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末吉 智博 院長の独自取材記事

クリニック ドゥ ランジュ

(港区/表参道駅)

最終更新日:2019/08/28

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華やかな表参道、青山通り沿いのビルの中にある「クリニック ドゥ ランジュ」。フランス語で「天使のクリニック」の意味で、不妊治療を専門に行っている。院長の末吉智博先生は都内の大きな専門クリニックで経験を積んだ後、2014年に開院。規模は小さいが、経験豊富なスタッフがそろっている。クリニックの特徴はまず卵巣の状態を整えることから始める点だろう。患者にかける負担を減らし、質の良い卵子を採取するためのステップを行うことで妊娠をめざしていくという。院内はピンクを基調にしたやわらかな雰囲気で、初めての患者の不安も和らげてくれる。自身も不妊治療の経験があるという院長に、こまやかに配慮のされた診療について聞いた。
(取材日2018年8月17日)

古い卵を取り除くことからスタート

院名はフランス語で「天使のクリニック」の意味だそうですね。

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子どもというのはご夫婦だけでなく、おじいちゃんおばあちゃんをはじめ周りの人を幸せにする天使だと思うのです。でもその天使を切望しても、なかなか腕に抱くことのできない方がいらっしゃる。そういった方のお手伝いをして、天使をお届けしたいと表参道で開業しました。表参道は地下鉄が3線乗り入れ、そのまま郊外の私鉄にもつながっていて、たいへん交通の便が良い所です。私たちのクリニックには関東近県はもちろん、北は秋田や仙台、西は名古屋からも患者さんがおみえになるので、ご負担をおかけしないようにとここを選びました。

不妊治療の中で、こちらの特徴はどういったところにありますか?

まず卵巣に残っている古い卵を取り除くことから始める点です。年齢を重ねるとどうしても卵巣機能が落ちて、古い卵胞が卵巣に残ってしまいます。その古い卵が精子と出合うと、流産したり、赤ちゃんの染色体異常が起きる可能性が高くなるほか、1人目は自然妊娠したのに2人目がなかなかできない「2人目不妊」の原因になる場合もあります。そういったことを無視して、注射を打って卵胞を10個も20個も育て、それを採取して受精させても 「数で勝負」というギャンブルのような治療になってしまいます。10個の卵を取るためには10回針を刺すわけで、そのたびに痛みが伴い、患者さんの負担になります。それよりもまず古い卵を減らし、新しい卵を1個2個採取したほうが、患者さんの負担も少なく、健全に妊娠する可能性も広がっていくのです。

そういった治療はどの病院でもできることなのでしょうか。

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実施している所は数少ないと思います。古い卵を取り除くためには、患者さんそれぞれの状態に合わせて薬を用いますが、その加減がなかなか難しいんですね。完全に取り除いてしまうと、その月に生まれる新しい卵も抑制されて、育たなくなってしまい、今度はそれを育てるための注射を大量に打つという悪循環に陥ってしまいます。抑制があまり強くならないよううまくコントロールしながら、古い卵をちゃんと取り除くというのが、医師の腕の見せどころではあります。誰でもできることではなく、私の場合、以前勤めていたクリニックが数多くの症例数を扱っている不妊治療専門医院でしたので、そこでの経験が今に生かされています。

年中無休、院長がすべての患者を診る体制

こちらは年中無休と聞きました。

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開業して3年半になりますが、1日も休んでいません。基本的に17時に終わり、当直がないので続けられるのでしょう。やはりベストなタイミングで採取しなければ、いい卵は取れません。本当は土曜日に取ったほうがいい卵をお薬でコントロールして金曜日に取ってしまったり、日曜日に取るべきところを月曜日に延ばしたりすれば、多少なりとも卵に影響があります。排卵の時期や生理周期は患者さんお一人お一人違います。そのためには365日開けないわけにはいかないのです。

医師は先生お一人ですね。

はい。私がすべての患者さんを診ています。大きな病院だと、医師の数も増え、やはり経験年数などによって、採卵の際の痛みや妊娠率も変わってきます。当院では私一人が診ることで、技術的な差が出ず、治療方針も変わりません。安心して治療していただけると思っています。

診療は予約制ですか?

