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森川 高司 理事長の独自取材記事

森川内科クリニック

(尼崎市/塚口駅)

最終更新日:2021/10/12

森川高司理事長 森川内科クリニック main

JR塚口駅のすぐ近く、ミリオンタウン塚口2階にある「森川内科クリニック」。内科・小児科を中心に、糖尿病をはじめとする生活習慣病の治療から、各種検査、予防接種、健康診断など、幅広い分野の診療を行っている。2016年に同院を開業した森川高司理事長は、呼吸器や感染症など内科領域を中心とする豊富な診療経験を生かし、患者の全身を診るゼネラリストとして、地域医療のプライマリケア機能の一端を支えている。森川理事長が何よりも優先しているのが「患者」のこと。悩み、困っている患者の声に応えることが自分の使命だと語る。穏やかな笑顔で患者と向き合い、寸暇を惜しんで診療にあたる森川理事長に話を聞いた。

(取材日2020年12月4日)

ゼネラリストとして地域のプライマリケアを担う

まず医師をめざしたきっかけからお聞かせください。

森川高司理事長 森川内科クリニック1

ご覧のとおり今は元気ですが(笑)、幼い頃はとても体が弱く、病気の治療のために行った病院で違う病気をもらってきてしまう……そんな子どもでした。そのときの医師が、小児科を専門にしつつ、何でも診てくれる先生で、私のほかに祖母も頼りにしていました。困っている人には必ず手を差し伸べてくれる、頼りがいのある先生でした。すごく温厚で優しくて、「自分もこんな先生になりたい」とずっと思っていました。地域の患者さんのお役に立ちたいという思い、「何でも診る医師になりたい」という希望は、この先生を慕う気持ちから生まれたものです。その思いは現在につながり、今も私の中で息づいています。

医師になってから開業に至った経緯を教えてください。

奈良県立医科大学を卒業後、同大学の附属病院や救急対応をする地域の病院など、多くの病院でいろいろな症状の患者さんと出会いました。現場ではあらゆる内科系疾患に対応する力が求められ、その中で多くのことを学びました。そういった経験は、「患者さんの全身をしっかり診る」という、現在の自分の診療スタイルの基礎になっています。ただ、病気に苦しむ患者さんを診ているうちに「治療するだけが医療なのだろうか?」という疑問が浮かんできました。東洋医学でいう、健康な人が病気になる一歩手前の段階「未病」の状態のときこそ、医師の適切なサポートが必要なのではないかと思うようになりました。しかし勤務医という立場では、その段階から患者さんと関わるのは難しいことでした。そんな折に、この場所で開業できるチャンスに恵まれ、開業を決めました。

診察する上でどのようなことを心がけていますか?

森川高司理事長 森川内科クリニック2

患者さんを何よりも大事にしていくということです。患者さんを「診させてもらっている」という立場であることを心得つつ、地域の患者さんに寄り添っていきたいと思っています。例えば、日曜日は休診になる医療機関が多いため、開業当初から日曜日も診察しており、急病などで遠くから来院する方も少なくありません。それに加えて、在宅支援診療所として訪問診療も行っています。他にも午前の診察で「胃が痛い」と訴える方が来られたとしたら、空いた時間を見つけてすぐに胃カメラの検査ができるように手配するなど、常に患者さん第一の対応を心がけています。ちなみに内視鏡検査は患者さんの負担に配慮して経鼻内視鏡を導入し、平日朝晩8時からや土日にもできるようにしています。また、普段の診療は電話とインターネットで予約できますが、予約なしでも受けつけています。「いつでも相談に行こう」と頼りにできる、それが私の理想とするクリニックです。

患者の頑張りを伸ばしていくようなサポートを

クリニックとして何か特徴はありますか?

