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秋田 悦子 院長の独自取材記事

よどがわ内科クリニック

(大阪市淀川区/十三駅)

最終更新日:2020/04/01

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阪急神戸線・宝塚線・京都線と阪急線の主要路線を結ぶ十三駅東改札口すぐ、商店街の入り口の医療ビル2階にある「よどがわ内科クリニック」は、十三で生まれ育った梅村聡理事長が地元に医療で貢献したいと2015年に開業。2018年1月から就任した秋田悦子院長は、糖尿病や動脈硬化、メタボリックシンドロームを専門として豊富な診療経験があり、大阪大学大学院でも臨床や研究を積んできた先生。現在はこれらを中心に日々、内科全般の診療にあたっている。治療継続が何より重要とされる生活習慣病患者との対話を重要とし、病院勤務時代から今に至るまで、患者のモチベーション維持に尽力しているという秋田院長に、これまでの経緯や現在の診療状況を、たっぷりと話してもらった。
(取材日2018年8月6日)

患者と密接につながり、通院したくなる診療をめざす

どういう患者さんが多く来られていますか。

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糖尿病をはじめとして生活習慣病や風邪など内科全般と、健康診断の再検査の方が中心です。商店街をご利用なさっている時などに当院のうわさを聞いて、来院される近隣住民の方もいます。また、十三駅からすぐですので、通勤や通学途中に立ち寄られる若い世代も増えています。土曜と日曜も診療していて、午前診療と午後診療の間は1時間しか休みがないので、会社や学校を中抜けして通院される方も多いです。水曜は肛門内科で男性医師が診療を行い、土曜は消化器内科の医師が胃内視鏡検査を実施し、土曜と日曜には循環器内科の医師が診療を担当していますので、内科と両方の診察、検査を受けられている方もいらっしゃいます。

こちらのクリニックはどういう特徴がありますか。

例えば、体がだるい時、病院だとまず何科に行けば良いかわかりにくいですよね。クリニックではまず診察や検査を行い、診断を立て、必要であればご希望の病院に紹介する、その橋渡しをさせていただく場所だと考えています。また、お勤めの方など病院への通院に仕事を休んで通う方も多いですよね。通院負担が大きく、治療を中断してしまう方も少なくありません。生活習慣病は治療継続が大事です。当クリニックでは先進機器などによって血液検査をなるべく短時間で行うようにしております。その分、診療の時間を十分に取るようにしております。患者さんとの時間を大切にしながら、少しでも継続した治療ができるようにお手伝いしたいですね。

院長が医師を志し、糖尿病を専門としたきっかけを聞かせてください。

小さい頃から、テレビで医師や病院のドキュメンタリーを観て、人の力になりたい、患者さんとたくさん話して治せる医師にと思っていました。短いスパンでの治療が難しい糖尿病などの生活習慣病は、医師が患者さんにずっと寄り添っていかなければなりません。患者さんと密接につながり、通院したくなる診療をやりたいと内科に進みました。病院での勤務医はやりがいも大きかったんですが、患者さんと接する時間をもっと長くしたいと、同級生である梅村理事長に声をかけていただいたのを機に、こちらのクリニックで院長に就任しました。

患者さんとの会話をとても大事にされていると伺いました。

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一見元気になったからと治療を中断し、数年後に症状が悪化してしまった方、目が見えなくなった方、透析治療が必要になった方を何人も診てきました。糖尿病と診断されると、あれを食べてはだめ、運動しないとだめ、と制限が一気に増えますよね。制限ばかりでは患者さんも気持ち的にとても疲れてしまいます。治療継続のためには褒めることが必要な方、ノルマがあると燃える方、叱られることが好きな方もいます(笑)。数値を少しずつ改善しじっくり頑張る方もいれば、短期間に集中して取り組むのが向いている方もいます。糖尿病治療は一人ひとりの性格に合わせた診療も求められるので、たくさん話すことで見えてくるものは非常に大きいんです。

