治療のメリット・デメリットの理解を促す
「患者主体」の矯正治療
ハートデンタルクリニック
(都城市/都城駅)
最終更新日:2024/03/11
- 自由診療
マウスピース型装置を用いた矯正が普及し、矯正はますます身近なものになった。都城市にある「ハートデンタルクリニック」でも20代の女性など若い患者のニーズが高まっている。「当院ではワイヤーとマウスピース型装置の得意分野を組み合わせて矯正をすることもできます。新しい考えにチャレンジすることが良い矯正へとつながると考えます」と、はつらつと、そして丁寧に語るのは葉清貴院長。いずれの治療も患者の意志を第一に考える院長だが、特に矯正治療においては患者の「当初の主訴」を互いにしっかりと把握し、矯正のどの段階にあってもその原点に立ち返ることを重要視している。そんな院長に、同院で行う矯正治療の内容やその流れ、矯正治療で注意すべき点、そして矯正治療に対する院長の強い想いなどについて詳しく話を聞いた。
(取材日2023年9月27日)
目次
矯正治療で大事なのは患者の当初の主訴。治療が迷走しないためにも、常に患者とコミュニケーションを取る
- Q大人の矯正にはどのような方法がありますか?
-
A
当院では主にワイヤー矯正とマウスピース型装置を用いた矯正に対応しています。ワイヤーは細かい部分を短期間で動かしやすいという特徴があります。一方でマウスピース型装置は口を開けても目立ちにくく、取り外しができるため掃除がしやすいという利点があります。患者さまのお口の状態やご希望に合わせ、柔軟に方法を組み合わせて矯正に対応しています。当院では10年以上マウスピース型装置を用いた矯正に取り組んできたからこそさまざまな症例に対応してきましたし、実際に私自身も自分で装着した経験もあるので、幅広い提案ができるのだと思います。
- Q貴院での矯正の流れを教えてください。
-
A
矯正の治療計画を立てるため、まず歯型やエックス線写真、顔貌・口腔内写真などの資料採得を行います。次にカウンセリングで矯正方法や期間、費用をご説明し、患者さまが納得できたら矯正を開始します。進捗や装置の状態を確認するために定期的に通院いただき、装置が外れた後は1~2年の保定期間を経て終了です。当院のマウスピース型装置を用いた矯正は、口腔内の情報をスキャンしてデータ化し、短時間で計画を立案できるのが特徴です。終了までのシミュレーション画像も段階的に確認できるため、明確な期間も事前にわかります。さらに、矯正中に追加でスキャンが必要になった方には、2回まで費用を頂かず対応させていただく場合が多いです。
- Q矯正治療において先生が大切にされていることは何ですか?
-
A
必ず患者さまご自身で治療方針を決めていただく点はどの治療にも共通していますが、矯正治療においては特に“一番の主訴は何か”という患者さまの認識の確認を大切にしています。「少しくらい出っ歯でも、歯並びが良ければいい」「歯並びはそんなに悪くないけれど前歯が出ているから引っ込めたい」など、人それぞれ違うゴールがあります。当初の認識共有をしっかり行うことで、適切な矯正治療計画を立てることが可能になると考えてます。ただし、当院では患者さまが「やっぱり歯を抜いておけば……」と治療中に思われた場合、そこから抜歯への変更も可能です。さまざまな可能性を想定しているので、どの段階からでも臨機応変に対応できます。
- Q矯正においても、本人の意志を大切にされているそうですね。
-
A
矯正治療に限らずすべての治療において、患者さまの意思を尊重し、最後は必ずご本人に治療法を選択していただきます。審美性を求めて矯正治療を検討している患者さまから「どの治療法を選ぶ人が多いですか?」「葉先生は治療をしたほうがいいと思いますか?」などと言われたとしても、「いいえ、人それぞれですのでご自身で決めてください」とあえてストレートにお話しすることもあります。本当に患者さまが納得されてからではないと、治療開始はしません。大事なのは、ご自身が「どうなりたいか」を自覚され、矯正治療に前向きに取り組んでくださること。その想いに寄り添うことこそが私の使命です。
- Q先生がそうお考えになる理由は何なのでしょう?
-
A
矯正治療を「歯並びを良くするための審美的な治療」と考える方も多いですが、本来は「噛み合わせを改善するための治療」であり、その結果歯並びの改善が見込めるのが“良い矯正治療の証”だと私は考えています。矯正を進める中でさらに「顎の位置を整え顔を真っすぐにしたい」などの希望が出てくれば、矯正を専門とする歯科医師や口腔外科とタッグを組むことも視野に入れます。だから患者さまの当初の主訴を把握し、常に再確認できるようにするためにも、記録用の写真を撮る必要があります。治療にメリット・デメリットがあるのは当然のこと。だからこそ、私たちにも患者さまにも、デメリットを十分理解し治療に臨む責任が同じようにあるのです。
自由診療費用の目安
自由診療とは床矯正装置:11万円 /ワイヤー矯正(部分矯正):38万5000円~53万9000円/(全顎矯正):71万5000円~90万2000円/マウスピース型装置を用いた矯正(部分矯正):44万円~66万円/(全顎矯正):88万円~99万円 ※詳細はホームページをご確認ください※
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。