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早川 和喜 院長の独自取材記事

はやかわ耳鼻咽喉科クリニック

(大府市/共和駅)

最終更新日:2021/10/12

早川和喜院長 はやかわ耳鼻咽喉科クリニック main

「人と関わる仕事がしたかった。それが、僕にとっては“医師”という仕事だった」。インタビューの中で、にこやかにそう話したのは、「はやかわ耳鼻咽喉科クリニック」の早川和喜院長。同院は共和駅より徒歩2分ほどの好立地にあり、1階に耳鼻咽喉科、2階では院長の妻が内科と、小児層から高齢層まで幅広く診ている。患者が話しやすいクリニックづくりを大切にし、早川先生をはじめスタッフの親しみやすさ、院内の明るい雰囲気を見ても、それがうかがい知れる。また、クリニック内に病児保育を導入したり、早川院長自身も保育士の免許を取得したりと、とにかく子どもやその保護者にとって通いやすいことも地域から頼られる理由のひとつなのだろう。そこには先生の、“人を大切にする医療”への思いが見て取れた。

(取材日2017年12月8日)

人と関わる仕事がしたい。それが医師になるきっかけ

医療関係に進もうと思ったきっかけは何ですか? また、なぜ耳鼻科を選択されたのですか?

早川和喜院長 はやかわ耳鼻咽喉科クリニック1

高校では理系を選択していましたが、当時ははっきりと「医師になりたい」という思いを持ってはいませんでした。周りの友人たちの進路がなんとなく決まっていく中で、自分はどうしたいんだろうと改めて考えたときに、「機械を扱う仕事より、人と関わる仕事がしたいな」と思ったんです。ですので、介護や福祉、医療関係へと進路を絞っていき、最終的に医師になることに決めました。耳鼻科を選択した理由は、当時の教授から声をかけてもらったということもありますが、診断から治療までを一貫して診ることができるという耳鼻科の特性に魅力を感じたため、選択しました。

開院までの経緯をお聞かせください。

耳鼻科の医師になってからは、病院で頭頚部外科を専門に学んできました。開院したきっかけとしては、妻と結婚したことでしょうか。妻の実家がもともとこの場所で耳鼻科をやっていたので、私がその後を継ぐという形でこちらで開院いたしました。当初は妻が内科、私が耳鼻科で一緒に診察していましたが、5年ほど前に改装し、現在は1階が耳鼻科、2階が内科という体制で診察をしています。私の患者さんは8割がお子さんということもあり、待合室はできるだけシンプルにし、中待合、診察室へと進むにつれてキャラクターものやスタッフ手作りのものを増やしていくことで、子どもさんを診察室へと自然に誘導していけるような工夫をしているんですよ。逆に2階の内科では、高齢の方が多いので、静かにゆっくり過ごしてもらえるようにしています。

内科とはどのように連携を取られていますか?

早川和喜院長 はやかわ耳鼻咽喉科クリニック2

例えば、風邪の症状を訴えて私のほうへ来院された患者さんが、診断をしていく上で内科的な処置が必要だと判断した場合、すぐに2階の内科へご案内することができます。その逆もしかりで、患者さんにとっても私たち医師にとっても無駄の少ない医療を実現できているのではないでしょうか。また、私が耳鼻咽喉科のほかに小児科・アレルギー科を、内科の妻が小児科・糖尿病内科を標榜していることもあり、患者さんの多くが「大人と子どもで通い分けられる」「1階と2階で治療が完結できる」と思っていてくださるようで、この二診制は非常に需要があったことなのだと実感しています。

患者の声に耳を傾け、寄り添う医療を

診察で心がけていることはなんですか?

早川和喜院長 はやかわ耳鼻咽喉科クリニック3

病院での勤務の時から思っていたのですが、医師が考える最善の治療は必ずしも患者にとって最善の治療とは限りません。もっと言えば、治療に際して私たちが「こうしたほうがいい」と思っても、患者さんがそれを望んでいないことも多々あるわけです。そういう場面に直面した時、できるだけ患者さんの立場になって考えるようにしています。もちろん、医師として治療の進め方の選択肢は与えますが、その後どうしていくかは、患者さんの意見も考慮した上で決めるように心がけています。

