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末吉 智博 院長の独自取材記事

クリニック ドゥ ランジュ

(港区/表参道駅)

最終更新日:2022/03/14

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東京メトロ千代田線、半蔵門線、銀座線が乗り入れる表参道駅。A3出口から徒歩5分、青山通りに面したビルの6階に「Clinique de l'Ange(クリニック ドゥ ランジュ)」はある。表参道という立地を選んだのは、交通の便が良く、多くの患者が安心して利用できるからだそうだ。院長の末吉智博先生は、もともと小児外科出身。新生児の手術も経験している。次第に周産期に移行し、不妊治療の分野を専門とするようになったという。「そんな思いもあり、院名は婦人科を連想しない院名にしようと思いました」と語る末吉院長。数多くの不妊治療専門の医療機関がある中で、少数精鋭をモットーとし、患者一人ひとりに合った不妊治療を行う。そんな末吉院長に治療への思いや大切にしていることなど、余すことなく話を聞いた。

(取材日2021年9月21日)

状態の良い卵子を育て、妊娠の可能性を広げたい

院名がとてもかわいらしいですね。

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フランス語で「天使のクリニック」という意味です。フランスに在住している知り合いのデザイナーにロゴやイラストを作ってもらいました。子どもは家族や周囲を幸せにする天使ですよね。その天使を切望してもなかなか腕に抱くことができない方がいらっしゃる。当院ではそういった方に天使をお届けするお手伝いをしたいと考え、2014年に開業しました。表参道は、地下鉄が3線乗り入れていて交通が便利です。関東圏はもちろん、北は秋田や岩手、西は東海地方からも患者さんにお越しいただいています。

体外受精について教えてください。

体外受精による不妊治療では、排卵直前に体内から取り出した卵子に、培養液の中で精子をふりかけて受精させ、数日間受精卵を培養し、良好な胚を子宮に戻して着床を促します。場合によっては、顕微鏡を拡大しながら卵子に精子を直接入れる顕微授精を行うこともあります。この作業を担当する培養士は、私が以前勤務していたクリニックでも一緒に働いていました。高い技術力を有しているだけでなく、受精や着床に関する学術大会に積極的に参加するなど、もっと世の中に貢献したいという思いを共有してくれています。

不妊治療は医療機関によりかなり違うものなのでしょうか。

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違いますね。採卵時も、当院では麻酔をしませんが、部分麻酔をしたり、全身麻酔で採卵したりする施設もあります。特に刺激周期で何十個も卵を採取する所は、何度も針を刺しますから麻酔をかけざるを得ないでしょう。しかし、麻酔にはリスクがあります。もし麻酔が血管に入ってしまったら、頭痛やショック状態を引き起こすこともありますし、全身麻酔ではさらにリスクが高まると考えています。当院では、採血で使用する細い針と同じサイズの針を使って採卵します。細い針はやわらかく、採卵技術がとても高度になるのですが、患者さんの痛みが少ないのが特徴です。採血程度の痛みだと思ってください。

不妊の原因を探り、必要な治療を組み立てていく

患者さんと接するときに大事にしていることはありますか?

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不妊の原因や、なぜこの治療を行うかといった理由をしっかりと説明し、理解していただいてから治療に入るようにしています。また、治療のやめどきもきちんとお話しします。すべての人が妊娠できるわけではなく、どうしても難しい人もいらっしゃいます。最初に治療の計画を立てて、この条件で妊娠できないとなると、これ以上続けても難しいですよときちんとお話しします。多くの場合はやめ時は積極的に言わず、患者さんが治療を諦めるのを待つケースが多いと思いますが、当院では理論的な説明ができる治療を行っているため、ある程度のところで患者さんにしっかりと考えていただき、むやみに治療を続けるようなことはしていません。

不妊治療の説明会も行っているそうですね。

以前は同じビル内にある会議室を借りて行っていたのですが、現在は、1ヵ月半〜2ヵ月おきにオンラインで動画を配信しています。赤ちゃんが欲しいと思っている方ならどなたでも参加できます。当院が初めての方でも、治療途中の方でも構いません。不妊の原因や、検査方法、治療方法、体外受精はどのように行われていくのかなどの内容になっていて、質問は、ホームページの問い合わせフォームから受けつけています。参加された方々の反応を見ると「初めて知った」「やっと納得した」という方も多いため、これからもこうした機会を通じて有用な情報を発信していきたいですね。

ご夫婦で受診される方も多いのでしょうか。

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今はご主人も積極的に治療に参加される方が多いです。不妊のファクターはどうしても女性のほうが多いのですが、最初に奥さんが一生懸命話を聞いて、後にご主人が来たらご主人に原因があったということも少なくありません。不妊の定義は、通常の夫婦生活で、1年以上たっても妊娠しない場合を言います。タイミングをとっていれば数ヵ月で妊娠することが多いため、兆候がなければ、とりあえず一度ご夫婦で最低限の検査を受けることをお勧めします。もちろん検査を受けたからといって、治療を受けなければならないということはありません。晩婚化が進んでいるので妊娠を焦りがちになりますが、まずは自然に妊娠できる状態なのかを確かめるつもりでお出かけください。

移植後のサポートで、不安の少ない妊娠初期を

院内の感染症対策も力を入れているそうですね。

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昨年は、流行している感染症がどのようなものなのかがわからなかったので、体外受精も控えていました。患者さんも少なかったのですが、現在は通常の治療に戻っています。ただし、院内ではマスクを着用していただくのと、アルコールでの手指の消毒や検温は必ず行っていただいています。できるだけ、来院の人数を減らすため、検査以外での親御さんやご主人の同伴もご遠慮いただいており、付き添いで来られた方は外でお待ちいただくようになります。待合室での混雑緩和に取り組むため、予約枠を減らすことも行っています。もし、発熱などの症状がありましたら、事前にお電話をしていただき、来院の可否をご確認ください。

先生はなぜ不妊治療の分野に進もうと思われたのですか?

医師を志したのは、高校時代の恩師に勧められた1冊のノンフィクションがきっかけでした。その中に千葉大学医学部が内視鏡の改良に挑むエピソードが描かれていて、自分も千葉大学医学部に進もうと思ったのが最初です。医師としてのスタートは小児外科だったのですが、小児外科は子どもの死に直面することが多く、つらい思いも数多くしました。しかし産婦人科、特に産科なら「おめでとう」と笑顔で帰っていただけるので、徐々にそちらにシフトしていくようになりました。ところが、産婦人科では子どもが欲しいのにできない方が多く、そこから不妊治療を専門とするようになりました。気がつけば受精卵という最も小さな命に関わることになっていましたね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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不妊治療の領域は、多くの情報がありますが、データの積み重ねがない治療は自然と消えていきます。当院では、しっかりと治験が行われた治療を見極めて取り入れていきたいと思っています。また、今までは移植までが不妊治療でしたが、近年は「ルテアルサポート」といって、移植後のサポートとして行うホルモン補充が重要になることがわかってきました。不妊治療を受ける女性はどうしても卵巣機能が弱く、中には自力でホルモンが出せない人も多くいらっしゃいます。ホルモンをチェックしながら、足りない分を飲み薬や座薬で補充することは、安定した妊娠初期を過ごせる体づくりにもつながります。不妊治療をどうしようか悩んでいらっしゃる方は、ぜひ一度ご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

※女性初診時検査費用/~3万7950円、男性初診時検査費用/9350円~、体外受精/採卵費用5万5000円~、顕微授精/11万円(6個まで)
※費用の詳細はホームページを参照

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