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森田 昌雄 院長の独自取材記事

明海こどもクリニック

(浦安市/新浦安駅)

最終更新日:2023/08/01

森田昌雄院長 明海こどもクリニック main

新浦安駅から車で約5分。通称シンボルロード沿いのメディカルモールであるドクターズベイ内にあるのが「明海こどもクリニック」だ。アレルギー疾患を専門とし、大学病院や基幹病院などで豊富な経験を持つ森田昌雄院長が2015年に開業し、地域に暮らす子どもたちを力強くサポートしている。「病気にも個性があり、子どもによってテーラーメイドな治療を組み立てることが重要です。これからいくらでも可能性を伸ばすことのできるまぶしい存在である子どもたちの未来を、そんな治療で少しでも支えていきたいですね」と穏やかに話す森田院長。そんな森田院長に小児医療への思いやクリニックの特徴について話を聞いた。

(取材日2023年6月23日)

少数精鋭の体制で一人ひとりと丁寧に向き合う診療を

クリニックの特徴についてお聞かせください。

森田昌雄院長 明海こどもクリニック1

小児科とアレルギー科を標榜し、予約制にて一人ひとりのお子さんと親御さんに丁寧に向き合う診療をめざしています。以前は基幹病院で勤務したり、この近くにあった24時間365日体制のクリニックで診療したりしてきましたが、60歳を迎えたことをきっかけにやりたい医療を突き詰め、こうしたスタイルとなりました。スタッフもごく少数なのでできることに限界はありますが、その分情報共有などは強化できており、全員が同じスタンスで患者さんに向き合えています。乳児検診・予防接種などは専用の時間枠を設けた完全予約制であり、一般診療も順番予約制。体制が限定的で診療できる人数に限りがあるため、混雑状況によっては予約なしでの受付をお断りさせていただく場合もあることはご理解いただければと思います。

ご専門はアレルギー疾患だそうですね。

日本アレルギー学会アレルギー専門医として、大学病院や大学関連病院を含め、さまざまな医療環境でアレルギー疾患全般を診てきました。そうした経験を生かし、当院でも大学病院などと同レベルの診査・診断、治療の提供をめざしています。新型コロナウイルス感染症の流行下で一時中止していましたが、小児喘息の診断に有用なスパイロメーターによる呼吸機能の検査や呼気NO検査も再開し、食物アレルギーの食物経口負荷試験も行っています。週に1度、当院の休診日を利用して「東京ベイ浦安・市川医療センター」のアレルギー専門の外来での診療を継続していますので、病棟での対応が必要となるような食物経口負荷試験も可能です。

治療についても教えてください。

森田昌雄院長 明海こどもクリニック2

アレルギー疾患は単に症状のあるなしや軽い重いで判断するのではなく、症状の原因となっているアレルギー反応そのものに迫る診療が求められます。実はアレルギー疾患は症状が治まってからが本当の勝負。症状が治まっているからといってアンダーエスティメイト・アンダートリートメントにならないよう、長期的に管理していく必要があるのです。例えば、喘息であれば発作を抑えるための薬だけでなく発作の元となる気道の炎症を治めるための吸入薬を長期的に使い続けていただきますし、アトピー性皮膚炎であればステロイドホルモンの軟こうを一定期間使用し、その後スキンケアに取り組むことが重要。ただ、多くの親御さんはお子さんに薬を使用することに対して抵抗感をお持ちで、特に症状がない場合「何もないのに薬なんて」と継続をためらわれるケースも少なくありません。そうした親御さんに納得感を持って治療を続けていただけるよう注力しています。

治療継続のための情報提供に注力

保護者の納得感のためにどのような取り組みをされていますか。

森田昌雄院長 明海こどもクリニック3

子どもを取り巻く大人が全員同じ方向を向いて治療に取り組めることが大切です。お母さんは薬の効果や目的を理解していても、お父さんやおばあちゃんから「小さい子に薬を使い続けるなんてかわいそう」といった無理解な言葉をかけられて心が折れるということもあります。時には自己判断で治療を中断されることも。また、共働きで日中は祖父母が預かるようなケースもあるので、関わる全員に同じ理解を促すため、皆さん一緒に来院していただいて説明をすることもあります。家庭の事情はさまざまなので、理想を押しつけるのではなく、できない理由をヒアリングして、現実的に継続可能な方法を一緒に探すことが必要です。治療開始にあたってはこうしたヒアリングや説明にどうしても時間がかかるので、専用の予約枠を設けて対応しています。これは初診でご予約いただく枠ではなく、長期管理的治療を視野に入れての専用枠です。

