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加藤 元一 院長の独自取材記事

かとう皮フ科

(一宮市/尾張一宮駅)

最終更新日:2021/10/12

加藤元一院長 かとう皮フ科 main

白と水色を基調とした建物にかわいいくまのキャラクターが目印の「かとう皮フ科」。旧岩田皮フ科があった場所に、2016年に新しく誕生した。院長の加藤元一先生は子ども達がすぐに懐きそうな優しい雰囲気。院内はバリアフリーになっており、ベビーカーや車いすでの来院にも便利。子どもから高齢者まで幅広い患者にとって居心地の良い空間になっている。「遠慮せずに何でも相談してほしいです」と語る加藤先生に、患者への思いや恩師のこと、今後の展望について聞いた。

(取材日2017年1月17日)

症状や自分で処置したことを話しやすい医師でありたい

医院のキャラクターがとてもかわいいですね。お子さんの来院も多いのですか?

加藤元一院長 かとう皮フ科1

当院はお子さんから高齢の方まで幅広く来院いただいています。皮膚科はお子さんの来院も多い科目なので、お子さんも怖がらずに通っていただければと思い、ロゴマークではなくキャラクターにしました。開院した際には来院してくれたお子さんにキャラクターのシールを配ったりして、今も院内のいろいろなところに貼ってあります。クマのキャラクターは首に葉っぱの飾りをつけているのですが、これは子どもの名前の一部に「葉」という漢字を使っているので、なんとなく葉っぱをキャラクターに入れたかったからなんです。バリアフリーで、トイレにはオムツ交換台などもあるので、お子さん連れのママ世代の方なども安心して通っていただけるかと思います。

患者さんと向かい合うときに心がけてらっしゃることはありますか。

できるだけコミュニケーションをとって話しやすい環境をつくりたいと思っています。症状や悩みなどの訴えを聞くのはもちろんですが、来院前に市販薬を使ったか、それが効いたか効かなかったか、という情報もぜひお話いただければと思います。「これを言ったら怒られるかも」と不安になって話せない、という方もいらっしゃるかと思いますが、怒る事はまずありません。そういった情報が治療するうえで重要になるので、正直に話せるように、話しやすく感じてもらえるように心がけています。幸い僕はあまり怖そうな雰囲気ではないと思いますし(笑)、何でもお話してほしいですね。待ち時間対策として予約システムを導入していますが、より良い治療をするためにしっかりお話を聞く時間は大切にしたいと思っているため土曜日は混みあっていて患者さんをお待たせしてしまうこともあり申し訳ないと感じています。患者さんにはご理解いただいて感謝しています。

医師をめざしたきっかけや、開業の経緯を教えてください。

加藤元一院長 かとう皮フ科2

父が皮膚科の医師だったことが大きいですね。医者になれと言われたことはないのですが、影響は受けていると思います。父も一宮で開業しています。父には今も治療のことや医院のことで相談をすることがありますね。手術に関しては多少認めてくれているらしく(笑)、手術が必要な患者さんは当院に紹介してくれます。ここで開業を決めたのは、この場所で以前開業されていた先生が医院を閉められる際に勧めてくださったからです。その方の患者さんの中には引き続き当院に来てくださっている方もいます。当院には市民病院などにある全身型のナローバンドがあるのですが、これはその先生が譲ってくださったものなんですよ。

手術の技術を高めるために静岡がんセンターへ

静岡がんセンターでは皮膚がんを勉強されていたそうですね。

加藤元一院長 かとう皮フ科3

技術を身につけたいと思ったことがきっかけで、静岡がんセンターに行きました。内科であれば内視鏡とかカテーテルの検査が得意な先生がいるように、皮膚科の医師として手術が得意になりたいと考えたんですよ。皮膚科で手術というと皮膚がんが多いので、がんセンターで勉強するのがいいだろうと思ったんです。当院ではできる手術に限りはありますが、日帰りの小手術をやっています。ほくろを取りたいという方も結構いらっしゃいますね。ただ、ほくろだとレーザー治療という選択肢もありますが、当院では行っていないので、そういう選択肢があることをお話しし、そちらを希望される患者さんにはレーザーの手術をやっているクリニックをご紹介しています。将来的には当院でも導入したいと考えているんですけどね。

静岡がんセンターで印象的だったことはありますか?

恩師の先生との出会いでしょうか。静岡がんセンターへは勉強に行っているので、勉強したらそれぞれの大学などに戻ってしまうわけです。せっかく手間暇かけて育てても、その病院の担い手にはなってもらえない。それでも仲間が増えればうれしい、という親が子どもに注ぐ無償の愛のような心の大きさで育てていただいて、この先生についていけば間違いないと思ったんです。岐阜に戻った後も症例のことで悩めば連絡して教えてもらっていました。ただ、開業する報告をするのは心苦しかったですね。せっかく手術できるように育ててもらったのに、あまり手術をしない開業医になるわけですから。でもその先生は、「開業医の先生ががんを早めに見つけてくれることが患者さんにとって重要。そういうところで静岡で勉強したことを役立ててくれればいい」と仰ってくださいました。今は日々の診療の中でがんの啓発をすることが先生への恩返しになるかなと考えています。

昨今ほくろと皮膚がんの関係など、いろいろな情報を目にしますね。

加藤元一院長 かとう皮フ科4

ほくろのある部分に偶然皮膚がんができることはありますが、ほくろが悪性化して皮膚がんになることはありません。一番心配なのは、ほくろやしみだと思ってレーザーでとったものが、実はがんだったというケースです。がんでもほくろでもレーザーを当てれば色は消えます。ただ、がんだった場合はがん細胞を散らすことになるので転移してしまうこともあります。ですから、レーザー治療を受ける際は皮膚がんの知識がある先生に受診することをお勧めします。皮膚がんだと気づかずにレーザーを当ててしまって、後から転移したがんが見つかって、あの時レーザーを当てたのは実はがんだったのか、というのは悔やまれます。

治らないでは終わらせたくない

漢方治療にも対応していると伺いました。

加藤元一院長 かとう皮フ科5

一般的治療で効果が見られないときに、「うちでは治らない」では申し訳ないので、漢方を処方する場合があります。漢方治療を取り入れている先生の患者さんを診たときに効果を実感したり、自分でも大学病院時代に取り入れて手応えを感じたのがきっかけです。せっかく当院まで来ていただいたのだから、当然ですが治して差し上げたいんです。ほかのクリニックで治らなかった症状が、ここに来たら治ったと言ってもらえた時はやっぱりうれしいです。

今後の展望を教えてください。

がんの啓発活動には力を入れていきたいです。静岡がんセンター時代の恩師の言葉のように、がんの早期発見早期治療によって患者さんを助けたいですし、それが開業を応援してくれた恩師への恩返しにもなると思っています。また、皮膚がんはほかの部位と違って目で見ることができますから、できものがあるのに気づいていたけれど放置して手遅れになった、というのは患者さん自身も後悔が大きいと思います。予防の面では、やはり紫外線対策として日焼け止めを塗ることをお勧めします。

読者へのメッセージをお聞かせください。

加藤元一院長 かとう皮フ科6

当院は保険診療を中心に、お子さんから高齢の方まで幅広い患者さんの悩みに対応できる医院でありたいと思っています。兄弟そろって来院されることもありますよ。以前は複数のお子さんを同時に対応するのは大変だったのですが、自分が3児の父になってからは全く気にならなくなりました(笑)。家族で通える医院として地域に根付いていければと思っていますので、些細な事でも相談してください。

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