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李 哲成 院長の独自取材記事

ならしの消化器クリニック

(船橋市/実籾駅)

最終更新日:2024/04/08

李哲成院長 ならしの消化器クリニック main

救命救急の現場で消化器内科、内視鏡内科に長年携わってきた李哲成(り・てつなり)院長が、2012年に開院した「ならしの消化器クリニック」。津田沼駅からバスで約20分の場所にあり、クリニックの目の前はショッピングセンター。車でもアクセスでき県内各地から患者が訪れる。李院長のモットーは「スピーディーな診察」。多忙な働き盛り世代や主婦でもスムーズに通院できるよう、待ち時間の軽減、負担の少ない検査を心がけている。「多忙な方への対応だけでなく、患者さんの中には一刻を争う方もいらっしゃるので、診断は早ければ早いほうがよいと考えています」と李院長。重症患者には、救急の現場で培われた判断力で、しかるべき医療機関へとスピーディーにつないでいく。日々の診療について心構えなどを聞いた。

(取材日2018年4月20日)

自らの経験をきっかけに、医師を志す

李先生が医師になったきっかけは何かありますか。

李哲成院長 ならしの消化器クリニック1

20歳の時、大病をしたことがきっかけになって医師をめざすようになりました。8ヵ月間の長期入院をしたのですが、その時、「医者が自分の体に何をしているのかを知りたい」と強く思ったのです。「自分の体のことをもっと理解したい」、「今自分が受けている治療をもっと理解したい」という気持ちが、私の医師としての出発地点ですね。それまで大学は工学部でしたし、病気になる前まで、「医師になろう」と考えたこともなかったんですよ。無事に退院して、大学に復帰して卒業して、その後、医学部に入り直しました。「人の体を知りたい」という気持ちが私の原点ですね。

これまでの経歴を教えてください。

大阪市立大学医学部を卒業後、大阪警察病院に臨床研修医として入り、消化器内科で勤務しました。3年ほど勤めた後、救急医療と総合診療に携わりたいという思いから、2008年より順天堂大学医学部附属浦安病院の救命救急センターに勤務し、非常勤で茅ヶ崎徳洲会病院の内視鏡部門にも在籍していました。その後、順天堂大学医学部附属順天堂医院を経て、2012年に胃腸科をメインとする当院を開院しました。長らく消化器内科と内視鏡内科に携わってきたので、病院名にも「消化器クリニック」と入れて、何を専門とする病院か一目でわかるようにしました。

開院するまでに、どのような経緯があったのでしょうか。

李哲成院長 ならしの消化器クリニック2

医師をめざした頃から、「いつか自分の病院を持ちたい」と考えていたので、開院は自然な流れですね。勤務医としてある程度経験を積むことができたので、今度は地域に根付いたクリニックをやりたいと考えました。私は大阪出身で、千葉県にゆかりがあるわけではないのですが、浦安に勤務していたことから少し土地勘がありますし、千葉県にはあまり医療機関が多くないので、ここなら患者さんのニーズがあるのではないかと考えました。当院は、船橋市、習志野市のちょうど中間の位置にあり、両市から患者さんがいらっしゃいます。

救命救急の現場で鍛えられた「早い診断」

こちらではどのような診療に対応しているのでしょうか。

李哲成院長 ならしの消化器クリニック3

内科、消化器内科、内視鏡内科が主な診療科です。私は内視鏡内科を専門としていますが、風邪やインフルエンザなど、一般的な内科の疾患をはじめ、どんな症状でも来ていただいて構いません。「めまいがする」、「胸が苦しい」など、はっきりしない不調があるときも遠慮なく来てください。何が原因なのか、しっかり検査をします。必要があれば、専門の医療機関を紹介しますので、まずは気軽に足を運んでいただければと思います。当院がめざしているのは、地域医療の「入口」の部分です。患者さんの最初の窓口として当院へ来ていただき、その後、必要な医療機関へとつなぐ役割を果たしていきたいと思っています。

