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伊藤 雄鐘 院長の独自取材記事

いとうデンタルクリニック

(津市/南が丘駅)

最終更新日:2021/10/12

伊藤雄鐘院長 いとうデンタルクリニック main

津駅から車で15分ほど。4月で開業10周年となった「いとうデンタルクリニック」は、伊藤雄鐘(ゆうしょう)院長のもと現在15人のスタッフが在籍。子どもから高齢者まで幅広い層の患者が診療に訪れているそう。バリアフリー、完全個室型の治療スペースなどには患者ファーストの姿勢が垣間見え、伊藤院長をはじめ歯科衛生士らスタッフ陣も歯科医療への情熱をもって、日々の診療を行っているようだ。そして、熱き想いは地域や未来ある子どもたちに向けても注がれていた。そんな同院を率いる伊藤院長に話を聞いた。

(取材日2019年5月22日)

歯科医師、歯科衛生士、スタッフ一丸となり高みを志す

4月で開業10周年、ここまでの歩みはいかがでしたか?

伊藤雄鐘院長 いとうデンタルクリニック1

おかげさまで開業当初から多くの患者さんに来ていただき、本当にあっという間でした。開業時はチェアー3台からスタートして、スタッフも4人でしたが、今では15人。それでも患者さんが増え続け、来院を希望されても対応できないことがあり、それが一番のストレスと言いますか……。もちろんうれしい悲鳴ではあるとも思っています。津で勤務医をしていた診療所の院長のお陰でいいスタートダッシュができたと思います、僕が開業する時、担当患者さんの診療を開業するクリニックで続けていいよと言ってくださったんですよね。それがまずは幸運でした。いい先輩歯科医師、いい上司に出会えた。その院長は今でもいろんな協力をしてくださり、いい関係です。毎月そこで勉強会もやっているんですよ。

勉強会にはスタッフの皆さんも積極的に参加なさっているそうですね。

機械や器材をはじめ歯科医療も日々進化していますので、勉強会があれば必ずスタッフも数人同行して新しい知識を吸収するようにしています。それと歯科衛生士の主任が勉強熱心なので、学ぶべき良い先生、良い衛生士がいないか探したりと貪欲。周囲も良い刺激を受けています。また地域の勉強会を経て、新人でも学会などで発表することを経験してもらうんですよ。発表する側になることで、より勉強しなければいけないですから。やっぱり他の人の前で発表すると、成長するんですよ。医療の専門家の前で発表ができれば、新人でもかなり自信も持てるようになりますしね。患者さんに発する言葉一つとっても明らかで、自信を持ってやっていればそれが表れる。そうして患者さんとの信頼関係を築き、スタッフも歯周病や虫歯の治療の流れなど説明できるようにしていきたいと考えているんです。

患者さんとの信頼関係の基盤には、先生とスタッフの方々の信頼関係があると感じます。

伊藤雄鐘院長 いとうデンタルクリニック2

スタッフあってのクリニックであり、スタッフがいないと本当に何もできませんので。出産で一旦クリニックから離れても、育児が終わって復帰してくれたスタッフもいますし、今でも2人が育休を取っているんですよ。また、同じく歯科医師である妻も当院に勤務していて、子どもに人気があるんです。年配の方まで患者さんの層は幅広いですが、矯正歯科にも対応していることもあり、子どもの患者さんは実際多いので助かっています。パートナーであり同志でもある妻の存在は大きく、心強いですね。

確固たる信念のもと、環境を整備していく

設備面についてもお聞かせください。

伊藤雄鐘院長 いとうデンタルクリニック3

開業後、歯科用CTを導入しました。それまでは設備の整っている一般病院に行ってCTを撮ってもらい、そのデータをもらって診断、解析していましたが、患者さんの労力を考えて、早い段階で入れました。CAD/CAM冠システムについては、セラミックを用いた治療をできるだけ低価格で提供したいという想いがありまして。従来からある、金属を歯にかぶせたり詰めたりする治療ですと、金属アレルギーの反応が出る可能性もありますので、セラミックを用いたかぶせ物や詰め物の治療ができるようにしたかったんです。このCAD/CAM冠システムを導入したことで、院内で作製ができるようになったため、技工所に依頼をして作製してもらう時間を短縮でき、その日のうち、あるいは2日ほどで処置が終わります。患者さんには年配の方も多いので、何度も通院しなくて済むと好評ですね。