患者さんにできるかぎり寄り添う医療を心がけているのですね。

そうですね。ですので、患者さんが話しやすい雰囲気づくりというのは大切にしています。例えば、患者さんによっては親しみを込めて下のお名前で呼んだり、治療の説明をするときはマスクを必ず外したり、ご本人だけでなく親御さんや付き添いの方にもご不明な点がないかお伺いしたり。威圧的でなく、怖い印象を持たれないように接することを心がけています。それはスタッフにも共有していまして、当院はスタッフと患者さんとの距離が近いことも自慢できる点かなと思っています。

スタッフさんたちもアットホームで親しみやすい方ばかりなのですね。

早川和喜院長 はやかわ耳鼻咽喉科クリニック4

当院では定期的に勉強会や食事会などを開いていることもあり、私とスタッフとの間でもコミュニケーションは十分にとれているほうだと思います。例えば勉強会では、最近ではスタッフとともに手話の勉強にも取り組み始めました。患者さんの中には耳が不自由な方もいらっしゃるので、コミュニケーションの幅を広げたいと思い、手話の先生もお招きして、みんなで習得に励んでいるところです。秋には、毎年恒例のハロウィンパーティーもしましたよ。耳鼻科のスタッフだけでなく、もちろん内科のスタッフやそのご家族も一緒に、親睦を深めています。夏祭りの時には患者さんも呼んで、「おはなし会」をしたり、クラシックの演奏会をしたりと、ささやかですが地域の方とふれあう機会も設けています。診察の時以外でも親しみを持っていただけたら幸いです。

こちらには病児保育もあるとお聞きしました。

働いていらっしゃるお母さんがとても多く、お子さんが病気をされた時に大変だということは、ここで診察をしながら感じていました。病児保育は以前から検討していて、そのために保育士の免許を取ったんですよ(笑)。僕はもともと子どもが好きなので、病児保育を始めることに特に抵抗はありませんでした。むしろ、待ってましたという感じですね。私、保育士兼医師なんです(笑)。スタッフの中にも保育士が2人いますので、病児保育はスムーズに始められました。ただ、医師が私一人だと難しかったでしょうね。診察時間外には会議やワクチン接種などもありますし……。その点、当院は妻も医師をしているので、分担して行うことができ、メリットがいくつも重なって現在の体制になったと思っています。

当たり前の医療を、実直に続けていく

先生がやりがいを感じる瞬間はどんなときでしょうか?

早川和喜院長 はやかわ耳鼻咽喉科クリニック5

単純なことなのですが、診察に来たお子さんが元気になっていってくれるのはとてもうれしいですね。最初に来たときは泣き喚いてぐったりしているのに、次第に治ってくると笑顔を見せてくれるんです。今日何を食べたとか、どんなことをして遊んだとか、おうちでのことをいろいろ話してくれるのもほほ笑ましいですね。そうしてどんどん成長していく過程が見られるのも、開業医ならではのやりがいかなと思っています。病院勤務時代では考えられなかったことなので、とてもやりがいを感じます。ただ、患者さんのお話にじっくり耳を傾けたいと思いつつも、多くの方に来院いただいていることもあり、診療をお待たせすることが多くなってしまって心苦しい限りです。現在導入している予約システムや受付順番システムなどを上手に活用して、もっと患者さん一人ひとりとお話しできる時間を取れるようにしていきたいです。

お忙しい先生の息抜きは何ですか?

私は趣味でバイオリンやピアノをしていまして、音楽に触れているときはリフレッシュできますね。学生時代は剣道や卓球をやっていましたが、一方でギターの弾き語りをしてコンテストに出たり、作詞作曲をしたりと、当時から音楽は好きでした。現在でも、先ほどお話ししたような集まりや、スタッフの結婚式や送別会などで演奏することもありますよ。妻は乗馬が好きなので、お互い休日は別々のことをして過ごすことが多いですが、バイオリンは共通の趣味です。現在も、夫婦そろってレッスンに励んでいますよ。

今後の展望をお聞かせください。

早川和喜院長 はやかわ耳鼻咽喉科クリニック6

今のままの医療を、変わらずに提供し続けていきたいですね。実はそれが一番難しいことなんじゃないかと思っています。当たり前のことを当たり前に、実直にやっていくということが、街のお医者さんの役割なのかなと思います。そのためには自分自身の健康にも配慮しながら、これからも地域の皆さんの健康をサポートできるよう、一日一日を大切に患者さんに向き合っていけたらいいですね。

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