどありませんが、足の見た目やだるい、重い、つるなどの症状は、QOLには大きな影響を与えます。今の足の状況に合わせて治療方法やタイミングを相談して決めていくようにしています。

ところで、先生はなぜ血管外科を専門に選んだのですか?

学生の時から手を動かすことが好きだったので手術をする外科に進みたいと考えていました。中でも壊れたものを治すというのは結果や効果がわかりやすく魅力的でした。心臓や血管の場合は、手術後患者さんに喜んでいただけると私自身もうれしく思い、その道に進もうと思いました。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

永嶋晴永院長 船橋静脈瘤クリニック6

当院自体は以前からありましたが、私はそれを引き継いで皆さんにもっと愛されるようなクリニックにしていきたいですね。当院を受診される方は地域に住んでいる方も多いですが、船橋駅はアクセスが良く、当院は駅から近いこともあって、インターネットや情報誌などで探して、わりと遠方から来られる方もいます。そのため、できるだけ通院回数を少なくして、遠方から来る方でも利用しやすいようにしています。下肢静脈瘤が疑われる症状で困っている、悩んでいる方は、ぜひ受診していただきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

弾性ストッキング(保存療法の場合)/5500円~

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