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先天性や加齢だけではない
眼瞼下垂の原因と治療法について

グランクリニック

(名古屋市中区/矢場町駅)

最終更新日:2021/10/12

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まぶたが開きにくく、視野が狭くなってしまう眼瞼下垂。原因は先天性のものや加齢だけではなく、コンタクトレンズの使用やまぶたをこするといった、日ごろ誰しもやってしまう行動も原因の一つとなる。また、見えづらいことから肩こりや頭痛の原因となるだけでなく、表情も硬くなってしまい、その人自身の印象にも影響が出てしまうことも。日帰り手術により比較的手軽に治療が受けられるものの、まぶたという人の目につく部分への手術のため、治療内容やその後のケアを気にする人も多いだろう。長年眼瞼下垂の治療に携わり、現在も日々治療にあたる「グランクリニック」の中村恭介理事長に、眼瞼下垂の原因と治療の流れについて詳しく話を聞いた。

(取材日2016年11月2日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q眼瞼下垂はどのような病気なのでしょうか?
A

何らかの原因によりまぶたが下がり、頭痛や肩凝り、視野狭窄などの症状を呈する病気です。原因は、生まれつきまぶたを引き上げる力が弱かったり、なかったりする先天性のものや、加齢などによる皮膚のたるみや弛緩が挙げられます。その他にも重症筋無力症など、病気を原因とするものもあります。近年はコンタクトレンズの長期使用による慢性的な結膜への刺激症状が原因の「腱膜性眼瞼下垂」が最も多く増加傾向にあります。これはコンタクトレンズの長期使用以外にも、パソコンの長時間使用、花粉症などのアレルギー症状、目を頻繁にこすることも原因の一つとなります。眼瞼下垂は年齢や性別などに関係なく、誰にでも起こりうる病気といえますね。

Q治療期間はどのくらいですか? 術後の見た目も気になります。
A

両目ともに手術が必要な場合でも、基本的に同時に手術を行い、かかる時間は両側で45分~1時間程度です。手術後は個人差もありますが、多少腫れてしまいますね。しかしそれも1週間程度で落ち着き始め、2~3週間後にはほとんど目立たなくなります。手術によって極端にものが見えづらくなる、などの心配も基本的にはありませんのでご安心いただければと思います。治療計画を立てる際、手術前の印象と大きくかけ離れないよう気を配ることも欠かせません。場合によってはどのような形状に整えるかも含めて相談しながら方向性を定めていきます。

Q保険適用となるのはどのような場合なのでしょうか?
A

一言で言えば、「治療から何を得たいか?」によって保険が適用されるかが決まります。機能回復のための治療なら保険が適用されます。例えば「まぶたが下がり視界が狭くなっているといった病的症状が出ている、だから治療したい」という場合は、保険適用となりますね。しかし「まぶたを引き上げて視野を広げるのはもちろん、自分の思い描く二重の形にしてほしい」という、見た目を良くしたいなどの美容目的の要望が第一の目的である場合、保険は適用されず自費診療となります。もちろん保険適用の場合でも、手術後の形状など要望に可能な限り応えられるよう治療計画を立てますので、問診時にご相談ください。

検診・治療START!ステップで紹介します

1問診では症状や生活習慣などを確認

症状がいつ頃から出ているのか、コンタクトレンズの使用の有無や使用歴を確認し、けがをしていないかなどをヒアリング。その内容をもとに、考えられる原因と現在の症状、どのような治療方法があるのかの説明を受ける。わかりやすく説明するためにイラストを描きながら解説することも。

2検査で原因を特定し治療計画を立てる

問診で眼瞼下垂の原因を絞り込んだら、原因の特定のため点眼薬を用いた検査を受ける。点眼薬によるまぶたの変化によって、確認していく。点眼後は瞳孔が拡大(散瞳)するため、光をまぶしく感じやすくなるそう。その他、血液検査などを済ませた後、手術日程を調整。また、比較用に手術前後の顔写真を撮影する。

3短い時間で手術を行い、患者の負担を軽減

手術では局所麻酔を使用するため、手術中も会話が可能とのこと。緊張が強い場合は医師や看護師が声をかけてくれることもあるそう。手術時間は45分~1時間程度。コンタクトレンズ使用者の場合、手術後はしばらく使用できないため眼鏡を持参することも忘れてはいけない。手術後は安静第一とし、激しい運動などは控え、患部を刺激しないよう注意する。また車などの運転は、抜糸を終えるまで控えなければいけない。

4手術から4~6日後に抜糸

抜糸にかかる時間は1~2分程度。抜糸後、患部の経過を確認する。手術後1ヵ月程度は引き続き患部への刺激が少なくなるよう心がけることが肝心。コンタクトレンズの使用は控え、目を強くこすらないよう気を付けることはもちろん、女性の場合はアイメイクも抑えめにすることが望ましい。

5定期的に診察を受け、経過をチェックしてもらう

抜糸後から約3週間後、手術から約1ヵ月後に診察を受け、目の見え方や患部の状態などに異常が出ていないか、合併症の有無などを確認する。その後は術後3ヵ月後、6ヵ月後に受診し、経過を観察。手術から半年間、特に問題がなければ定期的な診察も終了となる。

ドクターからのメッセージ

中村 恭介理事長

患者さんの治療にあたっていると、再治療を希望される方が少なくないと思う場面があります。技術面などに差が出てしまい、希望に応えられない治療があることも否めないのでしょう。眼瞼下垂は、“瞼(まぶた)”、つまり皮膚や腱、筋肉に関連する病気です。形成外科の専門的な知識や技術を用いて、体の構造や形を作り上げることにおいてより高い精度の治療が受けられるのではないかと思います。また、満足のいく治療を受けるためにも、何を求めているのかを自分自身ではっきりさせることも大切です。治療の軸を定めるためにも、カウンセリング時は気兼ねなく何でも悩みや不安を相談していただきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

保険診療の場合/3割負担で約4万5000円 自由診療の場合(両目)/30万円~

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