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田中 秀虎 院長の独自取材記事

とら整形クリニック

(亀山市/亀山駅)

最終更新日:2021/10/12

田中秀虎院長 とら整形クリニック main

亀山駅から北東へ車で約5分。自然豊かで静かな住宅地にある「とら整形クリニック」は、2007年に田中秀虎(ひでとら)院長が継承開院した愛らしいトラのマークが目印のクリニックだ。亀山市の中心部に位置し、車で通う患者が多いという同院は、クリニック併設の駐車場に加え、第二駐車場が用意されている。院内に入ると、大きめの窓があるゆったりとした造りの待合室があり、どこか懐かしい雰囲気を感じる。田中院長は、放射線科から整形外科へ転科した経験からレントゲンの画像診断、超音波検査を得意とする医師。地域住民から信頼される医師でありたいと、落ち着いた口調で語る田中院長に、治療方針や得意な治療など幅広く聞いた。

(取材日2021年4月27日)

温かく地域住民を支える医師をめざす

医師をめざされたきっかけを教えてください。

田中秀虎院長 とら整形クリニック1

小さな頃によく読んでいた外科医師が主人公の漫画がきっかけです。小学生の高学年くらいの時に雑誌で掲載されていて、無免許だけどかっこいい医師の話なんですよ。ちょうどこの主人公に憧れていた時に、家系に医師がいないということと、私が算数が得意だったことで両親から医師を勧められ、医師への道を考え始めました。最初は漫画の主人公のようなオールマイティーな外科医に憧れていたんですが、だんだんそれが不可能だということに気づいたんです(笑)。そこで私自身が口下手で人見知りしてしまう性格ということと、仲の良い先輩もいたことから、放射線科の医師になりました。

なぜ、放射線科から整形外科に転科しようと思ったのでしょうか。

放射線科は病気のことを広く浅く知ることが可能な科ですが、仕事の内容は、検査の所見を読影したり、血管内カテーテルを用いた治療などで、医療の中では裏方のような役割なんです。放射線科の仕事をしているうちに、もっと患者さんと接したいという気持ちが強くなり、他の科への転科を考えるようになりました。そんな時に仲の良い整形外科の友人から、「以前から手先が器用で、DIYをするので整形外科の手術で使うノコギリなどにも慣れているし、いいんじゃないか」と言われたんです。そういったことがきっかけとなり、患者さんと接する機会が多く、全身を診られるということから整形外科へ転科することにしました。

このエリアを選ばれた理由は、どんなことでしょうか。

田中秀虎院長 とら整形クリニック2

実は私は亀山市とは、縁もゆかりもありません。開業を視野に入れながら、愛知県のとある開業医の整形外科部門で働いていた時に、たまたま現在の場所で整形外科をしていた先生が移転を考えていると聞き、その方とお話をして継承させていただきました。以前ここにいた先生はとてもユニークな方だったので、口下手な私は患者さんから比べられることもあり、最初は少し苦戦したところもありました。勤務し始めた時は、クリニックの上に住んでいたこともあり、徐々にこのエリアになじんでいきましたね。この辺りは静かで地域の方々も優しく、東海道五十三次の関宿とかもあっていいところです。地域では鈴鹿回生病院や亀山市立医療センター、鈴鹿中央総合病院などと連携しています。

放射線科の経験を生かした画像診断とわかりやすい説明

治療方針をお聞かせください。

田中秀虎院長 とら整形クリニック3

やはり、当クリニックにはどこかしらが痛くて来られる方が多いので、早く痛みを和らげてあげたいと思っています。治療手段については、患者さんと相談しながら選ぶようにしています。例えば、注射が苦手な方もいますので、そういった場合は、普段の生活で取り組めるような症状を改善させていく方法や運動療法を中心に紹介しています。高齢者の患者さんにもわかりやすいように、身振り手振りも使って説明していきます。同じように生活しているとまた痛くなってしまうと思いますので、痛みが出なくなるように手伝って、その後は痛みが出ないような工夫を教えてあげるようにしています。

先生の得意な治療と言うと、何になりますか。

放射線科の経験を生かした画像診断と説明でしょうか。来院した患者さんに、以前はどんな診断をされたのか聞くと、「レントゲンを撮ったけど見せてもらえなかった」という方など、詳しい説明がなく患者さんがご自身の状態をよく把握していない方って意外といるんです。私はそういったことがないように、患者さんにレントゲン写真をモニターで見せるようにし、目に見えてわかるところは、今の状態と原因についてきちんと説明するようにしています。また以前、整形外科では超音波の検査は取り入れてなかったのですが、痛みの箇所によっては適宜使用するようにしています。例えば、ほとんどの骨折はレントゲンで見つけられますが、肋骨の場合レントゲンでわからないことがありますが、超音波で診ると確認がしやすいんです。他にも、おなかが痛いという方に超音波で確認することもあります。

リハビリテーションの機械を一新したと聞きました。

田中秀虎院長 とら整形クリニック4

2021年1月にリハビリの機械を一新しました。当クリニックは、常駐の医師は私しかおらず、理学療法士もいないため、リハビリはこの機械を使っています。主に、痛みのある箇所に機械を当てたり、けん引機械で腰を引っ張ったり、機械を使って筋肉トレーニングを行ってもらったりしています。本当は私もリハビリのほうに顔を出しに行きたいのですが、患者さんをお待たせしてしまうことになりますので、なかなか難しいのが現状です。

少しずつでも、着実に良い方向へ導く医療を提供したい

どんな医師でありたいですか。

田中秀虎院長 とら整形クリニック5

理想の医師像というのはあまりありませんが、今も患者さんがいろんなことを話してくれるので、「話しやすい何でも相談できる」というスタイルは崩さないほうがいいなと思っています。患者さんは話すのが好きな方を多く、ご自身のことをたくさん話してくれたり、整形外科ではない科で話したほうが良いようなことまで相談してくれたりするんです。ほかの患者さんもいるので、治療とまったく関係ない話まですべては聞いてあげられないこともありますが、何でも話せるというのは大切なことだと思っています。

患者さんと接するときに大切にしている事を教えてください。

患者さんと目線を合わせることを意識して、触れることを大切にしています。同級生からもいかついと言われる顔なので、子どもの患者さんの場合、特に怖がらせないよう努めています。あとは、複数個所に痛みがある患者さんの場合には、治療する箇所の優先順位を決めて、一箇所ずつしっかり向き合っていく方向に持っていくようにしています。いくつも痛い箇所がある方に、すべての対策方法を教えても患者さん自身も覚えきれずに、痛みを解決できない場合があるので、きちんと説明して少しずつでも着実に良い方向へ向かえるようにしていきたいと思っています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

田中秀虎院長 とら整形クリニック6

地域の方々から頼られて、何かあったら相談したいと思われる存在でありたいと思っています。スタッフも少人数なため、お待たせしてしまうことも多いのですが、少しでも待ち時間を減らせるように2021年2月から予約制も導入しました。ご自身、あるいはご家族の方でどこか痛みがあるなど気になることがある方、生活の中で「この痛みって、何だろう?」と思う方がいらっしゃれば、放射線科の知識も総動員して判断していきますので、一度ご来院ください。整形外科と直接関係ない場合でも、それを教えることもできますので、とにかく痛いところがあれば、放置せずにお気軽にご相談いただければと思います。

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