確かにアレルギーではさまざまな情報に惑わされそうです。

だからこそ、ただ処方箋を出せば終わりではなく、説明を尽くすことが本当に大切になります。例えば、アトピー性皮膚炎は、ステロイド外用薬による治療と保湿剤によるスキンケアがとても重要です。ステロイドについては誤解している人も多いのですが、短期間で適切な量、塗り方を守れば心配はありません。当院では、量や塗り方などを丁寧に説明、指導しています。喘息は、長期管理薬を継続して喘息発作が起きない状態を積み重ねて子どものうちに寛解をめざすことが大切です。また、食物アレルギーについては食物経口負荷試験を行うことが現在のスタンダートとなっていますし、アレルギー性鼻炎では、根本的な解決をめざす舌下免疫療法も登場しています。進歩が著しい分野で、昨日の常識が今日の非常識ということもあるからこそ、情報提供・情報共有はとても大切なのです。

舌下免疫療法も詳しく教えてください。

森田昌雄院長 明海こどもクリニック4

スギ花粉やダニアレルギーに対して行う、アレルゲンを舌の裏に投与する治療法で、2018年春から12歳未満の小児にも保険適用が拡大されました。昔からスギ花粉、ダニアレルギーに対しては皮下注射の免疫療法はありましたが、定期的な通院が必要なため継続しづらく、アナフィラキシー症状が起きることもありました。それに対して舌下免疫療法は、3年間ほど毎日舌の裏に薬を投与する必要はありますが、自宅で服用できるため通院の必要がありませんし、注射で痛い思いをすることもありません。また、副作用のリスクも低いことから、当院でも積極的に取り組んでいます。

何でも相談できるかかりつけ医として気軽に相談を

心や発達に関する相談にも対応されているとか。

森田昌雄院長 明海こどもクリニック5

開業してから、起立性調節障害で学校になかなか行けないお子さんや、引きこもり、性同一性障害などいろいろな心身症で悩んでいるお子さんが結構いらっしゃることが実感としてわかってきました。実は、そのような小児の心身症を診てくれる受け皿がないのですね。一般的なメンタルクリニックは成人が対象で、小児は対象外のところも多い。そうなると最初の相談先は小児科になります。そこで私は、さまざまなケースや症例からこのような子どもの心の問題について学び、当院でも診療できるようにしました。専門ではないので高度な治療はできませんが、親御さんや学校、保育園、幼稚園の先生たちとお子さんの情報を共有し、専門の医師への紹介を含めて少しでも良い方向に向かうように環境整備、交通整理するよう心がけています。

相談はどのように受けているのですか?

時間を気にせずゆっくりとお話ができるよう、完全予約制にしています。まずはお子さんの話をよく聞いて「君が悪いからそうなっているわけではない」と安心感を与えると同時に、親御さんの話もよく聞いて親御さんをできるだけサポートしています。育て方が悪いとか、そういう問題ではないことをよく理解してもらえるように努めています。相談では必ずしも病名がつくようなことばかりではありません。昔ならおじいちゃん、おばあちゃん、近所の人などで解決していたようなことでも、今は相談する場がない方も多いと思います。

読者へメッセージをお願いします。

森田昌雄院長 明海こどもクリニック6

鼻炎になったら耳鼻咽喉科、熱が出たら小児科などと、小さなお子さんを連れて複数の医療機関を受診するのは負担が大きいもの。何でも相談できるかかりつけ医が地域にあれば、安心して子育てにあたれるのではないでしょうか。当院では病気の時はもちろん、お子さんの発育・発達なども含めてかかりつけ医としてトータルにサポートすることをめざしています。特に初めてのお子さんの場合は、いろいろな不安を抱えて小児科に来られることが多いと思います。まずは親御さんが言いたいこと、聞きたいことを全部話していただけるよう、話しやすい雰囲気をつくることも大切にしています。何か言いにくそうにしているときには、看護師や私のほうから「ほかに何か気になることはありませんか?」と聞くことも多いですね。不安や気がかりがあればお気軽に相談にいらしてください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

予防接種/おたふく6000円
※詳細はクリニックにお問い合わせください。

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