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市橋 いずみ 院長の独自取材記事

ニコこどもクリニック

(世田谷区/二子玉川駅)

最終更新日:2023/04/14

市橋いずみ院長 ニコこどもクリニック main

二子玉川駅直結のショッピングモールの1階にある「ニコこどもクリニック」は、世田谷区内でも早くから病児保育を行ってきた小児科医師の稲見誠先生のプロデュースで2010年に開院したクリニック。2022年4月からは、これまで「いなみ小児科」で院長をしていた市橋いずみ先生が院長に就任。優しくやわらかな笑顔と、穏やかな語り口で子どもからはもちろん、親からも信頼されている。院内は大きなガラス窓から明るい陽光が入り、熱帯魚の水槽が彩りと和やかさを演出。緊張しがちな診察前の気持ちをほぐしてくれる。患者それぞれの事情をくみ取って、少しでも元気になって帰ってほしいと願いながら日々の診療に誠実に取り組む市橋院長に、さまざまな話を聞いた。

(取材日2022年9月15日)

社会の役に立ちたくてめざした医師の仕事

院長に就任されて何か変化はありましたか?

市橋いずみ院長 ニコこどもクリニック1

以前から非常勤でこちらに来ていましたし、当院をプロデュースした稲見誠先生の「いなみ小児科」で院長をしていましたので、それほど違和感なく務めさせていただいています。どこの小児科でもそうでしょうが、子どもたちの成長を見守るのが本当に楽しみで仕方ありません。ここはとにかく明るい雰囲気が好きですね。スタッフもドクターもみんな仲が良く、患者さんに対して温かく接してくれるので安心しています。看護師はベテランが多く、どうしても落ち込みがちな親御さん、お子さんの受診時の気持ちを少しでも上向きにさせようと頑張ってくれています。また従来から変わらず病児保育「ニコのおうち」も多くの方にご利用いただいています。風邪や胃腸炎のほか、RSウイルス、インフルエンザ、溶連菌など、さまざまな感染症にかかったお子さんが利用されています。

どうして医師になろうと思われたのですか?

そんなに立派なものではないのですが、何か人の役に立つような仕事に就きたい、と思ったのがきっかけです。今思うと、どんな仕事でも社会や人の役に立っていると思いますけどね。小児科は、学生の時に各診療科を回って実習を行った際、子どもの笑顔がとってもかわいらしくて、興味を持ったから選びました。子どもってどんなに大変な病気を患っていても、不思議なくらいの回復力を見せてくれることがありますよね。そんな子どもたちの力になりたかったんです。実際医師になってみてうぬぼれかもしれませんが、思ったよりも人の役に立てているかな、と思っています。私は病院勤務も長かったのですが、クリニックは病院と違ってより患者に近いところで診させていただけるので、そのあたりは楽しみでもあります。お子さんと仲良くなったりできますしね。

発達についてもご専門でいらっしゃいます。

市橋いずみ院長 ニコこどもクリニック2

当院には心理士がいませんので専門に診る外来は行っていませんが、発達障害系は診断がとても難しい分野で、いわゆるグレーゾーンも多く、専門に学んできても、果たして診断をつけて良いのかどうか迷うこともあります。親御さんも、診断がついて前向きになれる方もいれば、かえって落ち込んでしまう方もおられますし、毎日お悩みも多いでしょうから、親御さんの考えがまとまっていらっしゃらないことも多いです。いずれにしても、それぞれのご希望やお考えがあると思いますので、じっくりお話をお聞きできたらと思います。

子どもや親が前向きに治療に取り組めるように

診療される際のポリシーはありますか?

