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前原 美保 院長の独自取材記事

Miho歯科医院

(堺市中区/深井駅)

最終更新日:2021/10/15

前原美保院長 Miho歯科医院 main

泉北高速鉄道線・深井駅から徒歩1分の場所にある「Miho歯科医院」。リラックス空間をテーマにデザインされた院内には、バリ島から取り寄せた照明やオブジェがアートなエッセンスと輝きを添えている。院長の前原美保先生は豊富な診療経験から、個々の悩みに丁寧に応えることに注力。それぞれのケースに対応したわかりやすく明快な説明が特徴で、通院圏内とはいえない遠方から通う人もいるのだとか。スタンダードプリコーションに基づいた感染症対策で、患者に安心の歯科診療を提供することに努め、新しい知識の習得のため休日も勉強会・講習会に参加する勉強熱心な前原院長に、診療への想いや今後の抱負など話を聞いた。
(取材日2021年9月15日)

全身の健康も視野に「歯を残す治療」を実施

先生はなぜ歯科医師をめざされたのですか?

前原美保院長 Miho歯科医院1

高校生の頃、歯科治療を受けていた弟に付き添って行った岡山大学病院で、女性の歯科の先生が活躍されている姿を見て憧れを抱いたのがきっかけでした。岡山大学歯学部に進学後、もともと化学や生物学は好きでしたから基礎的な生化学分野を興味深く学び、歯科医学分野ではなお関心が深まって、卒業後は大学の歯周病科の研修医に。大学病院は研究機関でもあるので、医局の先輩方のお手伝いもしながら、歯周病遺伝子を持つ細菌検出のための研究に関わらせていただき充実した2年間を送りました。その後は、開業歯科クリニックや総合病院で勤務医として一般歯科治療の経験を積んでいきました。

当時のことで今に役立っていることはありますか?

歯と全身の関連性について学びたかった私は、糖尿病や血管障害のある妊婦さんに歯周病菌がどのような影響を及ぼすのか、英語の論文なども読み知見を深めていきました。歯周病菌により低体重や早産リスクが高まる可能性があることがいわれており、今ではマタニティー歯科検診を行うクリニックも増えています。当院にも妊婦の方が検診にいらっしゃいますね。歯周病菌による歯茎の腫れや出血を起こしているケースは若い方にも見られますし、妊娠によるホルモンバランスの変化で歯周病に罹患される方もおられますから、妊婦検診で歯周病の兆候があれば、リスクについてお話しし、通院して治療や予防ケアをお勧めしています。

得意な治療やこだわりについて教えてください。

前原美保院長 Miho歯科医院2

勤務医時代は一般歯科治療に幅広く携わる一方で、根管治療の専門グループに所属し、治療実績を積みました。現在の診療でも歯科用マイクロスコープを導入し、より精密な根管治療の提供に努めています。私の診療方針は「歯を残す治療」にありますが、すでに歯を喪失されている方、入れ歯が合わないという方には、希望に応じてインプラント治療にも対応しています。また以前、小児歯科をメインに母子の治療を行うクリニックの分院長を務めていたことがあり、セラミックを用いたかぶせ物の治療など、審美性を求めるお母さん方の要望に応えてきました。口腔内が美しく整えられると、女性は笑顔を取り戻せるのだと実感し、それからは自費治療に対する考えが変わりました。保険診療内では噛み合わせの治療や仕上がりの素材に制限があるため、自費治療を含めて患者さんのニーズに応じていくことも、歯科診療の在り方の一つだと思うようになりました。

審美性と耐久性を重視し、セラミック治療に注力

セラミック治療の特徴を教えてください。

前原美保院長 Miho歯科医院3

セラミック治療とは、虫歯で穴が開いてしまった歯や、欠けたり、折れたり、亀裂が入ってしまった歯に対して、欠損部分をセラミックで補う治療です。少し前までは銀歯など金属素材を用いた治療が一般的でしたが、金属素材は口を開けると目立ってしまうというデメリットがありました。一方、セラミックは天然歯に近い色合いや艶を再現できるのが特徴です。加えて、長く使える耐久性があること、歯垢が蓄積しにくい素材なので、虫歯が再発しにくいという点も優れています。セラミックとひと口にいってもさまざまな種類があり、プラスチックにセラミックの粉末が入った「ハイブリッドセラミック」は価格を抑えて治療できるのが特徴。「ガラス系セラミック」は噛み合う向かいの歯に優しく、天然の歯のような仕上がりが期待できます。人工ダイヤでできた「ジルコニア」は耐久性もあり、本人の歯に近い色調を再現するための微調整も可能です。

セラミック治療のメリットはほかにもありますか?

