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やまでらクリニック

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山寺博史院長

医療トピックス

睡眠障害への漢方、認知行動療法で
自然治癒力を引き出す

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夜寝ようとするのに眠れない「不眠症」だけでなく、朝起きられず夜眠れない「睡眠覚醒リズム障害」、日中起きていることが困難になる「過眠症」など多くの症状がある。患者は年々増え続けているが、西洋薬を中心とした従来からの薬物療法には、依存性や副作用の問題も懸念されている。そんな中「日本人に合う、西洋薬だけに頼らない治療」を研究し続けているのが「やまでらクリニック」の山寺博史院長。日本東洋医学会認定漢方専門医として、東洋医学的診察方法で漢方薬を処方する治療を行っている。「患者さんの体と心の自然治癒力=レジリアンスを引き出したい」と、漢方治療に加えて認知行動療法カウンセリングも用いながら、睡眠障害に悩む患者と向き合う山寺院長に、特色ある治療について聞いた。(取材日2019年3月11日)

さまざまな疾患、不調を引き起こす「睡眠障害」への新しいアプローチ

「睡眠障害」とはどのような病気なのでしょうか?

1 ▲やまでらクリニックの山寺院長 「睡眠障害」には夜眠れない「不眠症」をはじめ、眠るべき時間に眠れず起きるべき時間に起きられない「睡眠覚醒リズム障害」、日中に強い眠気が生じる「過眠症」、夜寝ようとするとふくらはぎのあたりがむずむずして寝つけない「レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)」や夢に従って行動してしまう「レム睡眠行動障害」などがあります。症状や原因は患者さんにより多様ですが原因がはっきり特定できなくても、ある程度は症状を落ちつかせることが期待できます。睡眠不足や睡眠の質の低下は「早起きできない」など生活リズムの乱れだけでなく、判断力が低下したり気分が憂鬱になったりと精神症状を引き起こすこともあり、注意が必要です。

睡眠障害にも漢方を取り入れるようになったきっかけは?

2 ▲同院は日本ではまだ少ない、睡眠障害に対する漢方処方に取り組む ある治療をきっかけに漢方に魅力を感じそれから学び始め、さまざまな機関で研究や臨床を積み重ねて日本東洋医学会漢方専門医も取得しました。睡眠薬の中でもベンゾジアゼピン系の薬は依存症が高く、一度使い始めるとやめられなくなるケースがあります。しかし漢方は、その方の体質を四診により東洋医学の見地で分類し、根本から時間をかけてアプローチします。西洋人に比べると体格も体質も気質も、大きな違いがある日本人。睡眠障害には日本人に合わせた治療が必要であり、漢方は日本人に合うと思っています。患者さんに合う治療を行うことで、自然治癒力を引き出したいと考えています。当クリニックで処方する漢方薬は保険適用になっています。

実際の睡眠障害の治療について教えていただけますか?

3 ▲同院での治療を求め、遠方から来院する患者も少なくないという 不安を抱えた方には、まず睡眠の仕組みについて解説し、「規則正しい生活を心がける」といった「睡眠衛生」をお教えします。加齢により徐々に眠りが浅くなるのは生理学的に自然なこと。病気を疑っていらしても病気ではないという方も多く、睡眠機序をご理解いただくことで不安が解消されることも。また、睡眠・覚醒時間を記録する「睡眠覚醒リズム表」をつけてもらうと、症状が落ちつく方もいらっしゃいます。改善されない場合は、患者さんの症状や希望に応じて薬を処方していきます。症状が軽い方は、まず漢方薬をお勧めすることが多いですが、西洋薬と合わせて治療を行うことも。服用期間も、一過性の疾患かそうでないかで異なってきます。

漢方薬には副作用はあるのでしょうか?

4 ▲漢方にも少なからず副作用があることは意外と知られていない 生薬を組み合わせた自然素材の薬である漢方薬は、西洋薬に比べると、副作用は少ないと言われています。しかし、漢方薬にも副作用はあります。例えば甘草という生薬は、低カリウム血症や高血圧、むくみなどの症状が出ることがありますし、別の生薬には肝機能が悪化したり、間質性肺炎を引き起こす場合もあります。また、複数の医療機関から異なる漢方薬を処方されるままに服用していると、その方にとっての適量をオーバーしてしまうことで何らかの悪影響が及ぶこともあります。

漢方を使った睡眠障害治療のメリットとは?

5 ▲睡眠障害のよりよい治療の探求のため、研鑽を積む 睡眠障害は体のどこかに隠れた不調が原因となり、それが睡眠の不調として現れたものです。また、睡眠障害は免疫力を低下させ、さまざまな病気につながることも。漢方療法では望診、聞診、問診、切診の四診を通して体全体の質と状態を見極め、それに合わせて漢方薬を処方します。睡眠状態の改善のみに止まらず、体全体のバランスを整えて良い状態へと導くのです。睡眠障害の治療を行うと、別の体調不良も快方に向かうこともあります。さらに、カウンセリングで生活習慣、思考パターン、体の状態の3つを整えて眠れる習慣を身につける認知行動療法を組み合わせることで患者さん自身が持つ自然治癒力を高めることにつながります。

料金の目安

カウンセリング1回50分/8000円

ドクターからのメッセージ

山寺博史院長

当クリニックでは、東洋医学の見地から患者さんを診察し、漢方処方を中心に体全体のバランスをとることによって不眠症を含めた睡眠障害や心の病にアプローチしていきます。全身状態を整えて免疫力を高めることで、睡眠障害が招いてしまうがんや高血圧症などの病気も同時に防ぐことにもつながるのです。睡眠障害専門の精神科の医師の中で、漢方薬を積極的に取り入れている医師はまだまだ少ないですが、それでも少しずつ増えてきています。今後もこれまで積み上げてきた経験を生かして、漢方薬や認知行動療法、西洋薬それぞれの良いところを用いながら、日本人に合う治療方法を生み出していきたいと思います。

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