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池田 万里郎 院長の独自取材記事

第2海老名レディースクリニック

(海老名市/海老名駅)

最終更新日:2021/10/12

池田万里郎院長 第2海老名レディースクリニック  main

小田急線・相模線・相鉄線3線のターミナル、海老名駅のにぎやかな駅前コンコースの喧騒から一歩、ビルとビルの間の通路に入り、歩道のエレベーターから地上に降りてさらに進むと現れる、クリニックモールビルの4階が「第2海老名レディースクリニック」。駅から徒歩5分という近さだが、人混みに身をさらさずに済むのが、産婦人科としてはありがたい立地と言える。待合室のタイルで花が描かれた壁など、インテリアも華やいで、気分が上がりそうだ。以前は横浜市立大学医学部の病院の婦人科部長を務めていたという院長の池田万里郎先生に、患者への心遣いや気になる婦人科疾患について聞いた。

(取材日2016年5月24日)

女性のドクターを含む、複数医師体制で患者を見守る

院長になられて、ちょうど10年だそうですね。

池田万里郎院長 第2海老名レディースクリニック 1

そうですね。当院には思春期から更年期まで、さまざまなお悩みを抱えた方がいらしゃいます。子宮がん検診や定期的な婦人科検診も行いますし、症状としては不正出血や生理の関係が多いでしょうか。お産については、当院では妊婦健診まで行って、分娩は本厚木にある本院の並木産婦人科クリニックでお願いするようになります。当院は駅からも近く、妊婦さんにも通っていただきやすいので、こちらで出産準備をできるのは地域の方にも喜んでいただけているようです。そのほか、本院ではベッドがありますし、当直もいて24時間対応できますので、当院の患者さんに夜間や休日に何かあった際には本院で診てもらうことができます。また、里帰り分娩の方の妊婦検診もしております。

診療では、何を一番心がけておられますか?

当たり前ですが、正しい診断と正しい治療ですね。困って来られた患者さんが、検査をして治療をして、われわれのアドバイスによって笑顔を取り戻して帰っていかれるのが、一番の喜びです。また、正しい診断をしていても、それを患者さんに正しく受け止めていただかねばなりませんから、分かりやすい言葉で、患者さんの身になって説明するのを心がけています。専門用語はあまり使わないようにしたり、図や絵で示しながら説明するなどですね。また、特に婦人科というのは、この程度の症状でかかってよいのだろうかと思われがちですが、生理痛がつらいとか量が多いなど、普段と違うなと感じたら我慢せずに、すぐに受診していただきたいです。ご自分では大したことではないと思われても、貧血になっていたりもしますから。

とは言え、産婦人科というと受診のハードルは高そうです。ドクターは女性もいらっしゃるのでしょうか?

池田万里郎院長 第2海老名レディースクリニック 2

月火金には女性医師がおりますので、ご希望があればご予約の際におっしゃってください。いろいろと指定される患者さんは多いですから、遠慮なさらないでくださいね(笑)。医師は曜日でシフトしており、毎日2人が診療にあたっています。主治医制は採らずに、どの医師が診ても患者さんのことが分かるよう、また、クリニックとしての治療方針やご提案内容がぶれることのないよう運営しています。

子宮や卵巣で怖い、がんや腫瘍は見極めが肝心

患者さんはどういった方が多いですか?

池田万里郎院長 第2海老名レディースクリニック 3

地域としては、駅から徒歩5分ということもあり、やはり沿線を中心とした海老名、厚木、座間、綾瀬、愛川など県央エリアの方が多いです。年齢は30〜40代の方が多いですが、思春期の10代の患者さんも少なくありません。中・高校生で、運動や極端なダイエットの影響がほとんどですが、生理が来ない、あるいは出血が止まらないといった症状ですね。最近はストレス社会ですが、こうした現れ方もするものなのです。上の年齢層では、更年期や60代の方もいらっしゃいます。70歳過ぎで、不正出血でいらした例もあります。

不正出血とは、どういうものでしょうか? 怖いものですか?

