無理なく正しい噛み合わせに導くため
成長力を利用した小児矯正を
志津ココロ歯科・矯正歯科
(佐倉市/志津駅)
最終更新日:2023/09/15


- 自由診療
子どもの歯並びを整え、正しい噛み合わせに導くための小児矯正。歯や骨の成長力を利用して進めるのが特徴で、この点が成人矯正との大きな違いだ。多くの場合、開始するタイミングは6歳臼歯が生えた頃となるが、「志津ココロ歯科・矯正歯科」の天沼崇院長は早めの受診を勧めている。その理由は治療時期を早める必要があるかどうかを検査で確認するためと、型採りなど歯科治療に慣れておくためだという。オーストリア咬合学に基づいた診療を強みとする同院では、小児矯正でも成人矯正でも歯を抜くことなく、歯・顎・骨のバランスを整えながら、噛み合わせを重視して治療を進める。小児矯正で主に使用するのは、急なトラブルの際にすぐ取り外せるねじのついた床(しょう)タイプの矯正装置だ。今回は天沼院長に、同院の小児矯正について話を聞いた。
(取材日2023年9月5日)
目次
小児矯正の特徴は、子どもの成長力を利用できること。歯・顎・骨のバランスを整えて正しい噛み合わせに導く
- Q歯並びや噛み合わせが悪いと、どのような影響がありますか?
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A
▲悪い歯並びを放置すると機能的に悪影響を及ぼすことも
見た目の問題だけでなく、口腔内や全身にも悪影響を及ぼす恐れがあります。歯や骨は成長に伴って固定されていくのですが、この時に相互でバランスを取っています。つまり不正咬合の状態で歯や顎が固定されていくことで、全身の骨もずれてしまう恐れがあるのです。姿勢の歪みは顎関節症の原因にもなりかねません。また歯並びが悪いと歯磨きが不十分になって虫歯になりやすく、逆もまた然りです。虫歯が多いと歯の根に膿の袋ができる歯根嚢胞などにつながり、これが永久歯の生える位置などに影響してしまいます。このように、悪い歯並びや噛み合わせを放置すると、成長するにつれてさまざまな影響が出てくる恐れがあるのです。
- Q小児矯正は何歳頃から始めれば良いでしょうか?
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A
▲正しい噛み合わせに導くため、早期の受診を勧めている
顎の骨格が固まってしまう前、6歳臼歯が生えたら小児矯正を始めるタイミングです。ただしすべての方に当てはまるわけではなく、例えば下の前歯が上の前歯よりも前に出ている反対咬合など、早めの治療を検討するようなケースもあります。個人差がありますので、早いうちに一度検査を受けておくといいですね。早くいらしていただく目的は検査の他にもう一つ、お子さんがクリニックに通うことに慣れるためです。矯正を考える段階になって初めて来院し、いきなり治療が始まってはお子さんは怖がってしまいます。早くから型採りなど歯科治療に慣れていただくことも、スムーズに矯正を始めるポイントです。
- Q子どものうちに矯正を行うメリットは何ですか?
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A
▲成長力を利用してより自然な噛み合わせ改善を図る
歯や骨の成長力を利用して治療できるのが小児矯正の特徴で、ここが成人矯正との違いです。成人矯正では骨格そのものを変えることは不可能なのですが、小児矯正ならばより自然に噛み合わせの改善につなげることがめざせるといえます。さらにこの段階で土台をつくっておけば、大人になってからの矯正は不要もしくは短期間で済むことが望めることが多いんですよ。小児矯正の治療期間はすべての歯が永久歯に生え替わるまで、小学校を卒業する前後が目安で男子のほうがやや遅めの傾向にあります。思春期になると部活動など生活サイクルも変わりますから、子どものうちに歯並びや噛み合わせの基礎を整えておくことをお勧めします。
- Qこちらのクリニックで行う小児矯正の特徴を教えてください。
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A
▲補綴や矯正の分野で研鑽を積んできた天沼崇院長
当院では小児矯正も成人矯正も、オーストリア咬合学に基づいて治療を進めます。歯を抜くことなく、歯・顎・骨のバランスを整えながら、噛み合わせを重視して行う治療法です。小児矯正の装置には、ねじのついた床(しょう)タイプ、マウスピース型のタイプ、ワイヤーがあり、歯や顎の成長を診ながら使い分けていきます。当院では主に床(しょう)タイプを用いますが、急なトラブルの際にはすぐ取り外せ、目立ちにくいのでお子さんの心理的負担も少ないかと思います。ライフイベントに合わせて柔軟に器具や装着時間を調整いたしますので、留学などのご予定があれば事前にお聞かせください。
- Q子どもが治療をきちんと続けられるか心配です。
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A
▲子どもが無理なく矯正を続けられるよう工夫を凝らしている
お子さんご本人に装置について十分に説明を行い、意思を確認してから治療を進めるよう心がけています。それでも矯正は何年間も続きますから、装置の種類を変えたり色味を変えてみたりと、飽きないような工夫も取り入れています。また「この日はお友達と出かけるから着けたくない」などのご希望もできるだけ受け止め、「ならばこうしたらどうでしょう」と、代替案をお伝えするようにしています。ご本人が矯正に対して抵抗感を抱いてしまうと治療が続きませんから、無理をさせないことが大切ですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは検査診断料/3万8500円、小児矯正(床矯正、ワイヤー矯正)/49万5000円、マウスピース型装置を用いた矯正/88万円、成人矯正 (金属) /82万5000円、成人矯正 (セラミック) /88万円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。