患者の負担が少ない
マウスピース型装置を用いた矯正
調布柴崎歯科クリニック
(調布市/柴崎駅)
最終更新日:2022/03/15
- 自由診療
矯正の目的は、ある人にとっては見た目の改善だったり、また別の人には噛み合わせの改善だったりと、人によって違う。しかし患者が思い描くゴールはどれも同じだ。「調布柴崎歯科クリニック」の東郷亮輔先生と東郷千穂美先生は、マウスピース型装置を使った矯正に力を入れている。最初に、患者一人ひとりに合わせた矯正の意義を話し、歯並びが口腔内にどのように影響するかも説明する。2019年1月からは3Dスキャナーを導入し、わずかな時間で患者の口腔内を画像化できるようになった。「現状の歯並びを患者さん自身が確認できるので、とてもわかりやすいです」と亮輔先生。患者にとっても負担が少ないのだという。マウスピース型装置を用いた矯正のメリットや流れについて、詳しく話を聞いた。
(取材日2019年1月16日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qマウスピース型装置を使った矯正は誰でもできるのでしょうか?
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A
【亮輔先生】現段階では永久歯が生えそろい、乳歯が残っていなければ開始可能です。もちろん高齢になるほど歯が動きづらくなるので施術期間は延びますが、年齢制限はありません。当院で導入しているマウスピース型装置による矯正は世界中で現在1000万以上もの症例数があり、一部をウェブ上で共有できるようになっています。患者さんの状態に合わせて症例を確認できることが、結果的に患者さんの安心感につながっていますね。 【千穂美先生】この矯正法は決められた時間の装着を要するので、患者さんの協力が必要不可欠です。違和感が少なく透明なので装置はまったく目立ちませんが、一定時間の装着ができない方などは難しいかもしれません。
- Q3Dスキャナーの導入によるメリットを教えてください。
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A
【千穂美先生】シリコンを使った型採りをする必要がなくなって、メーカーへデータで転送することができるようになり、日にちや時間の大幅な短縮が可能になりました。シリコンを使った型採りは時間と手間がかかり、患者さんも型採りは苦手という人も多く、外すときにはどうしても負荷がかかるため、微妙な形の変化が起こる恐れがありました。その点3Dスキャナーは、高い精度が期待できますし、わずか数分で測定できるので、患者さんにもとても楽だと喜んでいただけるでしょう。
- Qクリニック選びのポイントについて教えてください。
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A
【亮輔先生】多くの場合、矯正前に虫歯や歯周病の治療が必要になります。矯正に用いる装置は、マウスピース型にしてもワイヤーにしても虫歯のリスクが高くなるので、矯正中のクリーニングも重要。過去に、装置の影響で虫歯がたくさんできてしまった例を幾度となく見てきたので、必ず一連の歯科治療が行える環境があるかを確かめてください。もし矯正専門のクリニックに通う場合、歯科治療全般ができるクリニックと連携がとれているところを選んだほうがいいでしょう。当院は一般歯科治療はもちろん、矯正に伴う虫歯や歯周病の治療も一貫して行うことができ、密に連携をとっている歯科医師と歯科衛生士が担当するので安心感があると思います。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1カウンセリングで自分の歯の状態を知る
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費用や説明とともに、噛み合わせが将来の歯や健康にどのように影響が及ぶかの説明を受ける。同時に、3Dスキャナーを使って患者の口腔内をスキャンし、現状の歯並びを360度の方向から確認する。正面から見るときれいな歯並びに見えても、横から見ると出っ張っているなど、実際の画像を見ると皆一様に驚き、矯正の重要さを再認識する人が多いという。スキャンした画像から即時に矯正後を簡易シミュレーションすることもできる。
- 2精密検査を行う
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虫歯や歯周病の治療といった前処置を済ませたら、顔・口腔内の写真や、セファログラムを撮影する。セファログラムは世界共通の規格写真で、骨格を調べて、毎回歯をどのくらい動かせばいいのかといった、矯正計画を立てる際に使用する。3Dスキャナーで撮影した画像を併せて、マウスピース型装置を作るメーカーに送信すると、2〜3日後には矯正計画の概要が送信されてくる。
- 3矯正計画の細かい説明を受ける
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クリニックで患者ごとに細かく矯正計画が修正され、正式な矯正計画をもとに説明が行われる。この段階で、いくつの装置を使用するのか、矯正期間がどのくらいになるのかが明確になる。矯正を行う上での注意点や、どのくらいの期間で受診するかなど、細かい部分の確認も行われる。歯並びや口元の予測シミュレーションも可能。矯正計画を承認すると装置の製作が開始され、約1週間で、使用する装置がすべてクリニックに届く。
- 4実際に装着して矯正がスタート
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最初の装置が装着され、矯正開始となる。基本的に1日20時間以上装着する必要があるので、食事をする際は外し、必ず歯磨きをしてから再度装着をするとのこと。年齢やどのくらい歯を動かすかによっても違うが、約10日前後で次の装置に交換。もし何かの要因で矯正途中に歯の形が大きく変わってしまった場合は、再度口腔内をスキャニングして、以降の装置を作り直すことができる。
- 5定期的な通院でメンテナンスを行う
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最初は1ヵ月に一度の間隔で通院し、装置の着脱がきちんとできているかを確認する。装着しているつもりでも、できていないことがあるからだ。同時に、計画どおりに装置の交換ができているか、虫歯や歯周病は大丈夫かなどもチェックする。問題がない場合は、歯の動きや装着時間を考慮し、2ヵ月に一度、3ヵ月に一度と通院時間が変わっていく。矯正終了後は、他の矯正同様、後戻りしないよう保定装置を装着する。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた部分矯正/44万円程度、マウスピース型装置を用いた全体矯正/49万5000円〜93万5000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。