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甲状腺の専門医療機関の受診で
通院の負担を軽減しよう

岡本甲状腺クリニック

(大阪市旭区/関目高殿駅)

最終更新日:2022/02/02

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  • 保険診療

甲状腺疾患は1回の受診で治療が完了することは少なく、長期の治療や経過観察が必要となる病気だ。そのため患者の負担や不安は大きく、病院選びに頭を悩ませる人は少なくない。甲状腺分野を専門とし、日本内分泌学会内分泌代謝科専門医の資格を持つ岡本泰之先生は、「負担の少ない通院のためには、自分に合ったクリニック選びが大切」だと話す。実際に岡本先生が院長を務める「岡本甲状腺クリニック」は、人生のさまざまなステージに合わせて検査・治療が行えるよう、子どものための待合室や授乳室も備え、女性医師や病理を専門とする医師が在籍するなど、患者の負担を軽減するためのさまざまな取り組みがされている。そこで今回は岡本院長に、甲状腺疾患とうまく付き合うためのクリニック選びや、実際の通院について話を聞かせてもらった。

(取材日2022年1月19日)

甲状腺の専門医療機関に通院して、病気を放置せずに自分らしい生活を維持してほしい

Q甲状腺の病気は、どこで診てもらえば良いでしょうか?
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▲まずはかかりつけ医に相談してほしいと話す岡本泰之院長

普段から診てもらっているかかりつけ医がいる場合は、まずその先生に相談してみてください。専門的な診察が必要な場合は適切な医療機関を紹介してくれるはずです。自分で専門の医療機関を探す場合には、甲状腺疾患に関係する学会の専門医名簿が役に立ちます。昨今は多くの甲状腺専門の医療機関がインターネットで情報発信をしていますので、それらの情報も参考にしてください。大学病院などの大規模病院を受診する場合は原則として紹介状が必要になります。お近くの内科で基本的な甲状腺のチェックを受けて問題点があれば、さらに詳しく調べるために紹介状を作成してもらえます。まずは気軽に、家の近所の病院に相談してみると良いですね。

Q甲状腺専門医療機関であれば、どこを受診しても良いのですか?
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▲同院には岡本先生をはじめ、経験豊富な先生が多数在籍するという

甲状腺専門の医療機関にもそれぞれ特徴や得意・不得意がありますから、自分の状態に合う病院に通うのが一番です。例えば、甲状腺の病気だけに特化した専門病院、専門クリニックであれば、甲状腺疾患に関しては受診当日に検査結果が出て、治療方針までその日のうちに決めることができます。甲状腺疾患に加えて糖尿病などの生活習慣病や甲状腺以外の内分泌疾患も併せて専門的治療を行っているクリニックもあり、そのような病気もある場合はお勧めです。大学病院など総合病院の甲状腺疾患担当科なら、さまざまな病気の専門家が病院内に多く在籍していますので、他に大きな病気を抱えていても安心できるでしょう。

Q初めて受診したときの検査の流れを教えてください。
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▲同院ではその日に検査結果がわかる

当院での検査を例にするとまず、受診の目的や症状についての問診、過去の検査結果の確認を行います。それらのデータをもとに必要な検査を考え、通常は、甲状腺ホルモン検査、橋本病やバセドウ病の抗体検査、一般的な血液・尿検査、甲状腺超音波検査を行うことが多いです。最初に採血を行い、採血から30分後にはほぼすべての検査結果が出そろいます。症状や体の状態とこれらの検査結果をもとに、医師が診断と治療方針を考えます。甲状腺の腫瘍が甲状腺がんかどうかの判断が必要な場合は、続けて腫瘍の細胞検査を行います。細胞検査の結果は当日には出ませんが初診時は早ければ1時間半程度で会計まで終わり、投薬治療を開始することもできます。

Qクリニックではどのような治療を行っていますか?
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▲先進の設備を使った超音波検査

バセドウ病による甲状腺機能亢進症の治療薬は副作用が多く、注意深くモニタリングしながら薬物治療を行います。橋本病などの甲状腺機能低下症については、不足している甲状腺ホルモンを薬として補充します。甲状腺ホルモン薬は副作用の心配もほぼないので、妊娠中の方でも服用できます。甲状腺の腫瘍の治療に関しては、良性腫瘍と超低リスクの甲状腺がんは、超音波検査による経過観察となります。甲状腺内に液のたまる嚢胞の場合は、針を刺して排液したり、経皮的エタノール注入療法と呼ばれる治療で再発を予防します。手術が必要な場合には、連携している外科を紹介し、手術による合併症を最小限にするための治療を受けられるようにしています。

Q甲状腺の病気の場合、どのくらいの間隔での通院が必要ですか?
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▲同院であれば自分らしい生活をしながら治療が可能

バセドウ病の場合、治療開始から2~3ヵ月は2週間に1回の通院が必要です。これは副作用のモニタリングのためです。病状が落ち着いてくれば、当院では3ヵ月に1回の受診で、受診の度に甲状腺ホルモン測定の血液検査を行います。橋本病などの甲状腺機能低下症では、治療開始から数ヵ月は1~2ヵ月に1回、甲状腺機能が安定すれば3ヵ月に1回の受診です。血液検査は3~6ヵ月に1回程度の実施となります。甲状腺腫瘍で超音波検査による経過観察を行っている場合は、半年~1年に1回の通院です。通院は大変かもしれませんが、病状が落ち着いていれば年に数回程度の通院です。健康的な生活のためにも病気を放置せず治療に取り組んでください。

ドクターからのメッセージ

岡本 泰之院長

甲状腺疾患は、長期にわたって経過観察が必要な病気です。診断が出た当初は、これから続く通院生活を思って、気が遠くなる人も多いかもしれません。しかし、現在は医療技術の進歩もあり、当日に検査が完結することも多く、検査結果を聞くためだけの通院はほとんど必要ありません。また、病状が落ち着けば数ヵ月に一度の通院、1回1時間程度の所要時間で帰宅できます。つまり、美容院に行くよりも短い時間で、自分らしい暮らしを守ることにつながるのです。病気になるといろいろと心配なことがあるかと思いますが、われわれも患者さんを全力でサポートし、リスクを最小限にできるよう考えます。まずは気軽にご来院ください。

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