医療法人 直源会 相模原南病院

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鈴木 知亜樹院長

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―医師として、どういったときにやりがいを感じますか。

僕は大学卒業後40年以上精神科一筋ですが、おそらく他科の医師より患者との信頼関係が重要だと思うのです。精神科の患者さんは、自分は病気ではないと思っている方も少なくはない。以前ある患者さんから「俺は病気じゃないけれど、あなたの出す薬を飲んでいると今の生活がうまくいっているから、あなたの出す薬だったら飲みます」と言われたことがあったんです。そのとき「ああ、これが精神科の患者と医師のあり方なんだな」と感じました。はじめは暴れていたような患者さんと精神的な信頼関係をつくり、退院時に「ありがとう」と言ってくれたら、それだけでうれしいです。ただ、ここでの患者さんは認知症の方がほとんどなので、残念ながらそういうケースは少ないですね。けれども日常的に世話をしているのは看護師ですから、家族の方が彼らに対してありがたいと思っていただいたり、お礼を言ってくださったりする、それがいちばんだと思っています。

―では院長としては、どんな病院でありたいとお考えでしょうか。

全ての職員が、医療機関の職員の本分を自覚し、目の前のことを間違いのないように真面目にやっていくことですね。医師も看護師も、医療現場に関わる者はその道のプロですが、決してご家族の代わりはできません。人生を共有している時間は、ご家族や友人のほうが圧倒的に長いわけですよね。ですから、いくら家庭にいるように過ごしてほしいと思ったり、家族や友人の代わりになりたいと思ったりしても、それはかなわないわけです。僕は精神科の医師として患者さんの話をお聞きしますが、それは患者さんの状態を知るための医療行為であって、お悩み相談をしているわけではありません。その悩みを自分で考え、解決していくことができる状態にしていくことが、僕の役割です。万事がそういうことです。ですから医師も看護師も、それぞれの役割を遂行することで、結果的に患者やご家族がよい状態になるというのが、あるべき姿だと思います。



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