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山田 博之 院長の独自取材記事

えびな整形外科

(海老名市/海老名駅)

最終更新日:2021/10/12

山田博之院長 えびな整形外科 main

海老名駅の最寄、大型ショッピングセンターの東側に2020年春にオープンしたクリニックモールがある。その2階に国分寺北2丁目より移転オープンしたのが「えびな整形外科」だ。移転に伴い、リハビリスペースを以前の2倍強に拡張。理学療法にさらに注力していくスタンスなのだそう。院長の山田博之先生は医学部を卒業後、20年近くを東京・埼玉・神奈川のさまざまな病院で研鑽を積み、2009年に地元である海老名に戻ってきた。医師会活動にも積極的に取り組み、海老名への地域貢献につなげている。地域住民の健康を守り、寄り添う診療などをじっくり聞いた。

(取材日2020年3月18日)

連携強化。安全性を高め、タイミングを逃さない診療を

ご出身は海老名だそうですね。

山田博之院長 えびな整形外科1

3歳からずっと海老名で育ちました。海老名市立の海老名小学校を卒業し、その近所が自宅でしたよ。実は父が「海老名中央医院」という診療所をやっており、私も毎週木曜日にはそちらで診察をしています。当院を開業前、1年半ほどは父と一緒に診療を行い、2011年に海老名駅より徒歩15分程の住宅地エリアにて当院を開業。2020年3月に、このクリニックモール2階へ移転し、リニューアルオープンを致しました。こちらは海老名駅から徒歩8分。街中になりますので、より便利に通院していただけると思います。当院は父の診療所の分院という位置づけで、整形外科診療とリハビリテーション。一部、高齢者の介護老人保健施設へ出向き診療を行っています。

移転リニューアルオープンされた理由を教えていただけますか?

移転リニューアルの狙いは2つあります。1つ目は、本院である海老名中央医院と、分院である海老名中央西口分院と当院で、連携強化を図る目的。もう1つは、理学療法にさらに注力していきたいとの考えからです。移転に伴いリハビリスペースはこれまでの2倍強の広さを確保しました。リハビリは、病気やけがで運動機能が低下した患者さんに対して、機能回復や維持のために行います。リハビリの方法について、診察中の医師からの言葉だけでは、患者さんへ伝わりきらないため、理学療法士の力を借りて治していくという考えです。理学療法士は患者さんに対してリハビリ指導をしっかりと行う他、自宅で行えるリハビリ内容もお伝えしています。

海老名中央医院、海老名中央西口分院との連携強化についてお聞かせください。

山田博之院長 えびな整形外科2

2020年6月からは連携強化の取り組みとして、電子カルテをクラウド化する予定です。3つの医院どこでも同じ電子カルテにアクセスすることができ、情報共有がより密に行えるようになります。患者さんにとっては、どちらの医院で診療を受けていただいたとしても、病歴や処方薬などを把握できることで治療の安全性を高められますし、タイミングを逃さない治療にも役立つでしょう。移転に伴い医院間の距離が近くなったことで、患者さんも行き来がしやすくなりました。どちらの医院へも安心して通っていただければと思います。また、訪問診療についても連携をしていて、海老名中央医院に訪問診療専任の医師を集約し、現在、私が担当している訪問先についてもそちらに引継ぎを始めているところです。3つの医院で診療体制を整えることで、効率化と連携強化につなげています。

説明は何度でも。理解してもらうまでが仕事

診療で心がけておられることはありますか?