完全に時間予約をして来ていただいています。不妊治療はきちんと通院していただかなければなりませんので、待ち時間をなくして、少しでも患者さんの精神的、肉体的負担を減らしたいと考えました。また自分の後に待っている患者さんがたくさんいれば、申し訳ないという気持ちが働き、聞きたいことも聞けずに終わってしまうことも。治療についてきちんと納得した上で通っていただくためにも、決まった時間に来ていただくよう予約制にしています。お一人あたりの時間も十分取っていますので、たっぷりお話を伺えます。

看護師さんや培養士さんなども優秀なスタッフがそろっているそうですね。

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看護師長も培養士長も、先ほど話に出た都内の大きな専門クリニックで一緒に働いていた、私が信頼をおいているスタッフです。経験が豊富で、私に聞きにくいことも、看護師長に尋ねていただければお答えできる場合がほとんどです。培養士長も顕微授精の豊富な経験を持っています。小さなクリニックですが、そういう意味では大きな病院に遜色ない技術とケアを提供できると自負しています。

夫婦の協力があっての不妊治療

診療の際に心がけているのはどのようなことでしょうか。

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患者さんの卵子の状態を整えるということです。患者さんは、特に高齢になると、早く体外受精に進みたいとお考えになります。卵巣の状況が良くなるまで治療する時間がもったいないと思われるのですね。でも年齢が高いからこそ、失敗は許されません。「数で勝負」のようなことでどんどん卵を取っても、卵の質が悪ければ流産して半年は次の治療ができなくなってしまったりします。「急がば回れ」と言いますが、しっかり卵巣の状態を整えて、それから次に進みましょうとお話ししています。逆に、これだけしっかり卵巣の治療をしても結果が出ないという場合、「今後治療を続けても妊娠は難しいですよ」とはっきりお伝えしています。これは行き当たりばったりに卵を取っているのではなく、理論的に説明のできる治療をしているから言えることですね。

実は医師としてのスタートは小児外科だったと伺いました。

小児外科では子どもの死に直面することも多く、つらい思いをしました。産婦人科、特に産科は「おめでとう」と笑顔で帰っていただけるのがいいなと徐々にそちらに移っていったんです。産婦人科では子どもが欲しいのにできない方に多く出会い、そこから不妊治療を専門とするようになりました。医師になろうと思ったきっかけは、高校時代の恩師に勧められた一冊のノンフィクションです。この中の千葉大医学部が内視鏡の改良に挑むエピソードに惹かれ、自分も千葉大学にと思い、それがかなって医師になりました。

最後に治療を考えている方にアドバイスをお願いできますか?

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最近定義が変わり、希望しても妊娠しなければ不妊とされる期間が2年から1年に変更になりました。でもそれでも長すぎると私は思っています。避妊しないでセックスをすれば妊娠するのが自然なわけですから、タイミングをとっていれば数ヵ月で妊娠すると思います。1年待つ必要はなく、半年たっても兆候がなければ、とりあえず一度ご夫婦で最低限の検査を受けることをお勧めします。検査を受けたからといって、治療を受けなければいけないということはありません。堅く考えずに、まずは自然に妊娠できる状況なのかを確かめるというつもりでお出かけください。ただ事前にご夫婦でしっかりお話し合いをしていただきたいですね。奥さまは積極的だけれど、ご主人がどうもというケースを見受けますが、子どもはご夫婦二人が望んでつくるべきものです。現状をご夫婦で認識することが大切ですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

初診料:女性初診時検査費用/~3万9000円:男性初診時検査費用/~1万8500円、
体外受精/採卵費用5万円~
※費用の詳細はホームページを参照

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