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宮島 伸宜 病院長の独自取材記事

聖マリアンナ医科大学東横病院

(川崎市中原区/武蔵小杉駅)

最終更新日:2019/08/28

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2008年に新病院が完成した「聖マリアンナ医科大学東横病院」は、同大学が持つ、指定管理病院を含む4つの附属病院のうちの1つ。その理念は『「生命の尊厳とキリスト教の愛の精神」を重んじ、病める人を癒やす、愛ある医療を提供します。』で、病気やけがの重症度に関わらず「病める人を癒やす」のが使命だと宮島伸宜病院長。「加えて当院は武蔵小杉駅至近と患者さんにとっても便利な病院。ここで診てほしいという期待に応えて、多様な症状の受け皿になりたいと考えています」と語り、地域住民が困ったらすぐ受診できるよう24時間365日の救急対応を実現。紹介状なしでも選定療養費は不要など受診しやすい環境を整え、地域医療の充実を図っている。さらに脳血管疾患・循環器疾患・がんへの高度医療を提供。2018年9月からは産婦人科の新設と専用病床の10床増床が行われ、婦人科でも専門的な治療が可能になった。「さらに当院で行う手術の多くで、体への負担が少ない低侵襲治療を積極的に取り入れている点も特徴です」。愛ある医療をもとに、治療後のQOL(生活の質)も重視する同院の診療について、宮島病院長に詳しく聞いた。
(取材日2018年7月17日)

高度医療や予防等で地域が求める病院に進化

この地域の医療に長く貢献してきた病院と聞きました。

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ええ、前身の病院から数えると70年以上、近隣の皆さんの健康を守り続けてきました。近年は高齢化と並行して、周辺に20代から子育て世代の方が増え、医療ニーズもさらに多様化しています。このため当院は地域医療と専門医療を軸に、時代と地域にマッチした都市型病院へと進化を続けてきました。例えば地域医療では近隣の皆さんを中心に「いつでも幅広い疾患に対応する」ことをめざし、救急医療を充実させました。専門医療は日本人の三大疾病といわれる脳血管疾患、循環器疾患、がんを対象に、地域の中核病院的な役割を果たせるよう人員や設備を増強しています。さらに産婦人科の新設で、30代から高齢の方まで女性の疾患をトータルに診る体制も整いました。加えて当院では地域の皆さんの健康維持にも力を入れ、健康診断や女性検診で早期発見を強化し、さまざまな病気のもとになる生活習慣病を総合的に予防・治療する取り組みも進めています。

三大疾病の専門医療について詳しく教えてください。

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当院では三大疾病に対して脳神経および脳血管疾患を診る「脳神経・脳卒中部門」、循環器疾患とそれに起因することの多い失神を対象とした「心臓病・失神部門」、消化器がんを中心とした「消化器病部門」を設けています。それぞれの部門では関連する診療科が密接に連携し、高度な専門性を持つ医師やスタッフが協力して、各分野の症例をトータルに診断・治療できるのが強み。中でも脳の疾患では血管病変や腫瘍の治療まで行っています。また現在は手術の多くで内視鏡による低侵襲治療に対応し、頭部や胸部、腹部にメスを入れる外科手術が必要だった症例も内視鏡で治療可能です。万一、治療中に内視鏡では難しいと判明した場合も、外科系の医師がすぐサポートに加わり、外科手術に移行できるのも部門制による診療のメリット。しかも脳神経や失神を専門家が診ることで隠れて進行する病気やその兆候を発見し、予防や早期治療に役立てることも期待しています。

病気の予防や早期発見も病院全体で連携していくのですね。

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その通りです。今の病院には病気が本格化する前に進行を止め、改善を促す取り組みが欠かせません。このため当院は「健康診断部門」「女性検診部門」で定期健診・検診を行っています。特に上部消化管の検査は経口より苦痛が少ない経鼻内視鏡が利用でき、検査の精度を高めるため消化器内科または消化器外科の医師が担当。女性の乳がん検診、子宮がん検診は産婦人科の医師が行い、病気が見つかってもスムーズに治療に移行できます。加えて「生活習慣病部門」では糖尿病を専門とする医師や看護師のほか、さまざまなスタッフがチームとなり、その進展阻止に取り組みます。一方で健診を受けずに病気が進んだ場合を考え、前述の失神部門や脳神経部門を開設しました。失神は循環器疾患による脳への血流の低下、脳神経・脳血管関連の疾患などの原因が考えられ、失神を契機に適切な診断・治療を行うのが目的。脳神経部門でも頭痛やめまいから病気の発見に努めています。

救急医療ではどのような特色がありますか?

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24時間365日で救急対応を行っており、一般的な内科疾患から、専門の医師が常駐している脳血管疾患や循環器疾患は重症の患者さんまで受け入れています。脳血管を診る医師は夜間でも複数名が救急対応できる体制で、同時に受け入れた2人の患者さんをほとんど待たせず治療できる点は大きな特色でしょう。これにより脳梗塞の発作を起こして4時間半以内に使用する治療薬「t-PA製剤」も使えるケースが増え、後遺症をさほど残さずに治療できる可能性が高まりました。さらにカテーテルによる脳血管内治療の経験も豊富で、新たなステント型の機器を使う術式にも24時間対応しています。こうした専門医療を行うケース以外、例えば夜間の急な腹痛などで救急を受診された方は、総合診療的に対応できる医師が担当します。それに腹痛や頭痛に重大な病気が隠れている可能性もありますから、必要なときは遠慮せず当院の救急を利用していただければと思います。

最後に今後の目標などをお聞かせください。

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まずは時代と地域に対応した医療環境の充実です。その一例が抗がん剤治療の充実で、これはがんが治療可能な病気となり、通院による抗がん剤治療も増えると想定しているからです。また頭部の婦人科の疾患を早く見つけるには画像診断が重要なため、MRIの増強も必要でしょう。加えてITを活用した診断・治療の実用化も必須となります。すでに現在でも附属病院間の情報共有ネットワークは構築済みで、例えば当院で診断し、検査や手術のため大学病院を紹介した患者さんは当院でもリアルタイムに結果を閲覧でき、高精度でスピーディーな治療を追求しています。こうしたITによるシームレスな医療は今後も強化し、近隣の医療機関から当院の各診療科に受診や検査の予約を直接できるようなシステムも構築したいですね。このほか上智大学の医療用多言語対応情報提供システムの実証実験にも協力中で、多様な面から地域医療に貢献したいと考えています。

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