生理でもないのに血が出ている状態ですね。35歳以上であれば、子宮体がんの疑いもありますので、検査が必要です。高齢の方では、更年期になってくると卵巣の機能が落ちてきて、そのことによる出血の可能性もあるのですが、区別がつきにくいので、やはり子宮体がんの検査を行います。若い方は、子宮体がんの可能性は少ないのですが、超音波検査などで子宮筋腫や卵巣嚢腫が見つかることもあります。出血だけでなく、何かしら普段と違うと感じる時には、何か病気が潜んでいるものです。こうした腫瘍は大抵良性ですが取ってみないと、がんかどうかが分かりません。卵巣の腫瘍でピンポン玉くらいなら、3ヵ月に1度くらいの割で経過観察をして様子を見ます。仕事などで忙しくされ、半年後に来てみたら大きくなっていたという例もありますので、安心するためにも適切な受診をお勧めしたいですね。

大きくなっていたら、どうするのでしょうか?

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卵巣嚢腫は、6センチくらいになれば手術をお勧めしています。その場合、当院では手術を行っておりませんので、地域の高次病院にご紹介をしております。これは妊婦健診でも同様で、合併症がある方や難産が予想される場合も高次病院に送ります。厚木市立病院や大和市立病院、海老名総合病院などで、さらに重い場合は北里大学病院ですね。お産というのは侮ってはいけません。いろいろなケースがあって、最初から病気をお持ちで妊娠される方も、妊娠されてから病気を発症される方もいます。それらを見逃さないよう、目を配って診させていただいているのです。

メリットとデメリットを真摯に伝えて、患者に寄り添う

ほかに、どのようなケースがありますか?

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最近多いのは、望まない妊娠を避けるための、低用量ピルの使用ですね。避妊率は99%と言われていますが、血栓症という、血の塊が足にできるようなリスクもありますので、メリットとデメリットとをよくお話しするようにしています。この低用量ピルというのは良いお薬で、生理の量が多い時に出血を抑える効果もありますので、月経困難症の診断がついた場合には保険適用でお出ししています。気をつけていただきたいのは、緊急避妊ピルというのもあるのですが、同じピルでもこちらは避妊率が低用量ピルより高くはないんですね。また、当院では2人目のお子さんを希望されていらっしゃる方も受診されています。中には妊娠しないという状況を自分で作り出している方もいらっしゃいます。「病は気から」という言葉もありますが、『自分はいつか妊娠できる』と自分の体を信じるところから取り組むと良いのではないかと思っています。

医師を志されたのは、どうしてですか?

父が外科の勤務医でしたので、自然と医師にはなりたいと思っていました。大きなきっかけは高校生の時です。母親が子宮筋腫で、子宮を全摘したんですね。手術後に、摘出した子宮を医師から見せられ、7センチくらいのものなのですが、自分はかつてその中にいたのだなと感慨深く感じられたのです。それを機に婦人科の、がんや腫瘍の治療に携わりたいと思うようになりました。ただ、実際に大学で産婦人科に入局してからは、ホルモン関係の不妊治療のほうに興味が出て、NIHという、米国国立衛生研究所に留学したりもしました。帰国後はまた横浜市立大学附属市民総合医療センターに戻って婦人科部長をしていたところ、本院理事長の並木俊始先生にお誘いをいただき、当院の院長として入職したのが2006年です。グループ内での役割分担もあり、良い体制で診療できています。

プライベートのご趣味は何ですか?

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映画鑑賞ですね。ジャンルは問いませんが、自宅にホームシアターを備えてあって、80インチの大画面で楽しめるんです。DVDを借りて観たり、テレビもつないであるのでゴルフなどを大画面で観れば、観戦気分もひとしおです。家族旅行の写真をみんなで観たりもしますね。あとは、30年来続けているゴルフも大好きですが、いかんせんスコアは100前後を行ったり来たりで悔しい思いをして、次こそは100を切るぞ! と毎回意気込んでいます(笑)。ゴルフもですが、歩くのはやはり体に良いので、通勤手段も車から電車に変えました。実は、今より12キロも肥っていた時期があるんです。ダイエットしてはリバウンドを何度も重ねました。結局は糖質制限が自分には合っていたようで、それと運動で体重をキープしています。患者さんとダイエット話で盛り上がることもありますよ。

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