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原本 泉 先生の独自取材記事

原本クリニック

(大田区/池上駅)

最終更新日:2021/10/12

原本泉先生 原本クリニック  main

東急池上線池上駅から徒歩10分。住宅街の一角にある、ひときわ目立つコンクリート打ちっぱなしのおしゃれな建物が「原本クリニック」だ。ギャラリーを兼ねた待合室には、アメリカのコンテンポラリーアートをはじめ、絵画が飾られ、クリニックという雰囲気をまったく感じさせない。同院では、整形外科・内科・皮膚科を診療しており、それぞれの科の待合室と診察室も分かれている。また、同院にはエステティック施設が併設されている。今回話を聞いたのは、皮膚科担当の原本泉先生。洗練されたイメージだが、「本質は町のお医者さんです」という原本先生に、専門の皮膚治療やクリニックの魅力など、さまざまなことを語ってもらった。

(取材日2019年10月10日)

整形外科・内科・皮膚科を標榜し、各科の担当医が診察

とてもモダンなクリニックですね。

原本泉先生 原本クリニック 1

当院は夫の父である原本茂俊院長が、1955年に開業しました。当時は木造の2階建てでしたが、夫と私が継ぐことになり、1993年に現在の5階建てにしたのです。内外装には夫がずいぶんこだわって、設計段階から5年間かかりました(笑)。アートギャラリーも兼ねていて、いくつもの絵画作品を展示しています。アメリカのコンテンポラリーアートが好きで、そうした作品を置いています。院内の花はすべて生花で、週に1度替えています。来院のついでに写真を撮る方やスケッチをする方もいらっしゃるんですよ。オーディオにもこだわっています。こういった造りなので、自費診療の高額な医療だけを提供するクリニックだと誤解されるんですが、あくまで保険診療が中心です。

クリニックの特徴を教えてください。

整形外科・内科・皮膚科があり、それぞれ専門の医師が担当している点ですね。1人の医師がいろいろな科を診療しているクリニックもありますが、当院では各科を担当するスペシャリストが診察しています。また当院では、エステティック施設が併設されているのも特徴です。実は、もともとエステをやるつもりはなかったんですが、患者さんの中にはエステで皮膚トラブルを解消しようとして失敗してしまった方が少なくありませんでした。そこで皮膚科の診療のもと、施術できるようにと体制を整えたのです。例えばニキビに悩んでいる方。ニキビは皮膚病なので、まずは皮膚科で治療し、その後、ニキビのできにくい肌に整えるためのケアをエステで施していくという流れにしたかったのです。前回と肌の様子が異なっていれば施術中に診察もできますし、万が一、施術中にトラブルがあったとしても医師が素早く対応できると考えました。

患者さんはどのような方が多いのですか?

原本泉先生 原本クリニック 2

皮膚科はお子さんと女性が多いですね。午後はまるで小児科のようになっています(笑)。私は小さい子が大好きなので、泣いたり騒いだりしてもまったく苦になりませんし、子どもはそれが仕事ですからね。池上エリアには女医がいる皮膚科クリニックが少ないので、私がいることを知って来る方も多いようです。内科と整形外科はお年寄りが中心ですが、風邪やインフルエンザなどの若い方もいます。当院は整形外科、内科、皮膚科があり、それぞれの科が関連している病気もありますから、2科、3科と重なって治療している患者さんもいらっしゃいます。患者さんの中には、「同じクリニックで治療できて良かった」とおっしゃる方が多いんですよ。

皮膚科の医師として、さまざまな皮膚トラブルに対応

こちらで診療を開始するまでの経緯を教えていただけますか。

原本泉先生 原本クリニック 3

夫も私も大学病院に勤務していましたが、夫はここで診察を始める3年くらい前から一般の病院に出て、より幅広い診療を提供できるよう準備していました。私はギリギリまで大学に残り、開業してからもしばらくは大学に講師として通っていたのです。大学で師事した教授が色素専門だったため、博士号を取得するのに「しみ」を専門に研究していました。ですから、患者さんがしみで悩んでいたら「加齢だから」と済ませずに、一歩踏み込んだ診療をしています。もちろん、皮膚に関する疾患であれば、アトピーでも水虫でもなんでも診療しています。

しみの診療については、具体的にどのような方法があるのですか?

