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山嵜 智浩 院長の独自取材記事

かしの木歯科医院

(東大和市/上北台駅)

最終更新日:2024/02/01

山嵜智浩院長 かしの木歯科医院 main

東京・東大和市の「かしの木歯科医院」は、オールマイティーな歯科治療が信条の山嵜智浩院長が、患者のあらゆる口内の悩みにじっくり耳を傾け、解決に全力を尽くす地域密着型のクリニック。特に入れ歯の設計と調整には心血を注いでおり、装着時のちょっとした違和感に対しても一切妥協しない姿勢が、患者たちの信頼を得ている。診療のクオリティー維持のために患者一人につき1回1時間のゆったりとしたスケジュールを組み、歯科の領域から患者の健康を生涯にわたってサポートしていきたいと語る山嵜院長に、入れ歯治療の難しさとやりがい、痛みのコントロールに関する持論など、たっぷり語ってもらった。

(取材日2020年4月3日)

オールマイティーになんでもできる歯科医院をめざして

先生が歯科医師になることを志した時から、2010年夏に開業するまでの歩みをお聞かせください。

山嵜智浩院長 かしの木歯科医院1

父が歯科医師だった影響で歯学部に進みましたが、歯科医師を面白い職業と思うようになったのは、今思えば大学を出てからのことです。それまでは必要な勉強をしつつも、やや流されるがままという感じでしたね(笑)。2002年の卒業後は、2つの歯科医院に勤務しました。いずれは開業するつもりで、何か一つの専門性を磨くというより、オールマイティーになんでもできるようになることをめざしました。開業にあたっては、いろいろな悩みを抱えて来られる患者さんの最初の受け皿となれるよう、間口の広いクリニックであることを意識しましたね。

オールマイティーな診療をめざす先生ですが、あえて得意とする分野を挙げるとしたら何でしょう?

義歯、入れ歯については、特に頑張ってやっています。先ほど間口を広くと言いましたが、どんな治療もすべて院内で行うということではないんです。例えば、インプラントや口腔外科の難しい処置については、一通りの診察をした上で、信頼できる先生を紹介しています。これに対して、入れ歯はもともと僕の好きな分野でもあるので、自然と力が入るというか、お付き合いいただける患者さんであれば、とことん追求したくなるところがあるんです。趣味の延長と言っては不謹慎に聞こえるかもしれませんが、好きこそ物の上手なれと思って、日々のエネルギーを傾けています。

受診に訪れる患者に目立った傾向はありますか?

山嵜智浩院長 かしの木歯科医院2

都心への通勤圏にある場所柄、平日は仕事帰りに立ち寄られる患者さんが多く、40~50代の方が中心を占めています。夜8時30分まで開けているのもそのためです。平日の昼間や土曜には患者さんのお子さんも時々来られますが、全体として見れば、やや年齢高めの大人に偏っていますね。こうした傾向は、やはり入れ歯に注力していることともう一つ、1回のご予約に1時間をいただいていることも多少は影響しているかもしれません。当院の診療のスタンスとして、時間をかけてじっくり治療をさせていただいているので、次第にそうした考えに納得してくださる患者さんだけが残り、現在の傾向となって表れているのではないでしょうか。

最適な入れ歯は十人十色、だからこそ挑戦したくなる

入れ歯治療の難しい点や、先生が日頃から注意していることを教えてください。

山嵜智浩院長 かしの木歯科医院3

入れ歯というのは、歯科治療のあらゆる技術の中でも、患者さんの要望や好みが特に強く出やすい分野だと思います。この人にはこのやり方で良かったけれど、別の人にはまったく合わないといった例が珍しくないんです。もちろん、歯科の標準として通すべき筋はあります。けれど、個々の患者さんに適応する場面では、人それぞれに異なる微妙な感覚に合わせていかなければいけません。例えば、上下の歯でスパン、スパンと切る感じに噛む人なら、切れの良い包丁みたいにシャープな入れ歯がぴったりでしょう。しかし、口に入れたものをすりつぶすように噛む人もいて、同じシャープな入れ歯を入れてしまうと、噛み合わせた時に動きがロックされてしまって食べづらい、という結果になることもあるんです。

そうした個人差や好みは、診察の段階で見分けるのですか?