市橋いずみ院長 ニコこどもクリニック3

子どもは何を訴えたいのか、親御さんはどんなことを希望されているのか、気にかけているのはいつもそのことです。例えば親御さんの場合、薬が欲しくて受診される方、症状を診てほしくて来られる方、とにかく明日保育園に預けられるかどうかを知りたくて診てほしいという方などもいらっしゃいます。今、お子さんがこういう状態だから、一番必要なことはなんなのか、親御さんとお子さんの状況に即した対応をしたいと思っています。お子さんの症状と、親御さんの要望や考え、それぞれをうまく擦り合わせることができればいいなと思っています。

クリニックでは以前から夜尿症の診療に力を入れていらっしゃいますね。

おねしょは実は珍しくなく、小学校1年生で10人に1人くらいはいるといわれています。悩まれている親子も多いので、サポートしていく必要性を感じています。今は薬の治療で改善をめざしますが、中には治療期間が長くなってしまうお子さんもいて、そういう場合はどうしても治療に対するモチベーションが落ちてきますから、どう気持ちを盛り立てていくか、治療に少しでも前向きに取り組んでもらうにはどうしたらいいか、悩みながらも工夫して取り組んでいます。お子さんでも周囲の目を気にしたり、メンタルの繊細な部分はあると思うんです。だからちょっとでもできたことは褒める。前進したところがあればきちんと評価し、ちょっと大げさなくらいに努力を認めるようにしています。専門的には、尿をためたり、濃縮したりする腎臓機能の発達のタイミングとうまくマッチングした治療を行いたいと思っていますね。

医師という職業の難しさを感じる時はありますか?

市橋いずみ院長 ニコこどもクリニック4

治療が長くなって来たときどう対応するか、というのは、患者さん一人ひとりケースが違うので、いつまでたっても難しいと感じます。風邪でも1週間ほど熱が下がらないような状況になると、子どもはつらいし、親御さんも不安でいっぱいになってしまうので、そこまで長引いた時には、ほかの医療機関をご紹介することも多いのですが、少しでも気持ちを上向きにさせて良い方向に持っていけるよう努力しています。また子どもは正確に病状を訴えることが難しいですよね。そこをどうくみ取るかも難しいところです。ただ、これまでの経験から、診療では、お子さんにも親御さんにもなるべく明るく接したほうが良いと思っています。スタッフも明るく接してくれますから、クリニック全体でムードを盛り上げていきたいですね。

患者側からも積極的に情報発信を

上手な小児科のかかり方はありますか?

市橋いずみ院長 ニコこどもクリニック5

小児科というところは子どもを診る診療科ですが、親御さんとのコミュニケーションが欠かせません。いつもお子さんや親御さんの様子を見て、できるだけいろんなことをキャッチしようとしていますが、診断に集中していることもあり、なかなか難しいことが多いんです。ですから患者さん側から情報を医師に発信していただければありがたいですね。親御さんには遠慮があるのだと思いますが、不安なこと、疑問に思うこと、なんでも気軽にお話しください。お話しいただければお役に立てることもあるでしょうし、具体的に何がして差し上げられるか検討することもできます。

気になる疾患はありますか?

季節の変わり目になると喘息患者さんが増えてきます。ちょっと呼吸の仕方がおかしいな、ちょっとぜいぜいいっているかな、というような息が苦しい様子があったら早めに受診してください。今は新型コロナウイルス感染症やインフルエンザ、風邪など、呼吸器系の疾患が数多くあります。症状の見極めはとても難しく、早めに正確な診断を受けることが重要になってきますので、日頃からお子さんの様子を注意深く見ていただければと思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

市橋いずみ院長 ニコこどもクリニック6

「ニコこどもクリニック」に来たら元気になれた、そう思ってもらえるようなクリニックを今後もめざしていきたいと思っています。医師や看護師、スタッフとおしゃべりしたら気が晴れた、そんなふうに感じてもらえたらうれしいですね。ちょっとでも気になること、相談したいことがあれば、ぜひ遠慮せず発信してください。できる限りのことをさせていただきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インフルエンザワクチン:4000円/回
※世田谷区に住所を有する、接種当日1~15歳(中学生まで)のお子さまにつきましては、世田谷区からの助成対象となりますので、1回3000円となります。

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