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クリニック・病院 161,434件の情報を掲載(2019年10月16日現在)

あやめ診療所

伊藤憲祐 院長

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患者、家族の物語りを大切にしながら、住み慣れた家で楽しく生きるために

―「死」に対する意識が変化する出来事があったそうですね。

在宅医になった当初、患者さんの死を受容できずに、どのように看取りを行うべきか悩んでいました。そんな時、自分自身が心臓の手術を受けるために大学病院に入院することになりました。このときほど真剣に「死」と向き合ったことはありません。可能性が低いとわかってはいるものの「死ぬかもしれない」というネガティブな感情があふれてきました。そのとき、「死」を考えれば考えるほど「生」という意識が明確になりました。生き抜くことが死ぬことにつながっているのではないか、と思ったのです。いつ死を迎えることになっても後悔しないために1日1日を無駄にしてはいけないと感じるようになりました。家族を持って、初めて手術を受ける側になったことで、医療に関わるものとして自らの振る舞いに一層注意を払うようになりました。入院中は、周囲に支えられて自分があることを改めて感じました。また、私はたくさんの友達や同僚がお見舞いに来てくれて一人になる時間がほとんどありませんでしたが、他方で、もしお見舞いに来てくれる人がいない入院は、看護師も検温など以外には来ることはなく、大変寂しいのではないかと感じました。この入院経験が在宅で看取ることに対する考え方を変えるきっかけとなりました。

―在宅で過ごす患者さんやご家族、読者にメッセージをお願いします。

人生は一つの物語です。患者さんは、その人だけの物語りを持っています。この物語は、家族の物語りとも重なっています。患者さん、家族にとって最期まで幸せな物語りとなっていくように関わっていくことは、主治医の重要な役割であると考えています。そして、当院の在宅医療は、患者さんのQOL(生活の質)をよりよくしていくことを意識しています。住み慣れた環境での地域とのつながり、家庭での役割をできるだけ維持しながら生活することは、患者さんがもっとも安心し、自分が持っている力を発揮できる環境だと考えています。例えば、思い出の詰まった使い慣れた食器を使うだけでも、満足度の高い食事ができ、それが認知症の予防にもつながります。だからこそ、患者さんは、思い入れのあるものを大切にしながら、住み慣れた家で生活することが幸せだと考え、在宅医療を提供しているのです。これまでの経験で、在宅で看取ったときには、支援チームが「本当に良い人生でしたね」と家族とお話ができることが「また先生にお願いしたい」と紹介していただけることにつながっていると感じています。すべての人が健康に生きられる社会をめざして、患者さんやご家族に対して私たち診療所のチームができることを全力でやっていきます。



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