なるべく入れ歯を作る前に把握しておきたいのですが、なかなかわからないのが実情です。というのも、患者さん自身もできあがった入れ歯を入れてみて初めて気づく場合がほとんどだからで、無理もないと思います。このところはやっている金属バネを使わない吸着入れ歯にしても、合う人には快適でも、あまり吸着が強過ぎるとかえって疲れるから、少し緩いほうがいいといった要望もあって、簡単にはいきません。また、見た目の好みも事前に知るのは難しくて、理想形の前歯を作って入れてみたところ、鏡を見た患者さんにカッコ悪いと言われ、少し出っ歯に調整したらご満足いただけたこともありました。入れ歯を一度作ってから修正するのは、技術的にも時間的にもかなり大変です。僕なら挑戦しがいのある課題と思うところですが、正直好きじゃないとできない根気のいる作業ですね。

痛みを伴う治療はできるだけしないこともコンセプトの一つにされていますね。

山嵜智浩院長 かしの木歯科医院4

はい。ただし、できるだけ痛みを減らすよう努力する一方で、無痛をめざすあまり、治療内容に影響することがあってはいけないと考えています。どういうことかというと、麻酔がきいた状態にした場合、患者さんの反応がわからなくなって、極端な言い方をすれば、遠慮がなくなってしまうんですよ。治療中は、例えば虫歯を削る時など、患者さんのまゆ毛のわずかな動きや、手の動きなどいろいろなところを見て、今少し痛かったなとか、これぐらいは大丈夫かなとか、小まめに判断しています。まったく痛くない状態だと、そうした細かいシグナルに頼れなくなるため、細心の注意を払っているのでめったにありませんが、患者さんへの配慮が甘くなって、削り過ぎてしまう可能性もないとは言えないのです。もちろん、少しの痛みでもつらい患者さんに無理を強いるつもりはないので、遠慮なく相談してほしいと思います。

患者の健康的な暮らしを生涯にわたってサポートしたい

治療した患者とは一生お付き合いを続けたいと考えているそうですね。

山嵜智浩院長 かしの木歯科医院5

そうなればいいと願っています。よく患者さんに言うのですが、虫歯を削って埋めたとしても、本当の意味で治したことにはならないと思うんです。ただ人工物で埋めて、とりあえず噛める機能を取り戻しただけのこと。それよりも、将来のためには虫歯になった理由を見つけ、改善していくことがとても大切で、それは大抵の場合、その患者さんのライフスタイルの中にヒントがあるはずです。そう考えると、一度の機会で関係が途切れてしまったのでは、歯科医師として虫歯の原因に対処するのは難しいとわかってきます。虫歯ができやすい人は、治療した後も再びできることが多いもの。歯科衛生士が1回注意したぐらいでは、そうそう変わるものではありません。僕が痩せなさいと言われても難しいのと一緒です(笑)。だから、患者さんとはできるだけ長くお付き合いして、健康的な暮らしをサポートさせていただきたいと思っています。

ところで、診療のない休日はどのように過ごしていますか?

休診日が日曜と祝日だけなので、家族サービスが中心ですね。特にどこかへ出かけるということもないのですが、その代わり毎週日曜は、昼食と夕食を僕が作っています。それ以外では、昔からバイクに乗るのが趣味で、最近はめったに実現しませんけれど、仲間とツーリングに出かけることもあります。1日限りの休みでもキャンプ道具を持っていって、月曜の早朝に帰ってそのまま診療という無茶なスケジュールも経験しました。今の仕事では、これぐらいしないと遊べないですね。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

山嵜智浩院長 かしの木歯科医院6

もうすぐ開業して10年になりますが、これからも今までどおり、地域の気軽に利用できる歯科医院として診療していくつもりです。その一方で、保険に縛られない、よりクオリティーの高い治療を広げたい気持ちもあって、どうバランスをとるかは悩みどころですが、少なくとも今すぐ自費診療専門に切り替えるようなことは考えていません。患者さんと一生のお付き合いを望んでいる以上は、継続に重きを置きつつ、治療内容の充実と技術の向上に努めていきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

精密義歯/40万円~70万円

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