砧ゆり眼科医院

砧ゆり眼科医院

中山百合院長

医療トピックス

子どもの「見る力」を育む
斜視・弱視治療は早期発見が鍵

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保険診療

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愛するわが子には「末永くよく見える目でいてほしい」と願うのが親心だろう。しかし、言葉をあまり話すことができない小さな子どもが「ママ、こっちの目が見えないよ」と、自らの症状を訴えることは難しい。それ故に、弱視や斜視といった子どもの目の病気は、いつも身近にいる親でも気づきにくいという。「砧ゆり眼科医院」の中山百合院長は、「子どもの目の病気は、治療をせずにいると視力の成長が伸び悩む原因にもなります」と注意を促す。2000年に信州大学を卒業後、神奈川県立こども医療センターや国立成育医療研究センターに勤務した後に開業した小児眼科のエキスパートである中山院長に、小児の弱視・斜視の原因や治療法、受診のタイミングなどを取材した。(取材日2018年8月1日)

視力の発達に大きな影響を及ぼす弱視や斜視。少しでも「おかしいな」と思ったら迷わず受診を

小児弱視や斜視はどのようなきっかけで受診する人が多いですか?

1 ▲落ち着いた環境で患者を迎える 子どもの目線が合わなかったり、寝ぼけている時の目の位置がそろっていなかったりと、日常のふとしたことから親御さんが気づいて眼科を受診されるケースもありますが、最近は幼稚園や保育園の先生が目線のずれに気づき、受診される方が増えています。多くの子どもを見ている保育者の指摘が、早期発見につながることが多いですね。まだ小さい子どもであっても「検査が可能な年齢になってから受診しよう」と判断せず、まずは眼科を訪れてください。斜視の原因が網膜芽細胞腫という悪性腫瘍の場合もありますし、小児眼科は一般眼科とは診察方法や治療に用いる器具なども異なりますので、できれば小児眼科専門の医院を受診することをお勧めします。

斜視とはどのような病気なのでしょう?

2 ▲検査機器も充実 斜視とは片方の目の視線がずれている状態のことをいいます。視線がずれる方向によって症状も異なり、外斜視・内斜視・上斜視・下斜視といった種類に分けられます。目が内側に寄ってしまう内斜視には、遠視が主な原因である「調節性内斜視」や、乳児期に発症する「乳児内斜視」もあり乳児期も注意が必要です。また、人間の目は両眼視といって、文字どおり両方の目で見ることによって遠近感をつかみ物を立体的にとらえていますが、斜視になると両眼視の能力が発達しづらくなってしまいます。このように、斜視の影響で物を見る目がどちらか片方に偏ってしまい、使っていない目の視力が正常に成長しなくなる斜視弱視といった症状もあります。

斜視にはどのような治療法がありますか?

3 ▲斜視、弱視においては、早期発見、治療が大切になるという 疾患ごとに治療法は違うので一概には言えませんが、両目の見る力が特に下がっていなかったり、たまに小さな角度でずれる程度であったりする場合は、手術治療になることはまずありません。調節性内斜視や部分調節性内斜視の場合は、適切な遠視度数の眼鏡をかけ、視点の位置をまっすぐに調整するといった治療法をとります。一方で、たとえ1歳未満の赤ちゃんであっても、診断が確定した時点で、早めに斜視手術を受けたほうが、両目で見る力の発達が良好になる場合もあります。斜視の治療手段はさまざまで、手術をしたほうが良い基準や、手術を受けるべき時期も異なりますので、医師の説明をよく聞いて、落ち着いて対応してくださいね。

弱視とはどのような病気か教えてください。

 4 ▲おかしいなと感じたらぜひ受診してほしいと中山院長 生まれたばかりの赤ちゃんの視力は光の明るさがわかる程度で、5歳くらいで1.0に達するとされています。弱視とは眼鏡やコンタクトレンズを使用しても、すぐに視力が十分に出ない状態のことをいいます。「裸眼での視力は0.1だけど、眼鏡やコンタクトレンズをすれば視力が1.0になる」ならば、弱視とはいいません。弱視にもいくつか症状があり、例えば片方の目だけ遠視や乱視が強いため視力が発達していない不同視弱視や、両目の強い遠視や乱視が原因で発症する、屈折異常弱視などがあります。また生まれつきの白内障や眼帯の使用などによって、目に光がきちんと入らなくなり、視力が発達せずに発症する形態覚遮断弱視などもあります。

弱視にはどのような治療方法がありますか?

5 ▲母親の立場に立って診療してくれる 適切な度数の眼鏡をかけて、視力が伸びてくるのを定期検査で確認していきます。もし左右の視力で明らかに差が生じている場合は、視力が良いほうの目を覆い、弱視になっている目で決められた時間「しっかりと見る」アイパッチというトレーニングをご自宅で行ってもらいます。アイパッチを1日何時間すべきかは、年齢や弱視の状態によっても変わりますので、必ず医師の指示に従ってください。視力の発達は3歳頃から急激に伸び、およそ8歳半ばで途絶えてしまうことが知られています。弱視治療は小学校の低学年を過ぎると行えなくなってきますので、お子さんの受診や治療を先延ばしにしていると、適切な治療時期を逃してしまうリスクがあります。

ドクターからのメッセージ

中山百合院長

斜視や弱視には子どもの視力や両目で見る機能を伸ばすために、丁寧な診察と成長に応じた定期検査が必要です。見る力の発達は残念ながら8歳半ばを過ぎると止まるといわれています。おかしいなと思ったら、先延ばしにせず小児眼科を受診してください。同じ母親として、子どもを眼科へ連れていくことが、どんなに不安で大変なことかよくわかります。一人で頑張らずに、日頃の疑問を気軽に相談ください。私たちはお子さんの見る力を大切に育て、見える喜びを守ってあげたいと思っています。

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