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二松 秀樹 院長の独自取材記事

南馬込内科循環器クリニック

(大田区/西馬込駅)

最終更新日:2021/10/12

二松秀樹院長 南馬込内科循環器クリニック main

都営地下鉄浅草線西馬込駅から歩くこと10分。春には花吹雪が舞い、近隣からの花見客でにぎわう桜並木通り沿いにある「南馬込内科循環器クリニック」は、循環器内科の専門性と、生活に密着した内科全般に対応する柔軟性を備えた町のクリニックだ。丁寧な診療を心がける、院長の二松秀樹先生。約15年間にわたり、大学病院や地域の拠点病院で内科・循環器内科の診療・研究を手がけた後、2013年に開業。治療から相談、検査まで患者の幅広いニーズに応えながら、患者一人ひとりとのコミュニケーションを大切にして、生活習慣病や心臓疾患の予防にも力を入れており、品川や川崎からも患者が訪れる。二松院長に、開業の経緯や診療にあたり大事にしていること、将来の展望などを聞いた。

(取材日2015年4月1日)

循環器内科を中心に、禁煙、花粉症まで幅広く診療

まず、これまでのご経歴と開業のきっかけを教えていただけますか。

二松秀樹院長 南馬込内科循環器クリニック1

1998年に新潟大学を卒業して、東京医科歯科大学附属病院第三内科に入局。そこで循環器内科を専門に定め、その後災害医療センターと横浜南共済病院では一般診療と救急診療にあたっていました。2001年に大学院に入り、そこから10年あまり大学病院や総合病院で臨床と基礎研究の経験を積んで、2013年にこちらで開業しました。循環器内科は、専門の細分化が進んでいる分野です。大学病院では、例えばカテーテル治療の中でも心筋梗塞や不整脈など、より細かい部分に特化して突き詰めていくのが主流なのですが、僕はそういう風に特化するよりは循環器内科全般を診たかったので、開業を考えるようになりました。当時蒲田の病院で働いていたので、大田区内で、高齢の方を含め地域の方が来やすい街中がいいなと思って、この場所になりました。

循環器内科はもちろん、一般内科から糖尿病、禁煙治療、花粉症など幅広く診ているのですね。

ええ。いらっしゃる患者さんの症状も多彩で、「心臓のエコー検査をしてほしい」、「心筋梗塞じゃないかと心配」など、循環器内科という点を意識してきてくださる方もいらっしゃいますし、風邪やインフルエンザなどの治療、花粉症の免疫療法、骨粗しょう症の検査などで来られる方もおられます。禁煙治療は、心臓の病気予防という面から循環器学会でも力を入れている分野ですし、呼吸器科の観点から見ても肺がんにつながるのを防ぐという意味合いがありますね。風邪などほかの症状で来院された方が、目にしたパンフレットから興味を持たれることもあるようです。循環器内科の専門性を出しながら、いろいろな患者さんを診ていければいいなと思っていたので、そこは希望通りになったかなと思います。

循環器内科の専門性という点では、どのようなところに力をいれておられるのでしょうか?

二松秀樹院長 南馬込内科循環器クリニック2

予防ですね。心臓疾患や高血圧、高脂血症、糖尿病などいろいろありますが、「胸が痛いんだけれど、心筋梗塞が心配」と来院される方は比較的多いです。その中には、もちろん本当に心筋梗塞の危険性が高い人も、問題のない人も、実は肺の病気だった人もいるのですが、その辺りをきちんと診断をつけて、患者さんが適切な時期に適切な治療が受けられるよう、大きな病院への橋渡しをするのも地域の医師としての役割ですね。また、健康診断を受けて結果が少し不安だけれど、大規模病院へ行くと予約、再検査、結果を聞く……と時間も手間もかかるから、ここで検査してほしいという人もいらっしゃいます。そういういろんな人が気軽に来られるクリニックでありたいと思っています。

病気の兆しの発見のためにも、患者が話しやすい環境を

患者さんはどんな人が多いのですか?

