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石川 幸男 院長の独自取材記事

石川医院

(横浜市西区/横浜駅)

最終更新日:2021/10/12

石川幸男院長 石川医院 main

横浜駅から徒歩10分、平沼橋のすぐそばにあるのが「石川医院」だ。エントランスには「石川醫院」と表記されていて、大正期から続く歴史を感じさせる。院内は歯科と耳鼻咽喉科が併設されており、2005年から歯科診療を行っているのが石川幸男院長だ。石川院長は保険診療を中心とした歯科治療を提供、その豊富な経験と誠実な診療姿勢で、地域住民から厚い信頼を寄せられている。「歯科医院は決して怖い所ではありません。初期症状を見逃すことなく早く処置すれば痛い思いをせずに済みます」と穏やかに話す石川院長。患者が少しでもつらい思いをすることのないよう、予防歯科やセルフケアの指導などにも力を入れているという。そんな石川院長に歯科医療への思いや予防の重要性などについて話を聞いた。

(取材日2020年12月11日)

歯科医院を怖がらず病気のサインがあればすぐに受診を

こちらの歯科は2005年の開業と伺っています。

石川幸男院長 石川医院1

当院はもともと大正時代の中頃に曽祖父がこの場所で耳鼻咽喉科を開業したのが始まりで、祖父、父と代々、耳鼻咽喉科を続けてきました。歯科は2005年の改築を機に私が開業しました。今は、院内には歯科と耳鼻咽喉科を併設しています。開業にあたってはお年寄りの患者さんが多いかなと思い、床からダイレクトに腰かけられる椅子タイプのユニットを設置しました。ご高齢の方は足を伸ばすタイプでは体に負担がかかるのではないかと思ったのです。ユニット椅子の材質も低反発素材でかなり座り心地が良いと思います。また、診療室は隣が気にならないよう半個室にしています。半個室というのは、スタッフと患者さんの動線が重ならないよう、スタッフが行き来するスペースはオープンで、治療スペースは個室という意味です。こうした工夫もすべて患者さんに気軽に来ていただいて快適に治療を受けてもらいたいという願いを込めてのことです。

どのような患者さんが多く来られていますか? 

近隣にお住まいの方や横浜駅周辺にお勤めの方々がほとんどです。近隣の方は比較的ご高齢の方々、お勤めの方は30~40代が中心ですね。当院は虫歯や歯周病など一般歯科ですので、患者さんもそういった主訴で来られています。来院される患者さんには歯科治療は痛い、怖いというイメージを持っている人が多く、いよいよ症状が悪化してから受診するというケースが結構見受けられます。

本当は怖い場所ではないのですね。

石川幸男院長 石川医院2

歯科治療が怖い、痛いと思っている人は、症状が進行してから治療を受けるからなんです。実は、症状が悪化するとそれだけ麻酔が効きにくくなり、それで麻酔をかけても痛いと感じるのです。治療が痛そうだから何か異常を感じても受診せず、そのまま放置して悪化し、結局治療で痛い思いをする。その後、何かあっても治療が痛いから放置する……といった悪循環に陥ってしまうのです。歯に虫歯や歯周病などの病気が起きると、必ず何かサインが出ているはずです。例えば、冷たい水がしみるとか、甘いものを食べた時にしみるとか。そういったちょっとした違和感に目をつむって我慢することが症状を悪化させてしまうのです。逆に、普段から定期的にメンテナンスに来ていれば良い状態を維持できますし、虫歯や歯周病なども早期に発見でき治療も簡単で済むというわけです。

歯を磨いているかではなく、汚れが落ちているかが大切

診療の際、どんなことを心がけていますか?

石川幸男院長 石川医院3

診療の中での患者さんとのコミュニケーションにおいて、わかりやすい説明を大切にしています。例えばエックス線写真は一般の人がご覧になってもわかりにくいですよね。「ここに影があります」と話してもどれが影だかわからないし、その影がどういう意味を持っているかもわからないと思います。ですから、できるだけ優しい言葉でかみ砕いて説明して、こちらの話を患者さんに理解していただくようにしています。ただ説明もあまり多くしてしまうと、逆に伝えたい情報が伝わらなくなってしまうこともあります。どこまでどのように話すのが適切か日々工夫しながら患者さんとお話しするようにしています。また、診療で「木を見て森を見ず」とならないよう1本の歯を見るのではなく口腔内全体を診るように心がけています。

特に力を入れている治療は何ですか?

保険診療を中心とした一般歯科がメインですので、何かに特化することはなく、虫歯治療から歯周病治療、入れ歯治療などを全体的にバランス良く治療を行っています。自分なりにベストな治療、歯科医師として納得のできる治療をするために全力を尽くしています。患者が考える良い治療と歯科医師が考える良い治療とは違う場合も多いと思います。私が良い治療と思っても患者さんにとっては良いと思えない治療かもしれません。両者が考える「良い治療」が合致するのが理想ですが、患者さんの要望をよく考慮しながら自分が納得できる歯科医療を提供できればと思います。

予防の指導にも力を入れているそうですね。

石川幸男院長 石川医院4

予防はホームケアを毎日正しく行うことが大切です。歯磨きをきちんとしているという人でも歯石や歯垢がたまっている人は多いですね。要は歯を磨いているかどうか、ではなく、汚れが落ちているかどうか。歯の間にも汚れがたまりますので、デンタルフロスや歯間ブラシも使っていただきたいですね。気が向いた時に歯間掃除をやっているという人も多いのですが、時々のお掃除では歯間に汚れがたまり、フロスが通りにくくなります。歯磨き同様毎日行うことが大切です。歯の汚れが落ちているかどうか確認するため、歯垢染色液で染め出しチェックをするのもよいと思います。

以前の検査データを確認できるのがかかりつけ医の利点

セルフケアができているか確認するためにも定期的な通院が大切ですね。

石川幸男院長 石川医院5

歯科医院で定期的に口腔内のチェックやクリーニングを受けることで虫歯や歯周病だけでなく噛み合わせの変化なども発見できます。当院ではクリーニングもほとんど私が担当しています。また、かかりつけ医を持つことも重要だと思います。長く同じ歯科医院に通っていると、エックス線写真など過去の検査データや治療データを追うことができます。どの歯が原因かわからないけれど何となく歯が痛いと訴えてきた場合など、過去のエックス線写真と比較すると歯や骨の変化が確認でき、痛みの出ている場所や原因が確定しやすいのです。

ところで、先生はなぜ歯科医師をめざされたのですか?

やはり代々医師の家系に育ちましたので、その影響が大きいでしょう。子どもの頃は自宅の扉一枚向こうが父の診療所という環境で育ちましたので、医療はごく身近な存在でした。歯科医師になって、父からはご高齢の患者さんにはゆっくり話すということを教わりました。ご高齢の方に話を理解してもらうためには、声の大きさではなくスピードがポイントなのですね。われわれの世代はつい早口になってしまいがちですから、できるだけゆっくりしゃべるようにしています。また歯科医師で訪問診療を専門にしている妻からもいろいろ教わることが多いですね。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

石川幸男院長 石川医院6

地域にお住まいの方や横浜近辺に勤務している方には、ぜひ当院をかかりつけとして利用していただきたいと思います。今もお話ししたように、かかりつけを持つと口腔内の変化を確認でき、より正しい診査診断や適切な治療が可能となります。歯の痛みや違和感のある時は我慢せず、すぐに受診するようにしてください。体の病気と同じように歯の病気も我慢は禁物です。我慢すればするほど、後でつらい思いをしなくてはいけなくなりますから、ぜひ早いうちに当院に相談にいらしてください。

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