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林 順子 院長の独自取材記事

はやしレディース肛門泌尿器クリニック

(大阪市中央区/松屋町駅)

最終更新日:2019/08/28

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松屋町駅から徒歩2分、長堀通りを1本北へ入ったビルの2階にある「はやしレディース肛門泌尿器クリニック」は、診療科目の垣根を超えて、女性の体を総合的に診るクリニックだ。院長を務める林順子先生のもとには、そのざっくばらんな話しやすい雰囲気も手伝って、肛門科、泌尿器、婦人科、漢方といった女性ならではの悩みを持つ、幅広い年齢層の患者が訪れるという。診療内容はもちろんのこと、院内のこまかな内装や診療時間に至るまで、どこまでも女性の気持ちに寄り添う姿勢を見せる林先生。取材では、こうした取り組みの背景にある思いや、勤務医時代に大勢の女性患者から寄せられた、切実な声についても語ってくれた。
(取材日2017年6月13日)

診療科目の垣根を越えて、女性の体を総合的に診る医療

エステサロンにでも来たような優雅な気分にさせてくれる、素敵な内装ですね。

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ありがとうございます。患者さんの気持ちが少しでも上向きになってもらえるようにと白を基調とすることにこだわりました。私自身も白の美しさにとても癒やされているんです。柱や受付カウンターなど細部も丸みを帯びた造りにすることで、柔らかな雰囲気に和んでもらえたらいいなとも思っています。クリニックで過ごすいろいろな場面を考えて、部屋ごとに内装のテイストも変えているんですよ。例えば、手術室は青空をイメージした壁紙に、リカバリールームはブラウンを配色して落ち着いた雰囲気にしています。

こちらは女性の気持ちを考えてつくられたクリニックとのことですが、どのような特徴があるのですか?

一般的に、乳房やお尻のことなら外科や肛門外科、子宮や膣のことなら婦人科、泌尿器のことなら泌尿器科というように、体の部位によって受診する診療科が分かれています。そのようなシステムだと、患者さんは症状にあわせて、いくつものクリニックを別々に受診しなければなりません。しかも、個々の症状は互いに関連していることも多く、切り離して考えるとわからないこともたくさんあります。そこで、こちらのクリニックでは診療科目の垣根を超えて、女性の体を1ヵ所で総合的に診ているんです。

具体的にはどのような患者さんが、どういった症状を訴えて来院されるのですか?

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20~60代を中心に、就学前の女の子から90歳を超えるおばあちゃんまで幅広い年齢層の女性がいらっしゃいます。最近は、こちらのクリニックのホームページをご覧いただいているようで、痔の手術を希望して近隣の県からはもちろん、中国、四国、北陸地方からも、お越しになる方が増えているんですよ。お尻の悩みというのは、男性医師には相談しづらいものですからね。ほかにも、膀胱炎や頻尿などの泌尿器科に関すること、更年期障害や月経不順などの婦人科に関することなどです。できるだけ早く病気を見つけてあげたいので、乳がん、子宮頸がんの検診や、胃と大腸の内視鏡検査も行っています。外科、婦人科、内科と回らなくても済むので、仕事や家庭のことで忙しい方にも喜ばれていますよ。

勤務医時代に聞いた女性患者の数々の声が現在の糧に

なぜ、ここまで女性の気持ちを考えたクリニックを開院されたのですか?

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私は話しかけられやすいキャラクターみたいで、勤務医時代から患者さんの悩みや心の内を聞く機会が度々ありました。とくに女性の外来に行くと、皆さんに喜ばれているのがすごく伝わってきてうれしかったですね。よく覚えているのは、乳がんのために乳房切除の手術をすることが決まっていた患者さんのことです。その方は90歳を過ぎたご高齢の方で、ご本人も家族も手術には納得されていました。ところが、その女性と2人きりになった時「乳房がなくなるのは嫌だ」と打ち明けられたんです。それならば別の方法に変えましょうという話になり、ご本人の納得がいく形で治療を終えることができました。このように女性の本音をたくさん聞いてきたことが、現在のクリニックづくりに関係しているのだと思います。

女性患者から信頼を寄せられてきた林先生が、診療にあたる上で大切にされていることは何でしょうか?

