セラミック治療に即日対応
先端のCAD/CAMシステムとは
ひらの歯科医院
(藤沢市/長後駅)
最終更新日:2021/10/12


- 自由診療
CAD/CAM(キャドキャム)とは、コンピューターで製品を設計・製作するシステムの総称。歯科医療の現場では、このシステムを用いて製作されたセラミック素材の修復物(かぶせ物・詰め物)による虫歯治療が普及しつつある。CAD/CAMシステムの大きなメリットは、治療期間の大幅な短縮だ。従来なら1~2週間必要だった治療が、最短1日で完了できるようになるという。さらに、歯科技工士が手作業で行っていた製作工程をコンピューターに置き換えることで、修復物の品質が均一化され、より精度の高い治療が可能に。2017年よりこのシステムを導入している「ひらの歯科医院」の平野哲也院長に、セラミック治療とCAD/CAMシステムのメリットや治療の流れについて解説してもらった。
(取材日2018年10月10日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q保険診療内でできる修復物とセラミックの違いを教えてください。
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A
一番の違いは見た目の美しさです。セラミックには天然歯に近い白さと透明感があり、自然な仕上がりが期待できます。また金属不使用なので金属アレルギーの心配がない点もメリット。加えて、プラーク(歯垢)がつきにくいため虫歯や歯周病になりにくいことが挙げられます。金属の修復物は天然歯と硬さが違い過ぎるため、歯と修復物の間に隙間や段差ができやすく、また歯との接着力が弱いため、そこから虫歯菌が入り込み虫歯が再発しやすいのです。その点、天然歯の硬さに近く、歯と強固に接着するセラミックなら隙間ができにくく、歯垢もつきにくいとされています。当院では、虫歯や歯周病の予防という観点でもセラミック治療をお勧めしています。
- QCAD/CAMシステムで歯を修復するメリットは何でしょうか。
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A
一言で、最大のメリットは治療時間の短さです。従来は虫歯を削り、患部の歯型を取り、それを技工所に送って歯科技工士が手作業で修復物を製作していたので、修復物の完成までに1~2週間必要でした。しかしこのシステムなら、型取りの代わりに患部を3D光学カメラでスキャンし、そのデータをもとに院内のコンピューターで修復物の設計・加工を行い、完成したらすぐに口腔内に装着できるため、1時間半程度で治療が終了します。加工が複雑、高度な審美性が必要など特別な場合は時間がかかりますが、基本的には何度も通院する必要がなく、しかも歯を削ったあと仮歯や仮の詰め物をしなくてよいので虫歯菌に感染しづらいというメリットもあります。
- Qこちらのクリニックで治療を受けるメリットをお聞かせください。
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A
当院では、虫歯の治療や完成した修復物を装着する際マイクロスコープを使用しています。従って、肉眼で治療するよりも高精度で安全性の高い治療を提供できると自負しています。セラミックの欠点として割れやすいことが挙げられますが、当院ではセラミックの中でも強度に特長のあるジルコニアという素材も扱っていますので、力のかかる奥歯や、寝ている間の歯ぎしり、食いしばりが強い方へお勧めしています。とはいえあまり硬すぎると、今度は自身の健康な歯を傷つけてしまったり、破折歯の原因になってしまうことがあります。万が一セラミックが割れてしまった場合のため、普通使いによる破損や脱落には3年間の無償交換補償をお付けしています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1カウンセリング・検査
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歯科衛生士が患者の希望を聞き取り、セラミックの材質など患者に合った治療を提案。また、治療費や補償制度の内容のほか、即日での治療が可能かどうかなども併せて説明される。治療前にはレントゲン検査と歯周病検査を実施し、歯石が付着していたり歯茎が腫れていたりした場合は、先にクリーニングや歯周病の治療などの処置を行う。
- 23D光学カメラで患部を撮影
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治療する歯を削った後、小型3D光学カメラで患部を撮影(スキャン)。1分半~3分程度で歯型を読み取り、モニター上に3D画像で歯列が再現される。従来のセラミック治療と異なり歯型を取る必要がなく、歯が押さえつけられる不快感を味わうこともない。
- 3コンピューター上で修復物を設計
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モニター上で修復物を設計。歯の長さや形、色などを微調整し、理想的な形にしていく。同院では、院長と患者が一緒にモニターを見ながら設計していくスタイルを採用。患者の希望を取り入れやすく、できあがりのイメージも共有できるため、再調整が必要になるケースは少ないとのこと。
- 4ミリングマシンで修復物を作成
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様々な種類の中から天然歯に近い色のセラミックブロックを選択。ミリングマシンと呼ばれる機器にブロックをセットすると、設計通りの修復物が自動で削り出される。所要時間は約5分、複雑な形でも10分程度。その間、患者は診察台に座ったまま、または待合室に移動して、本を読んだりスマートフォンを触ったりと、思い思いに過ごすことができる。
- 5できあがった修復物を患部に装着
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削り出された修復物を患部に装着。同院ではマイクロスコープを使用して、修復物が正しい位置に装着されたか、修復物を装着する際に使用した接着剤の取り残しがないか、歯と修復物の境目に段差がないかなど、仕上りを細かく確認している。最後はマイクロスコープで撮影した画像をモニターに表示し、患者も出来栄えを確認。要望があれば修正を行い、治療完了となる。その後は1~3ヵ月に1度のメンテナンスを推奨している。
自由診療費用の目安
自由診療とはセラミックインレー/4万5000円~、セラミッククラウン/7万5000円~、ジルコニアインレー/5万5000円~、ジルコニアクラウン/8万5000円~ ※すべて税別