将来的な治療の選択肢も残せる
眼内コンタクトレンズ
つじかわ眼科
(東大阪市/河内小阪駅)
最終更新日:2022/02/02


- 自由診療
眼内コンタクトレンズを用いた近視治療とは、小さなコンタクトレンズを目の中に挿入し、視力の補正を図る治療法だ。目の中にレンズを入れるため、曇ったり汚れたりする心配がなく、日々のメンテナンス不要で半永久的に使用できるのがメリット。また、角膜を削らないため、将来別の目の病気の治療が必要になった場合には眼内レンズを取り除くこともできるそうだ。自らこの治療を受けた経験もある「つじかわ眼科」の辻川元庸院長は、「レーシックが合わなかった方や強度近視の方にもフィットした治療法ですよ」と語る。治療について、対象者や費用などについて詳しく聞いた。
(取材日2021日年8月6日)
目次
面倒な毎日のコンタクトの手入れが不要に
- Q眼内コンタクトレンズを用いた近視治療について教えてください。
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A
▲これまでの豊富な経験を生かし、高い技術を提供
手術で目の中にやわらかいレンズを入れて近視を矯正する治療法です。日本では2010年に承認され、当初は屈折度数がマイナス6Dからの強度近視の方が対象でしたが、2019年からマイナス3Dからマイナス6Dの中等度近視の方も対象となりました。屈折度数とは近視の度合いのことで、コンタクトレンズの箱などに記載されています。対象年齢は、視力が安定してくる21歳頃から、老眼が強くなる前の45歳頃までです。妊娠中や授乳中の方、目の形や病気などにより治療の対象とならない場合もありますが、薄い角膜でレーシック治療を諦めていた方や、強度近視の方にも対応している治療です。
- Q治療は具体的にどのような流れで進むのでしょうか?
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A
▲病気などの異常がないか、詳しく検査していく
まずは精密な検査を行います。コンタクトレンズを装用中の方は、その圧迫などで角膜形状が変化していることもあるため、ソフトコンタクトレンズは3日以上、ハードコンタクトレンズは1週間以上外した状態にしていただいてから検査を行います。視力のほか、眼圧、角膜の形状、目のサイズ、病気の有無についても詳しく調べていきます。これらの検査は日を変えて2回行い、目の状態を詳細に把握することが重要です。問題がなければ、検査の結果から手術で使用するレンズを決定し、発注します。通常1〜2週間ほどで届きますが、眼内レンズの度数によっては特注になる場合もあり、3ヵ月程度かかることも。眼内レンズが届き次第手術日を決定します。
- Q眼内コンタクトレンズを用いた近視治療のメリットは?
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A
▲一人ひとりに合ったレンズを見極める
第一に、近視の視力補正が見込めることです。本来の目のレンズである水晶体に近い位置での矯正なので、像の縮小がほとんど起こりません。また正常な角膜を削らないため、コントラストの低下もほぼなく、本来のシャープで鮮やかな見え方が期待できます。不都合があればレンズを交換して度数やサイズを調節したり、摘出して手術前の状態に戻したりすることも可能です。一方デメリットとして、初めは暗いところで光がにじんで見えたり、極端にまぶしく感じたりすることがあります。夜の運転は慣れるまで注意が必要です。また、まれに緑内障や白内障を引き起こすこともありますが、近年の製品改良でその頻度は下がりつつあります。
- Q費用や手術の所要時間はどれくらいですか?
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A
▲強度近視、中等度近視が対象。両目の手術でも日帰り手術が可能
自由診療ですので施設によって多少金額は異なり、乱視のある、なしでも変わります。手術は片目につき10分程度。両目の手術を行っても、30分ほどの日帰り手術で済みます。手術直後から目は見えますから、お一人で帰っていただくことも、翌日からお仕事に行くことも可能です。自由診療のため費用が高額で、手術や検査のための時間もかかるのがネックですが、一度眼内に入れたレンズは半永久的に使えます。つけたり外したりする手間や、毎日のお手入れやメンテナンスの費用もかからなくなりますから、それを考えると有意義な治療の一つといえます。
自由診療費用の目安
自由診療とは眼内コンタクトレンズを用いた近視治療/68〜78万円(両目・乱視の場合も含む)