ゆったり落ち着いた空間の予防歯科スペースは、どんな経緯で設けられたのですか。

僕は、歯科衛生士が歯科医師の指示でのみ動くようになってほしくないんですよ。だから担当制にして、同じ衛生士が一人の患者さんをなるべく長く診られるようにしたい。そうすると治療計画も把握できるので、必然的に予見が身につきます。ただ、そのためには僕が介入しない空間をつくってあげなければいけない。予防歯科スペースは、衛生士が自ら自発的に責任を持ってやってもらうスペース。もちろん最後の確認は必ず僕が行いますが、自分で考え、自分で責任を持ってケアにあたってもらいます。ここでは削る、麻酔の注射をするなど、患者さんのストレスになるような治療は行わないので、患者さんにもリラックスして自分のメンテナンスに集中していただけているかと思います。

仕事上のお考えは、どのように構築なさってきたのでしょうか。

伊藤雄鐘院長 いとうデンタルクリニック4

多くの素晴らしい先生方との出会いもありますが。歯科医師2年目の頃に出会えたスタディグループが大きなきっかけでした。この勉強会の門を叩いたことで、自分の中で、治療についての考え方を確立できたんです。以降、いろいろな分野でのスタディグループを探したり、遠方の勉強会にも出向いたりして、石膏や印象材の大切さなど細かいことも学び、影響を受けました。そういったスタディグループの存在を教えてくれた先輩を含め、出会いは大事ですよね。行く行かないを決めるのは自分自身ですが、知らなかったら何も始まりません。また、本を読んで学ぶだけでは、実際の現場では足りませんしね。今でも間違っていることはあるかもしれませんが、治療するにあたっての背骨のようなものを獲得できたのは良かったと思います。

歯科医療への情熱が、地域医療や子どもの診療にも波及

ここまでのお話から、熱いお人柄も伝わってきます。

伊藤雄鐘院長 いとうデンタルクリニック5

仕事には真面目だと思いますし、細かすぎるとも言われますね。失敗したところがあれば正直にお話しします。それと、保険適用内でも、しっかり素材からこだわって診療している自負もあります。もちろん、やみくもに高額な素材を使えばいいわけではないです。材料選びから製作のひと手間までの積み重ねが、「精密」につながると考えています。一方で、できないものはできないとはっきり言います。オールマイティーに対応できる歯科医師でありたいと思っていますが、これ以上は僕には無理だということになったら、専門の先生を紹介しています。僕も患者さんと一緒に行って、手術を手伝わせてもらうこともありますよ。

学校歯科医や津市の休日診療にも意欲的で、お考えや想いは地域医療にも広がっていますね。

学校歯科医は7年ほど任されています、休日診療は昨年の12月31日に参加もしました。そこで、当院も今年からは年末は12月31日まで診療することに決めたんです。昨年の休日診療では2時間で20人以上が来院され、結局1時間ほどオーバーしてしまったほど。それだけ年末年始に困っている方がいるとよくわかったんです。当院の患者さんもお子さんからお年寄りまで大勢いますし、やっぱり地域医療には貢献したい。自分が動けるうちは、できるだけ多くの患者さんを診たいと思うんです。もっと年を取ったら目も衰えてくると思いますので、その時は仕事を少しセーブして、若い歯科医師に譲っていきたい。勉強会などを通じて、後進にうまくバトンタッチしてくことも地域医療への貢献ではないかと考えています。

予防の呼びかけ、特に子どもたちへの指導は徹底していらっしゃるそうですね。

伊藤雄鐘院長 いとうデンタルクリニック6

「歯が生えてから乳歯歯列期が大切」とお伝えしていますし、10歳になるまでの歯の問題は親の責任だと考えています。それまでにどれだけケアをしてあげるか、定期的に来院させるか。親御さんへの意識づけですよね。歯並びは特に大切だと思っていて、乳歯の歯並びが結局は永久歯に影響していきます。乳歯の段階から予防の意識、歯列矯正治療の必要性を定着させていきたいです。具体的にはフッ素フロスの使用や仕上げ磨き、あとは食事指導ですね。例えば、おやつや食事はだらだら食べにならないように時間を決める。何かを飲みっぱなしにさせたり、寝る前の牛乳も避けたいですし、甘いものをすぐ手の届くところに置いておかないことも重要。不正歯列の早期発見など。お子さんの予防歯科も地域医療に関わることなので、しっかり指導していきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

成人矯正治療(ワイヤー)/70万円~、(マウスピース型の装置を用いた矯正)/90万円~、子どもの矯正/35万円~、セラミックを用いたかぶせ物や詰め物の治療/7万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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