医療法人社団啓神会 AIクリニック

飯塚啓介 院長

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西新宿5丁目駅から徒歩5分。オフィスビルの7階にある「医療法人社団啓神会AIクリニック」を訪ねた。院長の飯塚啓介(めしつか・けいすけ)先生は、40年近いキャリアを持つベテラン医師。東京大学医学部を卒業後、同大学物療内科で免疫学の研究に従事し、博士号を取得。その後、東大附属病院、東京女子医大病院、防衛医科大学、日赤医療センターで研鑽を積み、2008年に遺伝子技術を使った最新がん治療を提供する「西新宿山手クリニック」を開業、2013年に現在の場所に移転した。がんの遺伝子検査と遺伝子治療のパイオニア的存在で、その温かい人柄と治療を求めて、全国からがん患者が訪れる。飯塚院長に、がん治療現状や予防の方法から、診療の際に最も大事にしていることまで、幅広くお話を伺った。
(取材日2014年9月16日)

遺伝子技術を使った、がんの早期発見と治療の草分け

―がんの予防と治療に特化されたクリニックですが、診療の特徴を教えてください。

がんの遺伝子検査と遺伝子治療を中心に、一人ひとりの患者さんに合わせた総合的ながん治療を提供しています。遺伝子検査は、一般的なDNAではなく、それを鋳型に作られるRNAの異常を調べる検査。画像診断や内視鏡検査では確認できない超初期の段階で、がんのリスクを見つけるもので、現在では腹部ガン(胃がん、大腸がん、すい臓がん、胆のうがん)に関しては、95%ぐらいの確率で発見できるようになっています。2011年には約75%でしたから、技術はまさに日進月歩ですね。治療面では、細胞分裂を止める薬をがん細胞に直接注射する遺伝子治療を軸に、分子標的治療、強化リンパ球輸血療法、ビタミンC大量療法など、さまざまな治療法を患者さんに合わせて行っています。完全予約制で1人1時間以上はかけているので、たくさんの患者さんを診ることはできませんが、縁あって当院に来られた方には、予防から診断、治療まで一貫した、丁寧な診療を心がけています。

―「遺伝子」という言葉を聞く機会は、ここ数年で格段に増えましたね。

そうですね。技術の進歩で、遺伝子を調べるのも簡単になり、犯罪捜査や遺留品特定のDNA検査など、遺伝子検査は一般的な用語になりました。「世の中がいよいよ遺伝子ブームになってきた」と感じています。私ががんの遺伝子検査や治療を始めた8年前に比べて、検査を受けるのにも抵抗がない人が増えてきています。それは歓迎すべきことなのですが、一方でいきすぎだと感じるところもありますね。遺伝子検査をすること自体は悪くありません。しかし検査の結果、どういうリスクがあるとわかったのか、どうやったら病気を予防できるのか、生活にどう役立てればいいのか、というところがきちんと説明されていないことがほとんどです。がんに限って言えば、大部分のがんは遺伝しません。病気になるかならないかは遺伝子だけでは決まらず、むしろ半分以上は環境因子−生活習慣に寄るところが大きいんです。だから生活習慣病と呼ばれるわけですね。けれど、そういう情報開示も置き去りになっている危惧があります。

―検査結果をよく知り、実際に生かすことが重要なんですね。

そうですね。そのためにも医師側は、遺伝子検査でリスクが高いことが分かったら、「では病気にならないためにはどうすればいいのか?」に答えてあげることが一番大事なこと。ただそれは、各人の生活習慣を聞いた上でお話していかないといけないので、どうしても時間がかかります。しかし、決して疎かにはできない部分なので、一人ひとりに十分な時間をとるために当院は完全予約制。そういう診療ができるところにクリニックの価値があると思っています。検査でわかったリスクと具体的なアドバイスをお話するわけですが、例えば食事に関しても、漫然と「こうした方がいい」と言うのと、「こうこうこういうリスクがあるので、こうした方がいいですよ」と言うのでは、患者さんの真剣度が違いますね。また、たくさん話しても実践していただかないと意味がないので、例えば遺伝子検査で糖尿病になりやすいことがわかったのなら、その一点を重点的にお話しています。糖尿病になったらこんな合併症やこんなリスクがあるよ、高血圧になったらこうなるよという風に、特に重要な部分のみに絞って、わかりやすい説明になるように心がけていますね。わかって、生活の中で実践してもらうことが何より重要ですからね。

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