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訪問診療で認知症患者をサポート
家族のためのレスパイト入院も

いずみホームケアクリニック

(葛飾区/青砥駅)

最終更新日:2020/09/08

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  • 保険診療

高齢化社会の問題の一つに「認知症」がある。脳の認知機能の低下により、ちょっとした物忘れから、進行すると歩く・食べる・排泄するといった人間の日常動作まで困難になってしまう病気だ。「いずみホームケアクリニック」の南須原洋一院長は、認知症患者だけではなくその家族のサポートにも力を入れている。同院は認知症疾患医療センターであり、外来・訪問・入院のすべての認知症治療に対応できるクリニックだ。「認知症患者に必要なのは、薬だけではなく人とのコミュニケーション」と話す南須原院長に、認知症患者への接し方や重要なポイントについて、話を聞いた。(取材日2020年3月17日)

認知症は一気に進むことも。物忘れなど初期症状に注意

Q高齢化社会において、認知症患者は増えているのでしょうか?
A
1

▲認知症になると短期記憶から失われていくという

認知症の大きな要因は加齢です。日本は長寿国ですから、それに伴って認知症を患う方も増えています。第一次ベビーブームに生まれたいわゆる「団塊の世代」の方がこれから70代80代と高齢に差しかかりますので、国内の認知症患者数はしばらく増加傾向になるでしょう。認知症になると、まず短期記憶から失われていきます。短期記憶とは数分前から数時間前の記憶のことで、当日の食事やトイレの記憶がなくなってしまうんです。病気が進行すると、歩く・食べる・排泄するといった人間の日常動作すらわからなくなってしまいます。食欲という「欲」自体も忘れてしまい、目の前のものが食べ物かどうかの判断も難しくなってしまうこともあります。

Q認知症の原因について教えてください。
A
2

▲認知症の原因はさまざまで、それぞれに応じた治療が大切

脳の委縮が起こるアルツハイマー病や脳卒中などによる脳血管性の病気、脳細胞内に「レビー小体」という特殊な変化が現れるレビー小体病など、さまざまな原因があります。そのため、それぞれに応じた治療が大切になってきます。

Q外来診療と訪問診療の違いについて教えてください。
A
3

▲さまざまな職種がチームとなって患者をサポートしている

外来診療を受ける患者さんは、訪問診療に比べると軽度な症状の方が多いですね。患者さんお一人で来院されることもありますし、認知症の前段階であるMCI(物忘れなどの軽度認知障害)の症状が出ている方もいます。治療は内服薬の処方がメインです。症状が重くなると、患者さんの体や精神の問題から、外来診療は難しくなってきます。訪問診療はこちらから患者さんのご自宅へ出向く診療スタイルですが、チームで対応しているんですよ。私たちのほかに、ケアマネジャー・ホームヘルパー・訪問看護師などさまざまな職種の方が加わります。認知症の治療を含めた患者さんの生活すべてを、チーム全体でサポートしているんです。

Qどのように治療していくのでしょうか?
A
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▲進行を遅らせるためには人とのコミュニケーションも大切

治療の第一歩は投薬ですが、認知症は完治の難しい病気です。認知症の薬は治すものではなく、進行を遅らせるためのものなんです。薬以外では人とのコミュニケーション、脳の活性化を促す行動が重要ですね。家の中に一人でいると脳への刺激が少なくなり、病気が進みかねません。デイサービスやショートステイでは人との会話が生まれますから、そのような場に出かけるのが良いでしょう。認知症の患者さんには「食べ方」を忘れ誤嚥性肺炎を起こしたり、「歩き方」を忘れ骨折するケースも多いです。人間の基本動作を忘れず、生活の質を下げないためには、薬だけではなく人とのコミュニケーションが必要です。

Q家族が気をつけるべきポイントを教えてください。
A
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▲レスパイト入院など、家族の支援も行う

患者さんの発言を否定せず、意識をそらす会話を心がけてください。周りには理解できない事柄でも、患者さんにとってはそれが事実です。双方の意見が交わることは基本的にありませんから、否定すると言い争いが生じます。患者さんは時間の感覚もなくなりやすいですから、ご家族から「おはよう」など朝晩のあいさつをしてください。ご家族からすると、患者さんの言動は理解の範囲を超えているかもしれません。介護疲れが引き起こす痛ましい事件も、世の中では多く起こっています。ご家族には医療機関のサービスをうまく利用してほしいですね。ご家族の休息のためのレスパイト入院や、日中のデイサービスなど、さまざまなサービスがあるんですよ。

ドクターからのメッセージ

南須原 洋一院長

当院は認知症疾患医療センターであり、区の窓口や他院からのご紹介で来院される方も多いです。入院施設も備えており、訪問診療の患者さんには24時間365日往診できる体制も整っています。当院はこの葛飾区で、10年以上前に在宅診療から始まったクリニックです。人間には必ず最期の時が訪れます。その時を「ご自宅」で迎えたい患者さんに向き合い、そのお考えや生き方を尊重する姿勢で診療にあたり続けています。その中には認知症に苦しむ方も多くいらっしゃいます。外来・訪問・入院のすべての認知症治療に対応できるクリニックとして、これからも患者さんとそのご家族のサポートに尽力していきたいです。

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