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デジタルで詰め物などを作る
CAD/CAMシステムを用いた治療

おだ歯科医院

(西宮市/西宮駅)

最終更新日:2023/02/08

おだ歯科医院 デジタルで詰め物などを作る CAD/CAMシステムを用いた治療 おだ歯科医院 デジタルで詰め物などを作る CAD/CAMシステムを用いた治療
  • 自由診療

歯科医院で使われる機器の中でも、歯科用CT、マイクロスコープ、そしてCAD/CAMシステムは、近年になって普及してきた機器といわれる。このうち特にCAD/CAMシステムについては、歯科医院を利用する人でその役割を理解している人は少ないだろう。CAD/CAMシステムとは一体何をするために開発された仕組みなのか。従来の方式による治療とどこが異なり、患者にとってどんなメリットがあるのか。このシステムの国内での萌芽期から長きにわたって使い続け、システムを熟知している「おだ歯科医院」の小田洋司(おだ・ひろし)先生に、わかりやすく説明してもらった。

(取材日2020年12月9日)

CAD/CAMシステムに精通する歯科医師として豊富な経験とデータを活用し、患者にとってより良い治療を

QCAD/CAMシステムとはどのようなものですか?
A
おだ歯科医院 経験豊富な小田先生が丁寧にCAD/CAMシステムについて解説

▲経験豊富な小田先生が丁寧にCAD/CAMシステムについて解説

お口の型採りを行い、歯科技工士が補綴物(歯の詰め物やかぶせ物など)を作製する工程を、すべてデジタルで行えるシステムです。歯の形や歯並びといった口腔内の情報をスキャナーで読み取り、コンピューターで3Dに変換します。そのデータをもとに、削り出しを行う機械が補綴物を作製します。従来の方法では、型採りから補綴物の完成まで一定の日数が必要ですが、このシステムを使うことで補綴物がその日のうちに作れるようになりました。使用する材料によっては当日の完成は難しいケースもありますが、当院では極力即日対応できるようにしています。また、削り出しの機械を2台用意しており、複数の補綴物を即日作製することも可能です。

Qどのような素材を使うのですか?
A
おだ歯科医院 自費診療から保険診療まで幅広く対応できる

▲自費診療から保険診療まで幅広く対応できる

クリニック用のCAD/CAMシステムで使う素材には、セラミック、プラスチック樹脂、セラミックとプラスチック樹脂のハイブリッド素材があります。補綴物の素材としてはやはりセラミックが有用で、当院の患者さんには基本的にセラミックをお勧めしています。セラミックはガラスセラミックスとジルコニアなどの酸化物系セラミックスに大別でき、前者は自然の歯に近い硬さ、後者は生体親和性が高く、自然の歯のように歯茎と一体化しやすい性質を持つのが特徴です。一方、ハイブリッド素材は、一定の条件はあるものの前歯から奥歯まで健康保険で治療できるので、保険診療を希望する場合はハイブリッド素材で詰め物などを作製することになります。

Qスピード以外にもメリットはありますか?
A
おだ歯科医院 精度が高いカメラを用い、緻密な治療が可能

▲精度が高いカメラを用い、緻密な治療が可能

従来の樹脂製の型採り剤による型採りが必要ないことは、患者さんにとってメリットになるのではないでしょうか。とりわけ当院の口腔内スキャナーはカメラの精度が高く、口腔内全体を動画でスキャンすることができます。歯茎の形状まで読み取れるので、将来的には入れ歯の作製にも応用できると考えています。また、メタルフリーもこのシステムの大きな特徴といえます。金属アレルギーの方は治療に金属を使うことができないので、セラミックやハイブリッド素材で補綴物が作れることは大きなメリットです。当院では、歯の治療には極力金属を使わないことを基本姿勢としており、神経を取った歯の土台にもメタルフリーの素材を使用しています。

Q金属に比べてセラミックはどのような点が特徴的なのでしょう。
A
おだ歯科医院 セラミックのメリットとデメリットについて丁寧に解説してくれる

▲セラミックのメリットとデメリットについて丁寧に解説してくれる

銀歯などに用いられている金属は、自然の歯としっかり結合させることが難しく、隙間から細菌が侵入しやすいため虫歯の再発リスクが高くなると考えられます。これに対して、セラミックは歯との結合が強く、虫歯菌などが侵入しにくいので再発を抑えるのに役立ちます。また、金属と比べて虫歯や歯周病の原因となるプラークが表面に停滞しにくく、お手入れもしやすいので、治療終了時の状態を長く保つためにも有用です。さらに、金属は自然の歯と比べて硬いので、歯列の中に金属が入ることで全体のバランスが崩れてしまうことも。金属は丈夫でセラミックのように割れないのですが、その強さゆえに他の歯や歯茎、顎にも負担がかかりやすいのです。

Qこちらで行っている補綴治療の特徴を教えてください。
A
おだ歯科医院 CAD/CAMシステムを早くから取り入れていたおだ歯科医院

▲CAD/CAMシステムを早くから取り入れていたおだ歯科医院

当院では、およそ10年前からCAD/CAMシステムを使い始めました。当時はほとんど普及していないシステムでしたが、早期に取り入れ、10年にわたって使い続けることでさまざまな経験を積み、実績をつくることができました。これまで、システムのカメラは4世代進化しており、当院ではシステムを熟知するために、このうち3世代までをそろえています。また、国内外の勉強会も積極的に参加し、指導のため私も講師を務めております。クリニックでの診療から得られた情報をメーカーに対して発信しており、データの量と質には自信があります。このシステムを使う際は守るべきルールがあり、その中には当院のデータから生まれたものもあります。

ドクターからのメッセージ

小田 洋司院長

デジタルの大きな特徴は「再現可能」ということです。アナログは、世界に一点しかない芸術作品のように、繰り返し再現することはできません。しかし、デジタルはデータさえあれば、何度でも繰り返して再現することができます。歯科診療に当てはめると、デジタルなら常に一定水準以上の治療を行えることが期待でき、データを蓄積することが患者さんにとっても、医療の進歩という点でもとても意味があることになります。当院では、診療データをきちんと取り、保存することで、型採りをなくす、即日で補綴物を完成させるなど、治療時間の短縮の実現につなげています。これからもシステムを適切に使いこなし、より良い治療の提供をめざしていきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

セラミックの補綴物/4万円~、ジルコニアの補綴物/10万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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