体に害を与える心配が少ないのも大きな特徴です。金属素材は時間の経過とともに徐々に溶け出してタンパク質と結合し、アレルギーの原因となってしまいます。装着してすぐに症状は出なくても、体に蓄積し、何年かたった後にアレルギー症状が現れる可能性もありますが、セラミックにはそのリスクがありません。また「笑うと銀歯が見えてしまう」と口元に対してコンプレックスを抱えていた方も、口元を隠さず思いっきりしゃべったり、笑ったりできるようになることで、これからの人生がより豊かなものになると考えています。

予防歯科ではどのような取り組みをされていますか?

前原美保院長 Miho歯科医院4

お口の中には虫歯菌や歯周病菌などさまざまな細菌が住んでおり、せっかく治療を終えてもきちんと予防をしなければ菌が増殖し、また歯が悪くなってしまいます。治療後の健康な口腔状態を維持するために、当院では患者さんの状態に合わせて定期検診を呼びかけ、虫歯チェックやクリーニングのほか、歯周ポケットと呼ばれる歯茎の溝の深さを測定し、しっかり対策を行った上で歯周病治療を進めています。そんな予防歯科の取り組みの中で、最近始めたのが、クリーニングと口周りのストレッチを組み合わせたメニューです。微細粒子のパウダーを歯面に噴射する先進の歯面清掃機で口腔内をクリーニングした後、血行・リンパ・筋肉に働きかけていく歯茎のマッサージを行います。多くの方にお勧めしていて、歯周病や虫歯予防、口臭対策にも役立てていきたいと考えています。

スタンダードプリコーションに基づいた感染対策を実践

患者さんが安心して通院を継続できるような取り組みを行っておられるそうですね。

前原美保院長 Miho歯科医院5

すべての人が感染していることを大前提に感染・衛生管理を行うことを、スタンダードプリコーションといいます。日本ではまだそれほど浸透してはいませんが、EU諸国や欧米では標準的な予防策として実践されています。当院では新型コロナウイルス感染症が拡大する前から、スタンダードプリコーションに基づいた院内感染対策、衛生管理を行い、使用する器具の適切な滅菌・消毒処置、グローブやエプロン、紙コップなどはすべて使い捨てにするなど、衛生管理を徹底してきました。患者さんに安心して受診していただくためにも、今はさらに感染リスクのある本や雑誌はすべて撤去し、定期的な換気を心がけ、私を含めスタッフ全員が健康状態をしっかり整えて診療を行っています。

衛生面だけでなく、全身の状態まで考えた歯科診療もまた患者さんに安心感を与えていますね。

口の中と全身は密接に関係しており、口腔状態から体調不良や異変に気づくこともあります。外科的な処置を施した際に出血量が多いと感じた場合は、高血圧症など何かの疾患の可能性もありますので、内科の受診を促すこともあります。そのため、口腔環境と全身の健康との関連性について、日頃から注意深く観察するようにしています。また全身状態が健康でない場合や糖尿病の方は、インプラントが安定しないためインプラント治療が選択できないこともあります。初診時の問診ではそうしたことも踏まえ、服用中のお薬や気がかりな疾患をお持ちでないか、生活習慣も合わせて伺うようにしています。

最後に、今後の展望を聞かせてください。

前原美保院長 Miho歯科医院6

私が歯科医師をめざしたことの一つに「歯を残していきたい」という思いがありました。虫歯などで歯が悪くなる前に予防できることはたくさんあり、歯をなるべく削らず治療をできることに歯科医師としての意義があると考えます。年齢を重ねても、自分の歯で何でも食べられることは、人生の豊かさに大きく影響します。これからも質の高い治療と継続的な予防を通じて、患者さんの口腔内を良好な状態に保ち、さらには口腔内の健康から全身の健康へとつなげていきたいです。

自由診療費用の目安

自由診療とは

セラミックを用いた審美歯科/3万5600円~
かぶせ物治療/6万4090円~
インプラント治療/45万円~

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