一般的には、塗り薬や飲み薬、レーザーや液体窒素で焼く方法など、さまざまな方法があります。患者さんのニーズも肌の状態も一人ひとり異なりますので、提供できる方法をすべて提示し、選んでいただいています。ただし、当院ではレーザーは使用しておりませんので、ただちに結果を出したいという患者さんに対しては、レーザーによる施術を提供しているクリニックを紹介しています。ゆっくりケアしていきたいという方には、液体窒素や塗り薬、飲み薬を提供しています。ただし塗り薬については保険の適用外となりますので、肌の状態やご予算に応じて選択いただけるよう、4種類ご用意しています。

患者さんとの接し方で心がけていることはありますか?

原本泉先生 原本クリニック 4

患者さんの訴えをよく聞き、質問にはできるだけ答えるようにしています。でも見たことがない症状や、経験したことがない疾患については、わからないこともあります。その時は「ごめんなさい。わからないから調べておくね」と答え、次回の診察までに調べます。その際は大学でお世話になった教授に指示を仰ぎ、近隣の大学病院などへ紹介させていただくこともあります。また薬は皮膚の状態によって、こまめに変えています。一時的に強い薬を使って表面的に治ったと思ってやめてしまい、症状が出てくると再び強い薬を使う、それを繰り返す方がいます。それでは薬が効きにくくなったり、副作用を起こしやすくなったりします。そもそも症状を抑えているだけで治っていないことも。ですから使う薬をすべて患者さんに見せて、それぞれの強さや使う時期を伝えています。種類が多い場合には、ご自宅でもわかりやすいように一覧表にして書きながら説明することもあります。

肌トラブルは、あふれる情報に左右されず早めに受診を

先生は、なぜ医師をめざしたのですか?

原本泉先生 原本クリニック 5

すでに亡くなってしまいましたが私の両親はともに医師で、開業していました。ですから、その背中を見て育ったというのが大きいと思います。父は外科、母は小児科でしたが、いわゆる町のお医者さんとして、外科も内科も小児科も区別することなく診療していたと思います。母は医師として働きながら、料理も上手、裁縫もできて達筆と完璧でした。庭では野菜や果物などを栽培していて、幼稚園のバスがお迎えに来る時にイチゴを摘んでお弁当に入れてくれたこともあります。遠足で持たせてくれたおにぎりには、笑った顔・怒った顔・泣いた顔など表情がついていました。今で言うキャラ弁ですね(笑)。みんなからうらやましがられたのを覚えています。

先生の趣味や美容法について、教えていただけますか。

趣味は、これも母の影響だと思いますが、まずガーデニング。プランターで野菜やお花を育てています。きちんと虫を取ってあげたり、雑草を抜いたりと、愛情をかけてこまめに世話をしているんですよ。それから歌舞伎鑑賞。午前の部と午後の部は演目も演者も違うので月に2回、休診日を利用して両方観ています。非日常が、たまらなく良いんです。また、私の美容法は、なんと言っても早寝早起き。夜は9時半頃に寝て、朝は4時頃起きて毎朝のラジオ体操をしています。たっぷり7時間の睡眠をとって、朝晩化粧水パックをしています。張りのある肌を維持してしわをつくらないように、特にナイトケアには気を使っていますね。

では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

原本泉先生 原本クリニック 6

今はインターネットなどに情報があふれていますが、それらをうのみにした自己判断で失敗するケースをたくさん見てきました。ですから、悩みがあれば早めに受診して適切なアドバイスを受けたほうが、治るまでの時間もかからないと思いますよ。例えば、気になる肌の症状があるのに、「時間がたてば治ると思って放っておいたら、ひどくなった」と言って来院される方も多いんです。1週間、治らないようだったら診察を受けてください。皮膚科は直接目で診る科なので、きちんと診察をしないと診断ができませんし、適した薬の処方もできません。私もなるべく患者さんが求めている答えに近いものを出せるように、医学雑誌を読んだり、勉強会に参加したりして、新しい知識も取り入れる努力をしています。ですから、わからないことがあれば、なんでも聞いてくださいね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

しみのケア(塗り薬)/1200円~

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