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杉山 浩一 院長の独自取材記事

すぎやま歯科

(名古屋市瑞穂区/堀田駅)

最終更新日:2021/10/12

杉山浩一院長 すぎやま歯科 main

名鉄名古屋本線・堀田駅のすぐ前にある「すぎやま歯科」。周辺には企業も多く、働き盛りの世代が家族そろって通う、身近で親しみやすいクリニックだ。開業して11年、杉山浩一院長は、幼少期から高齢になるまで一生、患者の歯を守りたいという思いで診療をしてきた。「勤務医時代に高齢の方の歯を診て、早い時期に治療介入することが必要と感じ、小児歯科や予防に力を注ぐようになりました」と杉山院長。「お子さんはとても無邪気。にこっとして帰られると、こちらもうれしいですね」と目を細める。予防の重要性や、患者とともに年をとりたいという想いなどさまざまな話を聞いた。

(取材日2018年2月15日)

患者の将来を見据え、小児歯科に力を入れる

先生は小児歯科をご専門とされているのですね。

杉山浩一院長 すぎやま歯科1

はい。開業直前は小児歯科専門のクリニックに勤めていましたが、大学卒業後の数年間は、一般歯科で幅広い年齢の患者さんを診ていました。大先輩である先生が亡くなり、その息子さんが医院を継がれるまでの数年間を院長として任されたのです。高齢の方の口内を診ていて、これほど歯がなくなってしまう前にもっと方法があったのではないか、もっと早く治療を始めていればこんな状態にならずに済んだのではないかと思い、早めの治療や予防の重要性を感じるようになりました。もともと一人の方を長く、一生診ていきたいと考えていたからこそ、小児歯科に力を入れたいと思ったのです。現在は、小さなお子さんから大人の方対象の一般歯科、歯を失った方への入れ歯やインプラント治療など幅広く対応しています。

この場所に開業されたのはなぜですか?

私は中川区出身ですが、この辺りは大きな企業があって従業員の方やそのご家族が住まわれている地域ということで、やりがいがあるのではないかと思っています。働き盛りの方は仕事が中心になりがちで、歯の健康までなかなか手が回りません。小さいお子さんをお持ちの方も多いでしょうし、予防の大切さや早めの治療をお伝えすることで皆さんのお役に立ちたいと考えました。実際、当院ではお子さんの割合が高く、土曜日はご家族そろって来られることもあり、待合室がいっぱいになることもあります。

予防や早めの治療はどんなメリットがあるのでしょうか?

杉山浩一院長 すぎやま歯科2

例えば歯列矯正でも適正な時期に始めれられれば、矯正の期間が短く済ませられることで費用も抑えられ、患者さんの負担が少なくなるかもしれません。また、小さいうちに歯並びを整えれば、磨きやすいことで、虫歯や歯周病の予防に結果的につながり、歯が長持ちして、高齢になっても自分の歯で食事ができるなどQOL、いわゆる生活の質の維持が続けられるかもしれません。歯が生えはじめる生後半年頃、それから1歳半までの間、2歳半までの間、3歳まで、歯の生え変わりが始まる6~7歳、それぞれの時期で、歯のためにできることはいろいろあるのです。当院ではそれを一覧表にしており、スタッフ全員で共有し、それぞれの時期のお子さんを持つ親御さんにきちんとご説明しています。

子どもの治療に対するモチベーションアップも

その中で、小児期では特に何歳頃が重要になるのでしょうか?

杉山浩一院長 すぎやま歯科3

1歳半から2歳半あたりまでの時期は「感染の窓口」といわれ、普通の食事も始まり、お母さんが使った箸やスプーンをそのまま子どもに使ったりして、お母さんのお口の中の菌がお子さんに感染してしまうことがあります。この時期に、お子さんのお口の中の微生物や細菌の種類が決まりますので、大げさにいうと家族そろって歯医者通いになるのか、家族そろって虫歯がないという状態になるのか、道が分かれてしまうわけです。最低、お子さんが1歳半から2歳半までの期間だけでも、家族全員の歯をきれいな状態にしておくことをお勧めします。

子どもの患者には具体的にどのように接しておられますか?