私は外科を専門にしているのですが、女性にとっては手術後の肌の状態も切実な問題だと思います。痔を患うと肛門の周りにスキンタグと呼ばれる、たるみができることがあります。よその医院で痔の手術を受けた後、スキンタグをきれいにしてほしいといって、こちらに来院される方も少なくありません。単に患部を取り除くだけでなく、体を快適な状態に戻すことまでが治療なんです。ですから、本当の意味で病気が治ったかどうかを決めるのは、医師ではなく患者さんだという思いで、ご本人が納得いくまで治療にお付き合いしたいと考えています。

肛門を専門に診られるようになったのは、どうしてですか?

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学生時代から手術に興味を持ち、あちらこちらのオペを見学しては、メスを手にして治療にあたる日を想像して勉強に励んでいました。ところが私の思いとは裏腹に、女性医師が執刀すると聞くと、患者さんはあまりいい顔をなさらないんですね。それでも、外科が好きだったので、ちょっと肩身の狭い思いをしながらも診療に臨んでいました。そんな中、よその科を受診されていた女性患者さんからお尻を診てほしいと相談を受けたんです。頼まれるまま診察したところ、すでに手の施しようがないほど病状が進んでいました。どうしてこんな状態になるまで放っておいたのかと尋ねたら、「男の先生しかいなかったから……」という答えが返ってきたんです。その時はすごく悲しかったのですが、この患者さんに出会ったことがきっかけで、女性である私だからこそできることがある筈だと思い、女性の体のデリケートな部位を診るようになりました。

女性の健康に目を向け、真に喜ばれるクリニックへ

漢方薬なども扱っているのですね。どんなときに処方されているのですか?

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漢方薬は、更年期障害や生理不順、膀胱炎が治っているにもかかわらず不快感がある方、冷え性、不定愁訴などさまざまな症状をお持ちの方に、治療の選択肢のひとつとしてお勧めしています。だいたい2週間ほど服薬して体調に変化が現れれば、体に合っているということなので、体調が変わらなければ止めてもいいですよとお伝えしています。副作用が少ないのも漢方薬の良いところで、更年期障害の治療ではホルモン治療と併せて服薬されている方もいらっしゃいますよ。

さまざまな年代の女性を診て、気をつけたほうがよい、訴えが多いと感じるのはどんな症状でしょうか?

幼いお子さんでも、水分の少ないものばかり食べていると便が硬くなり、それが原因で痔になってしまうことがあるんですよ。お母さんは食生活や排便の習慣に気をつけてあげてくださいね。体にあざができやすい血管の弱い方も、うっ血によって肛門付近に静脈瘤ができやすいので注意。膀胱炎や頻尿もよく診ますが、若い世代の方に心因性の頻尿が増えているのを感じます。閉経後は骨密度の値を気にかけてほしいです。レントゲン撮影で骨密度を測定するとともに、若いうちから骨粗しょう症の予防にも心がけてほしいですね。いずれにしても、何か体にサインがあってからでは遅いので、病気の早期発見、早期治療が一番です。とくに内視鏡カメラは、苦痛を心配されて受診を先送りされる方も多いと思いますが、こちらのクリニックではご要望に応じて鎮痛剤や麻酔を使用して検査することもできますので、相談してみてくださいね。

最後に、今後めざすクリニック像と読者へのメッセージをお願いします。

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今まで以上に、女性の声を反映さえたクリニックにしていきたいですね。そのためにも日頃から、女性に喜んでもらえるサービスとは何かを考えています。平日の夜8時まで、日曜日も月に1度は診療時間を設けて、日曜日にしか子どもの面倒を見てくれる人がいないというお母さんや仕事で忙しい方も受診しやすい体制を整えております。ですが、現在、多くの方に来院していただいており、予約が取りづらい状況です。ご迷惑をおかけして申し訳ございませんが、お一人お一人を精いっぱい診させていただいていますので、ご了承いただければ幸いです。今後も、少しでもリラックスして過ごせる場所にしていきたいと思っていますので、気になることがある方は気軽に立ち寄ってください。

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