山田博之院長 えびな整形外科3

患者さんの気持ちに寄り添った診療を心がけ、患部に触れる「手当て」、つまり触診を行っています。検査で診断がつくようになり、患部を触らない医師も多いのですが、高齢の患者さんにとっては、「しっかり診てもらった」という納得感や安心感につながるので大事にしています。それから、患者さんにわかるような言葉で説明を尽くすということも大切。理解してもらうところまでが医師の仕事だと思っています。特に高齢の方の場合には、長く通われる場合も多いですから、一度説明して終わりではなく、次の診察時に、前回の話がどのくらいまで理解されているか、伝わったかをチェックするところから始めます。わからない時は何度でも、遠慮なく聞いていただきたいですね。

患者さんへの説明を丁寧にされているのですね。

言葉での説明に加え、複数のモニター画面で、エックス線写真や外部機関で撮られたMRI画像を示しながら患者さんに説明をしています。膝の軟骨が磨り減ってしまう変形性膝関節症は、やはり中高年に多いですね。治療法として、まずは薬物や注射を使い様子を見て、リハビリを組み合わせていきます。そうやって順にできることを提案させていただき、それでも改善が見られなければ手術をということで、近隣の病院をご紹介します。例えば、外傷は海老名総合病院、さがみ野中央病院、背骨は湘陽かしわ台病院や厚木市立病院、人工関節は座間総合病院ですね。それぞれ連携できる先生がおられますので、患者さんの状況を診て、適切と思われる先に紹介しています。

患者層や主訴について教えてください。

山田博之院長 えびな整形外科4

街中へ移転したことで若い方の受診が増えましたが、変わらずお子さんから高齢者まで来院されています。主訴は腰痛や変形性膝関節症が多いですね。あとは骨粗しょう症、脊柱管狭窄症、頚椎症性神経根症といったところです。もちろん街のクリニックとして日常的な擦り傷、切り傷などの創傷治療の受診もあり、適応があれば傷痕を残りにくくするために湿潤療法を積極的に行っています。また、若い方のスポーツ障害が減ってきた印象があります。医師会活動の一環で、教育委員会と話し合いを重ね、4年前くらいから中学の部活動を減らすように調整してきた効果が出てきたのかもしれませんね。

物理的・心理的の両方から、痛みへのアプローチ

海老名中央西口分院との連携について教えてください。

山田博之院長 えびな整形外科5

実は、整形外科で痛みを伴う症状を診ていくときに、物理的な方向からの治療だけではなかなか結果に結びつきにくいことがあります。その際に、対極的な精神面からもアプローチすると治療がスムーズに進む場合もあります。そのときに連携しているのが、心療内科の診療を行う海老名中央西口分院なんです。当院を受診している患者さんで、心療内科のフォローが必要だと感じる患者さんについては、分院と連携してサポートをしています。

この海老名の辺りは、以前よりだいぶ変わったのではないでしょうか?

私の小さい頃は田んぼや畑がほとんどで、アスファルトで舗装されているのも大きな道路くらいだったんですよ。走っているのも耕運機や三輪車のほうが自動車よりも多いくらい。圏央道など大きな幹線道路もできて、企業や工場も増えましたね。それに伴い住民も若い方が増えましたが、昔からお住まいの方が高齢化していることもあり、整形外科やリハビリのニーズは高い地域だと思います。また、脊椎を診られる医療機関がこの辺りには少なかったので、こちらで開院してお役にも立て、良かったと思っています。育った土地なので昔からのなじみの方も多いですし、けっこう友人の親御さんが患者さんとしてみえたりするんです。私の幼少期をご存知だと思うと、今も少し緊張してしまいます(笑)。

読者へメッセージをお願いします。

山田博之院長 えびな整形外科6

働く女性が増えているため、家でも社会でも女性の役割が増えたことで忙しくされている方が多いように思います。育てている子どもや、お世話をしている高齢の両親は整形外科を受診する機会が多いでしょう。忙しくされている女性のためにも、地域に関わり、しっかりとご家族を診ていきたいと思っています。また、女性自身も出産直後はリウマチ疾患が出やすく、50代では骨粗しょう症、70代や80代ではフレイルという加齢による心身が衰える状態になってきます。当院は整形外科でありますが、地域のかかりつけ医として、みなさまの健康づくりのお役に立ちたいと考えております。気になる症状がありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

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