二松秀樹院長 南馬込内科循環器クリニック3

もともと「町の医者」という感じで、クリニックから徒歩圏内の方々に来ていただくことを考えていたんですが、意外に世田谷や川崎、品川などからも車や自転車で来ていただいているようです。皆さんの役に立っているのであればうれしいですね。年代は50〜60代ぐらいの方が多めで、健康診断の結果が気になったから、などの理由で来られる方も結構いらっしゃいます。「甲状腺の病気と言われたが、どこの病院に行けばいいでしょうか?」なんていう相談をされる方もいます。慣れてきた患者さんは、クリニックの前を通りかかった時にふらっと寄ってくれる方もいらっしゃいますが、それぐらい構えずに来られる場所でありたいですね。

待合室も診療室もとてもシンプルですっきりしていますが、何かこだわりがあるのでしょうか?

ゴチャゴチャしているのはあまり好きじゃないので、設計の際にシンプルにしてくださいとお願いしただけです(笑)。受付や待合室にあるポスターなどはスタッフのみんなとレイアウトを考えました。できるだけ物は少なくしたいのですが、「検査で高血圧やコレステロールが高めだと言われたけれど、薬は飲みたくない。治療しないとだめでしょうか?」というような相談も多いので、生活習慣病予防の運動療法や食事療法、禁煙治療などのパンフレットは待合室に置くようにしました。診療の中でも説明はするのですが、短時間の説明では不十分なところもあるので、こちらも参考にしてもらっています。まだ開院から数年しか経っていないので、患者さんにとってよいものは継続していきたいと思います。

診療にあたって、大事にされていることを教えてください。

二松秀樹院長 南馬込内科循環器クリニック4

患者さんが思っていることをなるべく言いやすいようにすること、うまく患者さんの症状を聞きだせるようにすることでしょうか。世間話や仕事の話をしていかれる方も多いのですが、他愛もない話の中から不調がわかることもあると思います。例えば以前に今度北海道旅行に行くというお話を聞いていれば、「北海道はどうでしたか?」みたいな話を振ったりして、なるべくリラックスして自然に話ができるよう心がけています。最初からいきなり心配事を話し出す人はいませんしね。まだ経験の浅い頃は教科書的で、検査値にこだわったりしたこともありましたが、今は患者さんの雰囲気なども大切にしています。検査結果に異常がなくても、具合が悪い患者さんもおられます。何気ないことが大きな病気の前兆だったりもするので、会話の中からそういうこともわかればいいなと思っています。

これからも需要を知り、それに応える努力を続けていく

診療の中で、印象深いエピソードを教えてください。

二松秀樹院長 南馬込内科循環器クリニック5

手の痺れで来院された患者さんですね。胸の痛みなどでの典型的な兆候はなかったのですが、心筋梗塞の一歩手前の状態で、改めて患者さんの感じる違和感や症状をしっかり聞き取ることの大事さを胸に刻みました。昔と違い、今は救急医療も整っているので、いきなり「苦しいんです!」と駆け込んでくる人はほとんどいません。だからこそ、その前段階で、もしかしたら1時間後に意識がなくなるかもしれない、発作が起きるかもしれないという危険性を、うまく見つけてあげられればいいのかなと。突発的に見える心筋梗塞や脳梗塞も、「後から思えばあれが前兆だった」と感じられている患者さんは、全員ではありませんが間違いなくいらっしゃるので、そこを見つけてあげたいですね。いつもに比べて話し方に違和感があるとか歩き方が少し不自然だとか、そういうところにサインが出ていることもあると思うので、気になることがあれば検査をお勧めしたりもしています。

これから更に力をいれたいことはありますか?

現在どれぐらい患者さんの需要に応えられているのかわからないので、足りない部分は随時補っていきたいと思っています。そういう意味では、まずは「町の中のクリニックに期待されていることは何か?」を掴むことからでしょうか。インターネットで調べて来てくださる患者さんはご自分の症状をよくわかっていて、例えば「狭心症かもしれない。けれど大きな病院へ行くほど痛くはないし、一度専門の先生に聞いてみよう」という方が多いように思います。一方、近隣の方々からは「花粉症の薬はもらえるんですか?」などの質問をいただくこともまだまだ多いのが当院の現状。現在、スタッフと相談して外に面したガラスを使って、季節に合わせたポスターを貼ったりしていますが、もっとクリニックのことを知ってもらう努力は必要かなと感じています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

二松秀樹院長 南馬込内科循環器クリニック6

モヤモヤや気にかかることがあれば、しっかり答えさせていただきます。「風邪でも診てもらえますか?」とか「この症状は病気なんでしょうか」など健康についてわからないことがあれば「ちょっと相談しに行く」というような感覚ででも来院してくださればと思いますね。

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