糖尿病治療の継続へ、患者に合わせた投薬と励ましを

糖尿病など生活習慣病は、治療継続が大事だそうですね。

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お薬の数が多いのは、患者さんには心理的にも経済的にも負担になります。また、症状がうまく改善できず自暴自棄の状態になり、治療をやめてしまう方も少なくありません。日常生活の改善を少し頑張ればお薬が減らせるからと、それを目標に頑張っていただくこともあります。生活習慣病は「一度薬を飲んだら一生続く」と投薬に否定的な方もいます。きちんと説明し、理解していただき、医師も患者さんと一緒に頑張っていくことがとても大切だと感じています。

インスリン治療には不安や怖さを抱く方も多いかと思います。

例えば、沸騰しているお湯に氷を入れても、なかなか水温は下がりません。でも、お湯をある程度の温度まで下げてから氷を入れると、一気に水温は低くなります。糖尿病も同じで、症状がとても悪い場合、長期間の高血糖による「糖毒性」という状態になり、内服薬の機能が表れにくくなります。その際はインスリン治療を行い、症状をある程度改善してから内服薬に変えていきます。症状によっては1〜2週間の教育入院をしていただくこともあります。

治療継続へどういう工夫をされていますか。

診察時だけでなく、待ち時間や検査時間などに看護師らスタッフが生活状態や病気以外の近況を訪ねたり、食事のアドバイスを行ったりしています。たくさん会話することで、悩みや不安、病気以外のストレスを少しでも解消し、すっきりして帰っていただければうれしいです。また治療面では、定期的に動脈硬化や腎臓の状態も確認し、禁煙治療も行い合併症を防ぐために他科や他院とも連携しています。

食事や生活の改善など厳しい面もありますが、どうアドバイスしていますか。

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私自身もおいしいものやお酒が好きです。患者さんに共感してしまうので指導は少し甘めかもしれませんが(笑)、まずは1種類だけ食べるのを我慢するなど、できることから取り組んでいただきます。それが結果に反映すれば励みになりますし、いざ我慢してみると、意外に平気だった方も多いんです。絶対にお薬が嫌だとおっしゃる方は徹底して食事療法や運動療法に取り組まれることが多く、一つお薬を増やしてでもゆっくりと取り組まれる方など、患者さんにとって治療の取り組み方はさまざまであると考えております。体重や血糖値が増えると、膝が痛んだり、動脈硬化が進んだりしますので、検査結果や数値を目で見て、理解していただくことも大事です。

医師として心がけるのは、患者ときちんと対話すること

限られた診療時間で、患者さんとじっくり話すのは大変では?

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患者さんとちゃんと対話することは、医師になってからずっと心がけていることです。私は心療内科医師ではなく、カウンセリングもできませんが、病気がある方は皆さん多かれ少なかれストレスを抱え、つらい思いをされています。気軽に来ていただき、仕事の愚痴やご家庭の不満を吐露してもらえればと思います。

今後、取り組んでいきたいことはありますか。

先日は、近隣にある産婦人科の先生と一緒に「市民講座」を開催しました。糖尿病には合併症の怖さがあり、眼科や歯科などとも連携、協力することも大事です。当クリニックはビルの2階にあり、同じビルにいらっしゃる他科のクリニックの先生方と、講座やイベントを一緒に行っていき、患者さんが通いやすい、行きたくなるクリニックにしていきたいと考えています。また、当クリニックには女性医師が在籍していますので、女性の患者さんへの認知度を高め、気軽に来ていただけるようにしたいですね。

生活習慣病のケアはどう行っていけばいいのでしょうか。

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糖尿病は増加し続けています。「糖尿病予備軍」も含めるとかなりの人数に上りますが、未発症の方には健康診断での指摘だけで終わってしまいますし、どの程度の結果だと受診すべきなのかわからないんですよね。何年も前から指摘されていたけど受診せず、その間に合併症が進行していたケースもあります。「要治療」と「要経過観察」の差は本当にわずかなんです。「一度病院に行ったら投薬治療を続けなければならないのでは……」と来院を敬遠する方もいらっしゃいますが、最初から投薬を勧めることはありません。早期に治療介入すれば比較的軽めの食事療法や運動療法で改善が見込めることが多いですし、未発症の方には定期的な血液検査など経過観察を続け、アドバイスを行うことで発症を防止していけます。健康診断で指摘されたり、血糖値が高めの方、太ってきたなど不安がある方は一度医師に相談することをお勧めします。

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