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生活の場に出向き
体調に応じたリハビリテーションを提供

鄭クリニック

(高槻市/総持寺駅)

最終更新日:2021/10/12

鄭クリニック 生活の場に出向き 体調に応じたリハビリテーションを提供 鄭クリニック 生活の場に出向き 体調に応じたリハビリテーションを提供
  • 保険診療

内科・外科・精神科・乳腺外科の診療のほか、認知症治療や生活習慣病、予防医学など幅広い分野に対応している「鄭(ちょん)クリニック」。クリニックの隣に老人介護施設を設立し、高齢者ケアにも取り組む同院が2020年12月より新たにスタートしたのが訪問リハビリテーションだ。病気などで通院が困難な利用者の自宅を訪問して、心身機能の維持・改善を目的に行われるものだが、現在、新型コロナウイルス流行の影響を受けニーズが高まっているという。訪問リハビリテーションではどのようなことを行い、どうすれば利用できるのだろうか。鄭栄植(ちょん・よんし)院長と看護師の澤田亜利香さん、理学療法士の内藤良忠さん、内藤和美さんに詳しく話を聞いた。

(取材日2021年3月11日)

毎日過ごす生活空間で、理学療法士が1対1のきめ細かいリハビリテーションを提供

Q訪問リハビリテーションを始めた経緯を教えてください。
A
鄭クリニック 医師と連携を取りながらリハビリを行う

▲医師と連携を取りながらリハビリを行う

【鄭院長】新型コロナウイルスの影響で不要不急の外出が制限される中、感染を恐れる高齢者から「外出するのが怖い」「部屋から出られなくなった」という声を多く聞くようになりました。外出を極端に避け、活動的な生活の機会を失うと、うつ症状など精神面での不調を来したり、認知症が進む恐れが高くなってしまいます。そこでこちらから訪問して、患者さんを定期的にケアしていけるようなサポートの必要性を強く感じ、2020年12月より訪問リハビリテーションを稼働しました。当院に所属する理学療法士が患者さんの自宅を訪れ心身の状態を確認。日常生活を送るための身体機能の維持や改善を目的としたリハビリテーションを行います。

Qどのような方が利用できるのでしょうか?
A
鄭クリニック 理学療法士の内藤良忠さんと内藤和美さん

▲理学療法士の内藤良忠さんと内藤和美さん

【鄭院長】要支援・要介護の介護認定を受けている場合は、介護保険で利用できますので、まずは担当のケアマネジャーにご相談ください。また現在介護保険の認定を受けていない方は、最寄りの訪問看護ステーションや役所などに問い合わせてみてください。介護認定の申請を行い、要支援または要介護に認定されれば訪問リハビリテーションが利用できます。当院の訪問リハビリは、クリニックがある総持寺と富田界隈を中心に行っています。もともと当院を利用してくださっていた患者さんはもちろん、そうではない方もご利用可能です。

Q訪問リハビリの流れ、内容について教えてください。
A
鄭クリニック 患者一人ひとりに合ったリハビリメニューを作成

▲患者一人ひとりに合ったリハビリメニューを作成

【鄭院長】医師が診療し、患者さんの疾病の情報、処方されている薬の情報、要介護度、リハビリ時にどういうことに気をつけてほしいかなどの注意点を書面化した指示書を作成した後、理学療法士が利用者の自宅を訪問します。初回は体温、脈拍、血圧などのバイタルチェックや、病状や痛みの確認、身体機能・精神面の状況、家屋状態の確認、本人や家族・介護者の悩みや要望など、必要な事項を評価し、その方に合った適切なプログラムを立案します。身体機能訓練や、日常生活を向上させるための訓練、社会に適応するための訓練、言葉・嚥下のための訓練など、内容はさまざまです。

Q通常のリハビリテーションと訪問リハビリの違いは何でしょう。
A
鄭クリニック 訪問リハビリに関するパンフレットも用意している

▲訪問リハビリに関するパンフレットも用意している

【鄭院長】大きな特徴は大きく分けて2つあり、1つ目はマンツーマンで行うため本人の状態やペースに沿って、きめ細かく配慮しながらリハビリを進めることが可能です。そして2つ目は、実際の生活の場で行うリハビリであるということ。自宅での階段の上り下りや家の近所での屋外歩行など、その方の暮らしに合った動きを訓練することができます。さらに訪問リハビリでは利用者の生活空間を理学療法士の目で確認できるのもポイント。ちょっとした段差など、ご本人やご家族も気づけていない家の中にある危険を発見し、注意を促します。訪問する頻度は患者さんによって異なりますが、週1~2回、1回約40~60分の訓練を継続的に行っていきます。

Q皆さんが心がけていることを教えてください。
A
鄭クリニック スタッフ一同明るく相談しやすい環境づくりを心がける

▲スタッフ一同明るく相談しやすい環境づくりを心がける

【鄭院長】患者さんに本心を話してもらいやすい雰囲気をつくるため、絶対に目線を合わせること。また白衣を着ないのもポリシーです。椅子の高さを調整して患者さんを見下ろすような状態にならないよう配慮しています。 【看護師・澤田亜利香さん】ゆっくり話をすることと、待ち時間の中でも患者さんの様子を確認して、ちょっとした変化にも気づけるよう気を配っています。 【理学療法士・内藤良忠さん】訪問リハビリの間は、楽しい時間を過ごして笑っていただけるよう心がけています。 【理学療法士・内藤和美さん】体を動かすことがいいことだと実感して、訪問を楽しみにしてもらえるようにすることです。

ドクターからのメッセージ

鄭 栄植院長

当院の訪問診療リハビリテーションでは、理学療法士が訪問した後、医師にフィードバックを行うことで、一人ひとりのその時々の状態を把握。治療やプログラムの見直しも随時行いながら、医師、看護師、理学療法士が連携してきめ細かなケアを行っていきます。実際に利用者と接している理学療法士から、訪問を楽しみにしてくださるようになった、運動が嫌いな方が自主トレをするようになった、笑顔が増えてきたという現場の声を聞き、とてもうれしく思っています。現在は、ご高齢の方々が気軽に集えて、リハビリテーションが受けられ、生き生きと心地良く安心して過ごせる場所をつくろうと計画中です。実現できるよう頑張っていきたいです。

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