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小西 正芳 院長の独自取材記事

小西内科クリニック

(鈴鹿市/箕田駅)

最終更新日:2021/10/12

小西正芳院長 小西内科クリニック main

箕田駅から徒歩約15分、中箕田消防分署から北に100mほど。田畑も広がる町の一角にある「小西内科クリニック」は内科、消化器内科、呼吸器内科、循環器内科、リハビリテーション科を標榜。住宅地になじむオレンジ色の屋根と広い駐車場が目印だ。院内は広々としており、待合室は天井が高く開放感があり、とても明るい。小西正芳院長がめざすのは、何でも気軽に相談でき、小さな総合病院のような医療も担うクリニック。胃・大腸内視鏡、超音波検査装置だけでなくCTも完備している。診療では、患者の話をしっかり聞き、きちんと診断し、検査が必要な場合でも、できるだけ1時間以内に診断結果を伝えられるよう努めているという。穏やかな笑顔が印象的な小西院長に、詳しく話を聞いた。

(取材日2020年3月31日)

正確な診断のために、すぐに検査できる機動力を

患者層とクリニックの特徴について教えてください。

小西正芳院長 小西内科クリニック1

患者さんは近隣の方が中心ですが、昔から住んでいらっしゃるご高齢の方やそのご家族、若い方、お子さんまで幅広い世代の方がおみえになります。来院の理由も、風邪や生活習慣病などさまざまです。胃や大腸内視鏡の検査で訪れる方も多いですが、超音波検査装置やCTも備えており、大規模病院まで行かなくてもある程度の精密検査が可能です。脳出血など、緊急性の高い病気を正確・迅速に見つけるにはCTが非常に重要。検査がすぐできて助かると患者さんにも言われています。地域の方々にとって、何でも気軽に相談できる場所でありながら、小さな総合病院のような医療を担うクリニックをめざしています。

先生が診療で大切にしていることは何ですか?

患者さんの訴えはさまざまです。問診の中では、今一番お困りのことは何かということを理解するようにしています。そして、できるだけそれに対する答えを1時間以内にある程度出し、安心して帰ってもらえるよう努めています。大きな病院は待ち時間だけでも長くて大変です。予約なしで来てもらって、お話をしっかり伺い、すぐに必要な検査をして迅速に診断する、機動力のあるクリニックであることを大切にしています。患者さんとお話しする時は、ご高齢の方には大きな声ではっきり話すなど、その方に合った接し方を心がけています。自分ではコミュニケーションは得意なほうだと思うのですが、家では妻から「人の気持ちがわかってない!」と言われます(笑)。

天井が高く、とても開放感がある待合室ですね。

小西正芳院長 小西内科クリニック2

患者さんにとって快適で、木のぬくもりを感じられる空間を大切にしました。内装やインテリアは妻のほうが詳しいので意見を聞きました。院内はバリアフリー設計とし、患者さんがわかりやすく、できるだけ移動距離が少ないことを第一に考えました。待合室から廊下が一直線に伸び、左右にドアがあるので説明もしやすい。診察室の前が検査室になっており、車いすの方やそのご家族も楽に移動、出入りができるよう配慮しています。清潔であることも重要なので、紫外線殺菌済みスリッパを使用しています。

ロゴマークも印象的です。

研究のために留学したアメリカ東海岸にあるコネティカット大学の校章をモチーフに、自分でデザインしました。私は住んでいたところにとても愛着を持つ人間なんです。和歌山の実家に18年、三重には30年以上になりますが、アメリカにも4年間暮らしていたので第3の故郷と感じています。その大学は医師としての自分を発展させてくれた場所ですし、愛校心もあります。明るい緑色は生命のイメージ、シンボルカラーに相応しいと思いました。

目の前で困っている人の役に立ちたいと医師の道へ

先生が医師をめざしたのはなぜですか?