森川高司理事長 森川内科クリニック3

内科領域をメインとして、一人の患者さんの全身を継続的に診る、ということです。そのため、例えば高齢の方などで複数の疾患がある場合も、当院への通院だけで済ませられるようにしています。より精密な検査や手術などが必要な場合は、尼崎総合医療センターをはじめとする連携施設をご紹介しています。他にも当院では、医療ツーリズムも受け入れており、地域だけでなく県外からも患者さんが訪れています。また、がんの治療や検査、腹水治療などの診療も行っており、検査のためのあらゆる専門機器が充実しているのが特徴です。さらには、健康講座の実施や保険診療だけにとどまらず、美容に関するご相談に乗ることもできます。ここまで幅広い診療を提供するのは、一人ひとりと真摯に向き合い、一人でも多くの人の役に立ちたいという強い思いがあるからです。

現在力を入れているのはどんな点ですか?

常に地域にとって必要な医療の提供を考えており、現在は新型コロナの感染予防に力を入れています。消毒や定期的な機械換気など基本的な対策のほか、当院ではクリーンパネルの設置、高圧オゾンや酸化チタン光触媒を活用した抗菌コーティング、イオン超音波噴霧器などあらゆる対策を徹底しています。ほかにも、1分で結果がわかる糖尿病を検査するための先端の医療機器や健康診断の方には即日結果を交付できる血液検査の機械など、すぐに治療ができるように導入しています。

生活習慣病のための栄養指導などもされているんですね。

森川高司理事長 森川内科クリニック4

糖尿病をはじめとする生活習慣病は、もちろん薬による治療も大切ですが、食事や運動など生活習慣の改善も不可欠です。定期的に来院いただき、治療を続けていくために、まず病気のことを丁寧にわかりやすく説明し、理解していただくことから始めます。そしてそれぞれの生活スタイルに合わせ、管理栄養士によるきめ細かな栄養指導を行っています。一方で食事などの生活習慣については、患者さん自身が改善すべきところを自覚していることがほとんどです。患者さんが頑張っているところを伸ばしていくようなサポートを心がけ、時には、ご夫婦やご家族でご一緒に栄養指導を受けていただくことで、患者さんが新しい気づきがあることも多いです。皆で支え、一緒に生活習慣を整えていきます。

病気ではなく患者を診る医師でありたい

院内の雰囲気づくりなどでこだわった所はありますか?

森川高司理事長 森川内科クリニック5

開業当初から、患者さんにとって安らぎや癒やしが得られるような、くつろいだ雰囲気のクリニックにしたいと考えていました。院内やホームページのデザインなどもその一環で、ロゴマークは妻が考案したもので、キャラクターは妻と息子が選びました。診療外でも医療情報を発信するため、ニュースレターを毎月作成して配布し、翌月からはホームページでも公開しています。また、お待ちいただく間にお子さんが退屈してしまうようなときは、タブレット型端末の貸し出しもしています。大人の方もご覧になれるように、医療情報もインストールしてありますので、ご希望の方はお申しつけください。

忙しい毎日のリフレッシュ方法はありますか?

一晩ぐっすり眠れば、朝はすっきりしています。私は医師という仕事が好きで、これがほぼ趣味なのかもしれません。休診日も勉強会や講習会に出かけることもあり、実質的な休日はほぼありませんが、いつでも患者さんと向き合っていたいと思うくらいです。ただ、そんな私をサポートしてくれているスタッフは大変だろうなと思います。私の想いを理解し、ついてきてくれるスタッフには感謝の気持ちが大きいですね。また、理事として診療以外のいろいろな業務を担当している妻も「患者さん第一」という当院のモットーを理解し、私を支えてくれている、心強い存在です。

最後に、今後への展望をお聞かせください。

森川高司理事長 森川内科クリニック6

将来的な希望として、例えば健康診断などによる健康改善の推進や、在宅医療が行える高齢者向け賃貸住宅の可能性など、考えていることはいくつかあります。ただ基本的な方向性としては、今までのように幅広く総合的な診療を続けてきたいと思っています。「診療を受ける側の視点を持ち、患者さんに寄り添う」という当院の姿勢がより広く理解されていけばうれしいですね。とはいえ、医師も患者さんも人間ですから、ときにはフィーリングが合わないこともあるかもしれません。だからこそ私は、「病気を診る」のではなく「患者を診る」医師でありたいと思っています。診療外でも皆さんにとって有用な情報を発信し、地域医療に貢献できるように、今後も自己研鑽に努めていこうと思っています。

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