当院は、他院でできなかった子や歯科医院が苦手な子も来てね、というスタンスでいますので、ときには泣きながら引っ張られて入ってくる子もいます。そういう場合は、椅子に座って「歯磨きしようね」と言うことから始め、徐々に、「つばがたまったから機械で吸おうね」と一つひとつ説明しながら器具を入れていきます。まず恐怖心を取り除き、治療の必要性を理解してもらい、「虫歯の菌がいるからやっつけるのに協力してね」とお願いするわけです。治療後は「協力してくれてありがとう」とお礼を言います。お子さんが治療に前向きに取り組めるような言葉を使うようにしています。言葉がけでお子さんは随分変わりますし、にこっとして帰られるとうれしいですね。うまく行かない日もありますが、そういうときは一度引きます。子どもは無邪気で根に持ちませんから(笑)、「次にまた協力してね」という感じです。

こちらには会員制のキッズクラブがあるそうですね。

杉山浩一院長 すぎやま歯科4

はい、来院するたびにスタンプを押し、くじを引いてもらって小さなおもちゃをプレゼントしています。3ヵ月ごとのメンテナンスだと1年で4回です。4つスタンプがたまると、ごほうびとして少し大きなおもちゃになるんです。どの子もいい笑顔になるので写真を撮って院内に飾っており、ご家族から写真が欲しいと言われて差し上げることもありますよ。さらに年に1~2回、あみだくじで特別なおもちゃが当たるイベントも行っています。虫歯や歯周病の早期発見のためにはこまめに来ていただくことが大事で、おもちゃは、歯科医院に来ると楽しいこともあるというモチベーションになるかなと思っています。定期検診は何もなければお掃除だけ済みますし、何か問題があっても早期に見つかれば痛みも少なく削るとしても最小限で、患者さんも私たちも楽ですね(笑)。

患者とともに年をとり、一生歯を守る

診察室にはたくさんのモニターがありますね。

杉山浩一院長 すぎやま歯科5

はい。ユニットには、椅子の前面と私の手元にモニターがあり、3Dアニメーションのソフトを使って、現状や治療法、その後のゴールについて患者さんが目で見てわかるようにご説明できるようにするためです。お子さんのみならず、中高生でも大人でも「歯医者は怖い」という人はいらっしゃいますので、当院では極力、説明に時間をかけるようにしています。3つのユニットのうち1つには天井にモニターも備えており、お子さんがヘッドホンを付けてアニメを見ながら治療を受けることもできますよ。

先生が普段、心がけていることはどんなことですか?

かつて勤務していた医院ではいくつかのクレド(信条)がありましたので、当院でも同じように「挨拶、スマイルが基本」「言葉遣い、身だしなみを確認」といった内容の心構えを明文化しています。また、当院ではカルテとは別にサブカルテというものを作って共有しています。お子さんの特徴や家族構成、親御さんの過去の治療のお話なども書き込むものですね。親御さんの治療経験を知ることで治療の説明の際の参考になりますし、好きな食べ物や旅行の話を書いておくことで、ちょっとしたアドバイスや楽しいお話もできるのです。患者さんがどんなことを望んでおられるのかくみ取ることも大事だと思っています。最近は審美面を気にする方も増えていますので、そうしたご要望も含め、複数の治療法を提示し選択していただくようにしています。

スタッフの方も優しいと評判のようですね。

ありがとうございます。患者さんへの説明にしても振る舞いにしても、院長である私がきちんとすればスタッフも同じようにしてくれているのではないかなと思っています。当院では「改善会議」といって気づいたことをディスカッションするミーティングを定期的に行い、医院全体のボトムアップを図っています。スタッフは、歯磨き指導や口腔筋のトレーニングなども行っており、患者さんにとっても私にとっても頼もしい存在ですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

杉山浩一院長 すぎやま歯科6

お子さんは毎日、親の姿を見ています。親御さんがしっかり歯磨きをして歯科医院でメンテナンスをして歯を大切にしていれば、お子さんも同じようになっていくでしょう。歯の健康の重要性をまず親御さんに理解していただくことが、親御さん自身のためにもお子さんのためにもなると思います。また頬杖ばかりついていないか、口呼吸をしていないかなどお子さんの癖や様子にも気を付けていただくといいですね。私は患者さんとともに年を取っていくという気持ちでいますので、どうぞお気軽に来院していただければと思います。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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