内視鏡内科とは、具体的にどういうことでしょうか。

胃と大腸の両方の検査を実施しています。特徴について、胃・大腸とも、「できるだけ患者さんに負担をかけない」という一言に尽きますね。特に患者さんから「検査中は起きていたい」というご要望がなければ、薬で寝ている間に検査を行います。胃の検査は口から行います。鼻から検査する経鼻内視鏡は行っておりません。当院では細いタイプの管を使うので鼻から入れるより、患者さんに負担が少なく行えると考えているからです。また通常は、胃や大腸を膨らませるため空気を注入しますが、当院では二酸化炭素を注入しています。二酸化炭素は体内に吸収されるので、膨張感が軽減できます。大腸は、ポリープがあれば検査しながらその場で切除も図れます。胃と大腸の両方を一日で行うことも可能です。

診察で心がけていることはありますか?

李哲成院長 ならしの消化器クリニック4

スピード感のある診察を心がけています。待ち時間は患者さんのストレスにもつながると思うので、待合室で30分以上お待たせしないようにしています。診断についても、適切な検査、問診によって、時間をかけないようにしていますね。患者さんは皆さんお忙しいですし、診断は早ければ早いほど良いと思っています。私がかつて経験した救命救急の現場では、毎日たいへんな数の患者さんが運ばれてきます。重症の方も多く、緊急度合いを判断して、優先順位をつけて必要な治療へと素早くつなげていくことが求められました。今でも、その頃の経験は生きていると感じますね。もう一つの特徴は、漢方薬の処方をしていることですね。漢方は昔から興味を持っていて、自分なりに勉強をしてきました。漢方薬は診断名がはっきりつかないような曖昧な症状に向いています。西洋薬を処方して、合わなかった方に漢方を勧めることもあります。

苦痛の少ない検査で、患者の恐怖心を取り払う

医師としてやりがいを感じる場面はどんなときでしょうか。

李哲成院長 ならしの消化器クリニック5

内視鏡検査をしていて、初期のがんを見つけられた時でしょうか。「まだ進行しないうちに見つけられて良かった」と思いますね。言うまでもなく、がんは発見が早ければ早いほど治療できる可能性が期待できますし、患者さんご本人にとっても、治療の負担が小さくて済みます。小さながんも見逃さないように、私は少しでも怪しいと思えば組織を採取して検査をする方針です。何もなければないで安心できますし、きちんと調べて早い診断を出すことが、患者さんの命を守るのです。

プライベートについても伺います。休日はどのように過ごしていらっしゃいますか?

休みの日は、のんびり過ごすことが多いですね。特に趣味というほどのものはあまりないのですが、強いて挙げるとすれば、スポーツ観戦でしょうか。中学・高校・大学と、ラグビーをしていたので、今でもスポーツの試合を観るのは好きです。「休日はストレス解消」なんて言う方が多いですが、私はストレスがまったくないんですよ。クリニックでは一人で診療しているので、自分のペースで仕事をしていますし、そもそも仕事が好きなので、毎日が充実しています。

最後に、内視鏡検査を受けるかどうか迷っている方にアドバイスがありましたらお願いします。

李哲成院長 ならしの消化器クリニック6

40歳を過ぎたら、自覚症状がなくても一度は検査をしてほしいですね。病気の早期発見が早期治療に結びつきますし、自覚症状が出てからでは治療が難しくなる場合もあります。長い目で見たときにも、患者さんの身体的・経済的負担が少なくなると思います。検査に関して、感じ方は人それぞれなので、絶対に苦しくないですよとは言えません。ただ、当院では患者さんの負担が少ないように工夫していますので、検査が怖いという方でも安心してほしいですね。また来院された方すべてに、無理に検査を勧めることはありません。明らかに緊急で検査が必要という場合は別ですが、通常「検査が怖い」「今はやりたくない」という方に押しつけるようなことはありません。「胃に不快感がある」「便秘をしている」といった症状がある方は、それをきっかけに検査をするというのも一つの方法だと思います。ぜひ気軽にご相談いただきたいですね。

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