小西正芳院長 小西内科クリニック3

子どもの頃から医師になりたいと思っていました。実家は金物屋で兄が継いでいるのですが、兄は昔から足が少し不自由なんです。また祖母が70歳くらいの時に脳卒中で倒れ、自宅介護のような形で生活していました。そうした身内を見てきて、自分が役に立てる仕事は何かと自然に考えるようになりました。小学校の高学年くらいからは、はっきりと医学部進学という目標が定まり、その後も迷うことはありませんでした。子どもの頃は天才外科医師が登場する漫画の影響で外科の医師に憧れていました。しかし、学生時代の病院実習を通して、体にメスを入れることなく、レントゲン、内視鏡、カテーテル、さまざまな作用を持つ薬剤を駆使して診断・治療する内科医になることをめざすようになりました。

先生がご専門とされてきた分野と、開業までの経緯について教えてください。

私の専門は消化器、肝臓内科で、アメリカ留学時代はB型・C型肝炎の遺伝子治療の基礎研究に従事しました。肝臓は沈黙の臓器といわれ、病気が見つかりにくい。以前はB型・C型肝炎も副作用の強いインターフェロンを用いた治療しかありませんでしたが、今はさまざまな有効な薬が開発され進歩しています。三重大学卒業後に入局した当時の附属病院第3内科は、消化器、肝臓、糖尿病、呼吸器、免疫系の疾患を診る科でした。さまざまな病気を診ることができ、総合的な力がつきました。留学後、母校の大学病院の消化器・肝臓内科に籍を置き、研究を続けていたのですが、恩師のお誘いもあり、学内の保健管理センターで勤務することになりました。職員、学生のための施設で、いわゆる校医の役割を担います。そこでの経験も貴重なものでしたが、自分が医師をめざした原点は目の前で困っている人の診療をすること。初心に帰ろうと開業を決意しました。

このエリアで開業したのはなぜですか?

小西正芳院長 小西内科クリニック4

母校の附属病院の他にも県内のいくつかの病院に勤務してきましたので、開業するなら三重県内でと思っていました。当時、津市に自宅があったので、通勤可能な範囲で探していたところ、このエリアはかかりつけ医が少ないことを知り、必要とされている場所で開業したいと決めました。私は和歌山県の新宮市で生まれ、高校までを過ごしました。自然豊かな町で海にも近く、この辺りとちょっと似ているので、とても懐かしい感じがするんです。開業して13年になりますが、今は患者さんのご家族のこともわかるようになってきましたし、患者さんに受け入れてもらいお役に立っているという実感があり、うれしいですね。

向上心を胸に明日は今日より良い診療ができるよう努力

スタッフについて教えていただけますか?

小西正芳院長 小西内科クリニック5

患者さんと接する時のマナーはもちろん必要ですが、顔なじみとなってフレンドリーな関係を築くことが大切だと思っています。当院のスタッフは皆明るく社交的なので、患者さんとうまくコミュニケーションを取ってくれています。患者さんはクリニックというだけで緊張するかもしれませんし、心配なこと、話しにくいことを抱えて来院される方もいます。クリニック全体で力を合わせ、普段から患者さんに気軽に話してもらえるような雰囲気づくりを大切にしています。

病診連携についても教えてください。

緊急性がある場合や、さらに大がかりな検査が必要と判断した場合は、鈴鹿中央総合病院、鈴鹿回生病院など市内の基幹病院や、母校の大学附属病院など、患者さんにとって適切で通いやすい病院をご紹介しています。また当院できちんと検査をして私が十分だと思った患者さんでも、不安が消えない様子の方には、ただ「心配ないですよ」で終わりにするのではなく、「詳しい検査をご希望なら大きな病院も紹介できます」とお話ししています。患者さんに安心していただくのが一番なので、精密検査のために紹介状を書くこともあります。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

小西正芳院長 小西内科クリニック6

私は今56歳ですが、今でも向上心という言葉が好きです。昨日より今日、今日より明日、少しでも医師として成長できるよう努力していきたい。今、来ていただいている患者さんにも、明日、明後日のほうがより良い診療ができるようになりたいと思っています。読者の方へ伝えたいのは、今は情報をSNSなどインターネットで調べられる時代ですが、簡単に多くの情報が手に入るぶん、選択する力、見極める力が求められるということ。思い込みも良くないですし、考えが偏り過ぎないように意識を持つことが大切です。気になること、困っていることがあれば、直接来院して医師に話してもらうのが一番です。当院でも、お話だけで十分安心される方もいらっしゃいます。悩まないで、相談することをお勧めしたいですね。

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